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パルムの僧院(1947仏)
2003.05.26.

スタンダール原作。
この時代の作家特有の「匂い」がする作品。
だけど、原作フリークからは評判がイマイチのようです。
小説は、読んだ人の独自のイメージに依るところの大きい媒体なので、
この時代であっても、やっぱり、
映画化は、万人に受け入れられるわけではないんですね。

さて。お話は……。
女癖が悪くて身を持ち崩した若い貴族青年が、
周囲の美しく聡明な女性たちに助けられてしぶとく生き延びる話です。
身も蓋もない紹介ですが、短くまとめられるだけ秀逸かも(をい)

やたらと細い主人公ファブリス(ジェラール・フィリップ)は、
ひたすらマント装備でした。
長いマントが翻るんだけど、どーにもこーにも萌えません。
マントとかコートがひらひらしてたら何でもいいわけでもないみたいです。
この、コートフェチの私が萌えるのを放棄するほど、
阿呆ぅな主人公に乾杯。

それに対して、このファブリスの叔母である公爵夫人、ジーナとか、
恋に落ちる将軍の娘なんかが、うーん。綺麗!
女優が綺麗なんですよね〜。
私のお気に入りは、ジーナ役のマリア・カザレフです。
凛とした表情が格好良かったぁ〜。
いい女でした。

白状すると、三時間近くの長い映画で、モノクロ。
おまけにミッドナイト・シアターですので、途中、かなり眠くなりました。


途中の監獄のところで、中空の廊下があるんですが、
「こいつはレバーひとつで奈落へ落ちる」みたいなことを看守が言ってまして、
ああ、クライマックスで落ちるんだな、って思っていたんですが……。
落ちませんでした。

あと、ファルネーゼ監獄だか、どこかで聞いたような名前の牢獄に
主人公が投獄されるんですが……。
その中に、将軍の家があるんですねー……。
服役しているやつらの独房がある塔から見下ろせるところに、
主人公が恋に落ちる娘の家がありまして……。
立地条件悪いんじゃないかと(笑)
ヨーロッパのほうの要塞都市だとか、そういったものを
猛烈に調べ倒したくなるような、不可思議な作りでした。

実は、この長いまったりとした話の中で、
ひときわ興味惹かれる人物が居ました。
それは、監獄の番人の看守です。
こいつはですねー……。
過去に少女を食べた……んだそうです。
「赤ずきんちゃん」の物語でぼかされていましたが、
そういう性癖の持ち主で……。
その事件を警視総監(?)にもみ消して貰って、看守となり、
総監の忠実な下僕となっているわけです。

少女を食った……(^^;
なんか、この作品が書かれた1839年のことを考えるに……。
けっこうイイ感じに怖かったりします。
ううむ。この看守で1本……って思ったのは内緒です(をい)

ちなみに、新潮社から出ている原作本の訳者は大岡昇平です。