■私の蕎麦修業 〜 一茶庵そば・うどん教室 プロコース研修日記 〜

■1週目:1〜5日目
 せいろ/田舎/変わり蕎麦
■2週目:6〜10日目
 変わり蕎麦/種もの
■3週目:11〜15日目
 うどん/一品料理
■4週目:16〜20日目
 蕎麦寿司/シミュレーション

料理は人の手から人の手へと伝えられるもの。正しい蕎麦打ちを習得するために一茶庵を選ぶ。

 テーマを決めておいしいモノを探すのが好きだ。フランス料理、イタリア料理レストランにはハズレが多く、オシャレな雰囲気が売りのカフェ料理はお金を払って食べるには値しないモノ。確実に職人の技と味が楽しめる食べ物は何か?と考えた時、頭に浮かんだのは鮨と蕎麦。鮨(もちろん回らない)は気軽にとは行かないが、蕎麦ならフラリと楽しめそう。ガイドブック片手に都内の老舗やモダンな店をアチコチ廻り始めた。
 出向く先で出会った蕎麦は「少ない!」「妙に青い!」「辛い!」「高い!」「カタイ!」「ワサビが絞り出してある!」等々、『コレだ!』という蕎麦にはなかなか出会えない。それらは多分おいしいのだろうけど、じっくり味わうには量が少な過ぎた(予算も少な過ぎた)。

 そんな不完全燃焼の蕎麦屋巡りに疲れてきたある春の日、姉の家に遊びに行く。食事の締めくくりにテーブルに登場したのは大きなザルにたっぷり盛り付けられた義兄の打った蕎麦。甘い香りを漂わせ、いきいきとした蕎麦は今まで見たことのないものだった。つゆは姉の手作りだ。
 「おいしい!」目の前の蕎麦はやや不揃いで短いけれど、なんともいえない味と香りが口の中一杯に広がる。蕎麦もつゆも、温かな雰囲気も蕎麦屋とは違うおいしさだ。まさに『コレだ!』という蕎麦。私も蕎麦を作ってみたい!

 初めてだ。蕎麦を自分で打とうなんて思ったのは。

 夢は急速に膨らみ、蕎麦教室を開くことを決心するのに時間はかからなかった。蕎麦に関する本は大方持っているし、作務衣と頭に巻く手拭い(またはバンダナ)と道具をそろえれば出来そうな気がする。しかし、料理は人の手から人の手へ伝えられるもの。何ごとも情報誌やネット、テレビで見て真似しているだけで本物はつかめない。まして人様にお教えしようというのだから「本当に正しい技術と知識」が必要である(趣味で蕎麦を楽しむ義兄は対象外となる)。自分で人に伝えようとするならば、まずは自分が人から学ぶのがスジ。私の料理修業は常にこれを大事とする。自信を持って教えられるようになるために、信頼できる修業先:蕎麦教室を探した。
 蕎麦教室はたくさんある。蕎麦屋主宰の教室、観光客向けの体験タイプ、はたまた趣味が高じての公民館サークル系…数え切れない程の中から選んだのは「一茶庵そば・うどん教室」のプロコース。数々の蕎麦名人を輩出している蕎麦の学校だ。一茶庵のカリキュラムは「どうせならトコトン」という性分の私を充分満足させるものだった。授業料は42万円、遊びで習うには高いだろうが、本気の私には高く無い(安くもないですが)。技術は一生の宝。分不相応な高級服飾ブランド品には使うお金も興味も無いけれど、料理のためならエイッ!清水の舞台からバンジージャンプ(?)できるのだった。

 2005年8月、十年以上にわたる西洋料理生活を一旦休止、20日間の蕎麦修業が始まった。


■1週目:1〜5日目
 せいろ/田舎/変わり蕎麦
■2週目:6〜10日目
 変わり蕎麦/種もの
■3週目:11〜15日目
 うどん/一品料理
■4週目:16〜20日目
 蕎麦寿司/シミュレーション




■ そばらく
■ La Bonne Table