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名探偵コナン ベイカー街の亡霊
(2002日)
2003.04.07.

これは、別物……。これはファン創作……。
と、思って見ても……やっぱり、なんか……あうううう(^^;

これまでの感想文で、いちばんけなしているかもしれません。
ご注意を。

原作青山氏の「コナンと蘭のラブストーリーを」という依頼を断って
書いたという乱歩賞作家大先生様のこのお作。
(原作の意向を無視するわけね? お偉い大先生だこと……って思っちゃいました)
「コナンを追いつめ『もう駄目だ』と言わせたかった」んですって。
でもって。
次回があるとすれば「コナンと蘭と哀の三角関係を」だそうです。

なんとなく思うんですけど……。
それって、私も最初は考えたんですけど>三角関係
コナン初心者の陥りやすい罠なんじゃないでしょうか?
この世界観では、哀が絡んでも哀は幸せになれないでしょう。
三角関係ってもの自体が、世界観にそぐわない感じがします。
そんなわけで、野沢氏の更なる続投はご遠慮願うとして……。

もし、三角関係があるとすれば、コナンと蘭と新一でしょう?
違う?(笑)

で、メインのお題。
「もう駄目だ」と言うコナンですけど……。
コナンって、そんな台詞吐きます?
キャラが変わってません?
実際、映画を見てるとき、その場面で「え?」って思いました。
「この程度で諦めちゃうの?」って。
そうなんです。
追いつめ方も甘かったです。
もっと凄い危機を、コナンって乗り越えてきてるんだもん。

確かに、追いつめて「もう駄目」って言わせるのって、作家としては面白いんです。
だけど、うちのキャラも、どんなに追いつめられても絶対に
それは言わない台詞だし、
コナンにそれを言わせない青山先生の信条も解る気がします。
てゆーか、そこんところの作家性の違う人に書かせちゃ駄目だよ、
って思います。
これね、作家性だと思います。
追いつめられても、追いつめられても、諦めないキャラが好きです。
そういうキャラが好きな作家は、絶対、自分の大切な作品で、
土壇場でケツまくる主人公は書きません。

世界観を大事にしない人に脚本を任せなきゃならなかったんですね……。
なんだったんでしょう、いったい、この抜擢は???

以下、あまりに腹が立ったので、ネタバレで文句を言います。

そもそも、子供向けアニメの冒頭から、
10歳の子供の飛び降り自殺です。
これは、もう、絶対、許せません。
絶対、絶対、絶対、許せない。これだけは、駄目。
演出だとか、そんなもので認められる範疇を越えています。
だって、自殺ですよ?
しかも、飛び降り。
子供が、簡単に真似できる飛び降りです。
こういうものを見て刷り込まれる可能性はゼロではないはずです。

もう、それだけでこの映画はR15。
「バトルロワイアル」がR15なのは納得できないけど、
この映画は子供の飛び降りがあるからR15。
許しません。絶対に。

子供を殺す場合は、あとで、子供を殺したヤツを、
メッタメタのギッタギタにしてやる……のが王道です。
……って、常々思っていたら、
DVDのインタビューで、同じ事をジョン・ウーが言ってました(^^)
やっぱ、そうでしょう。そうあるべきですとも。

で、ジャック・ザ・リッパーの動機が母親殺しですか?
子供に、母親殺しを見せますか?
母親を殺しますか?
それが、切り裂きジャックの真相ですか?
許せません。
なんなの? なんなの? この作家……。
すっげー気分悪い。そんなの、自分の小説でやりなよ。

二世社会への不満もあるでしょう。
社会には様々な憂えるべきこともあるでしょう。
だけど、説教くさいんだよね。
そういうのは、「クレしん」みたいにスマートにやってって感じです。
作家の技量が問われますね。
陳腐ですね。
いつもは送り手の事情なんかも考えたりするんですが、
これは、作家のエゴだと勝手に断定します。

種明かし部分では、多少興味を引かれる部分もありましたが、
マイナス要素が大すぎです。
だけど、これを絶賛している人って……いるんですよねぇ(笑)
まあ、感じ方は人それぞれですから……。
そういう人って、こういうヴァーチャルネタを、
まるで知らないんでしょうか?
あまりに使い古されていて、思いつきばかりで、
そういうところだけ子供騙しなんですよね。
だいたい、カプラ使ってゲームするんですか?(アナウンスで言っていた)
ネットは、電話回線だけだと思ってます?>大先生
バイキングに、コロッセオに、ソロモンに、パリダカで、切り裂きジャックですか?
そんなゲーム、イマドキの子供が喜ぶとはとても思えませんが……(^^;
リサーチ不足でしょう? 明らかに。
なんか……。ええ、もう……。
あげつらえばきりがないんです。
しかも、シャーロッキアンだって、これで満足するとは到底思えません。
そもそも、ホームズがアイリーン・アドラーを「愛していた」とか、
断言しちゃってもいいのかなぁ?
すごく、安くなっちゃいますよね。そういう表現って。
手風琴男はホームズのバレバレの変装だってことは、
出てきたとたんに、わかるだろーし……。
意外性といえば、切り裂きジャックの子孫だったってことかなぁ。
笑っちゃいましたけど(^^;

にしても、決まらないキメ台詞が多くて、
それも笑っちゃいました。
もう、このあたりは、日本語に対する感受性ですよね。
確かに切り裂きジャックは闇なんだけど……。
職業差別をするわけじゃないですけど、
娼婦5人を殺しただけじゃないですか(笑)
はっきりいって、小物ですよね。
公爵家の令嬢を5人殺したってんなら、凄いけど……。

アニー・チャップマンの名前とかね……。
変わってるのは仕方ないけど、5人目がアイリーンってのも
もう、何ともうしましょうか……(^^;
作家の自己満足作品?
俺はこんなことを思いついたんだぞーすごいだろー、って
聞こえたような気がしたのは空耳でしょうか(笑)

で、ラストで大号泣してた人もいるって噂なんですけど……。
これ、泣くところあります?
緊迫感あります?
紐で繋がれた時点で蘭が飛び降りるのは解りきってるし……。
これね、「金色のガッシュ」と同じなんですよね。
消えるだけで、別の世界に行くだけで、
死んじゃうわけじゃないんですよ。
だけど、なんで、こんなに感動に差があるんだろう……。
私、「ガッシュ」では、別れのシーンで何度も泣かされました。
多分、「心」をきちんと書いているかどうか、なんですね……。
そういう差って歴然とあるんだなぁ、って。
なんだか、もの凄く勉強になったかもです。
やっぱり、子供のためを思って、子供のために書いてる人は違いますね。
天狗になってる人種にはわからないんでしょうけれど。

まったく、近頃は裸の王様が多くて、困っちゃいます。

ああ、いつにも増して、すごい辛口(^^;
これはテキトーなところで削除したほうがいいかしら(汗)
だけど、どうしても許せないことが多すぎました。
そしてまた、そういう禁じ手を使っても「この程度」な仕上がりが、
落胆と腹立ちに拍車をかけました。

犯人を殺してしまう探偵は、ヘボなんですよね……。
つまり、犯人を殺してしまう作家は……(以下略)