| ■ イスタンブールの旅 〜ボスポラス海峡クルージング〜 |
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冬は観光のオフシーズンなので、定期船の便数は少なく往路は10:30発、復路は終点のアナドル・カヴァウを15:00発の各1本ずつ。それでも人気のある船だからか、10:00に乗船したのに既に窓際は一杯。寒いが後方のデッキに席をとる。停泊中から船内でオレンジジュースやパン等を売り歩く。トルコの人はオレンジジュースが好きなようで、街角でも生を絞って出すスタンドをよく見かけるが、船の中では寒いのであまり人気は無い。私はチャイが飲みたかったのでウエイターをつかまえて注文した。1,000,000トルコリラというのは。街中で飲むのと変わらない値段。独特のグラス一杯に注がれたチャイは赤くて美しい上に不思議といつまでも熱い。添えられた角砂糖を2つ入れ、小さいスプーンでクルクルかき回す時はなんとなく幸せを感じる。紅茶っておいしいなあ。 冷たい風に吹かれ、ボスポラスを眺めながら、この先の人生を静かに考えよう…と思ったら、ドヤドヤと韓国人観光客が乗り込んで来た。船内には西洋人も多いが、1/4くらいは東洋人。日本人は少なく(私の他に男性1名)、ほとんど韓国&香港人である。景気のせいか、このところどこに出掛けても日本人は少なく、代わりに韓国人ばかりが目立っている。パッと見た目は私達と変わらないけど、おしゃべりの声の大きさと化粧の濃さはあちらの方が上だ。気分ブチ壊しとなったまま船は定刻通りに出航。 船はアジア側、ヨーロッパ側に立ち寄りながらのんびりジグザグと進んでいく。直ぐにくぐるのはボスポラス大橋。そして次は第二ボスポラス大橋。海峡という名の通り、海の幅は狭く、それに架かる橋は瀬戸大橋よりも短いのだ。大型船も行き来するためか、橋脚はなく、両岸で支える吊り橋のような形。歩道も無いシンプルな橋は美しい。 終点アナドル・カヴァウに到着。船着き場周辺が街の中心のようで、魚料理のレストランがたくさん並んでいる。オフシーズンの平日ということもあり、あまり活気があるとは言えないが、それでも船が着くのを皆待っていて客引きを始める。この街について事前に情報は得ておらず、迷っても仕方ないので一番綺麗な店に入ることにした。 船の出発は15:00である。食事が済んでからは散歩するしかない。といっても街は狭く、5分もかからずに歩けてしまう。時間潰しにカフェを探すが、どこもさっきと同じような魚料理のレストラン。客引きの男がチャイだけでも良いと言うので、あまり咽は乾いていないがチャイを飲む。この店のチャイは普通のカップ。トルコのチャイは皆あのグラスで飲むのだと思っていたけど、そうでもないのだ。30分程過ごしてまた違う店へ。今度は道一本奥に入ったので地元の人用の店が並んでいた。店先でムール貝のフライを揚げている店に入る。ここではグラスのチャイ。なぜかこの方がおいしく感じる。 出発30分前になったので船着き場へ向かう。と、すぐ側でモウモウと煙を上げるサンドウィッチ屋を発見。煙は鯖と鰯を焼く煙だ。良い匂い。昼のアジはまずくて物足りなかったので、このサンドウィッチを買うことにした。鰯を選ぶと、おじさん達は3人がかりでよく焼けた鰯の骨をトングで丁寧にとってくれる。大きいエキメキ(バゲット)を縦割りにし、鰯と一緒にトマトや玉葱をたっぷり挟んでくれた。塩もふってくれる。これで3,000,000トルコリラ。できたての鰯サンドはとてもおいしい。ガラタ橋の鯖サンドもおいしかったが、あちらは骨が凄い。骨をモゴモゴ出している内に冷めてしまうのだ。この2度目の昼食は軽々とお腹に入ってしまった。レストランよりこちらの方がずっと良いが、泳いだり魚釣りでもしない限り、船の停泊時間をサンドウィッチだけで潰すには少々淋しい街である。 船は帰りも定刻通りに出航。少し曇りがちではあるが穏やかな暖かい1日であった。帰りの船内も行きとほとんど同じ顔ぶれ。目の前にはトルコ人ではないが、近隣の国から来た色の黒い男が3人座る。内2人は妙に仲が良く…どうやら恋人同士らしい。まあ誰と誰が付き合っても良いのだが、私の目の前で太めで頭も薄めのオヤジ2人がイチャイチャというのは…目のやり場は困らないけど(しっかり見てる)…人生を考えるには不適な船だ。 往復400円という値段を考えなくとも、ボスポラスをクルーズするのはとても楽しくて素敵。欲を言えば黒海も見てみたいが、そういう船はまだ無いようである。 |
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