■ NAPOLI 〜ナポリ日記〜 1日目


出発:目標は1日1ピッツァ

 ナポリは「ピッツァ」がなんと言っても有名であり、私の旅の目的の1つももちろんそれだ。しかしピッツァだけではなく、有名なチーズのモッツァレッラ・魚介類・菓子等も豊富にある。そして、ある本によると「ナポリの人は子供の頃から他の地方の人より太めである」そうだ。つまり、おいしいものを沢山食べて育つということ。ウーム楽しみ。私は「1日1ピッツァ」「ババとスフォリアテッラの食べ比べ」といろいろ計画を立てながら出発を待つ。

 いつものように激安&朝到着、そして魅力の香港ストップオーバー可のキャセイパシフィックでローマへ。機内ではマズイ機内食をちょっとつまみ、香港映画を鑑賞。金城君のラベンダー云々…という映画で、安っぽくて笑っちゃう仕上がりだった。もう1本は「リトルダンサー」の邦題で知られている「ビリー・エリオット」。こちらは大当り。久々の良い1本に涙。眠ろうとするとカップヌードルの香りが隣から…深い眠りに入れないままローマへ。



1日目:ナポリ到着。早速ピッツァを頬張る。

 ローマには朝7:00到着。朝食は点心を選ぶが、ひどくニンニク臭い「あえソバ」とロウ細工だったとしてもヒドイ出来の蝦餃子だったので残してしまう。空腹…。空港で両替を済ませ、テルミニ駅までのチケット(1,700リラ)と、テルミニからナポリまでのユーロスターチケット(42,000リラ)を購入。駅員がウインクしながらチケットを渡してくれるところに「イタリアに来たんだ!」を感じる。 

 ローマ・テルミニ駅からのユーロスターは当然のように20分遅れ、9:30に出発した。ナポリまでは約2時間。売店で買ったビスケットに挟まったチョコレートは暑さで溶けてしまい、食べることが出来ず、空腹のまま車中を過ごす。隣に座った男性は家から持参のパニーノにかぶりついている(具は生ハム)。大きなボトルの水を紙コップに注いでグビグビ…あー私も咽が乾いた。車内は何だか暑いのだ。そして11:30、ナポリ中央駅到着。

 強い陽射しの中、荷物を引きずり駅から近いホテル「プリムス」に向かう。賑やかな駅前広場の右中程を少し進むと直ぐに看板が見える。正午前なのでとりあえず予約の確認と荷物を預かってもらい、街歩きを始めた。地図を片手に「スパッカナポリ」という旧市街へ。空腹を抱えているので足は速くなる。何か食べたい!旧市街中程にあるサン・ドメニコ広場の「スカトゥルキオ」という菓子屋でナポリの代表菓子「スフォリアテッラ」を購入。2,000リラをレジで払い、レシートをショーケースのオバちゃんに見せて注文する。紙ナプキンに挟んで手渡されたスフォリアテッラは熱い。細かく層になった生地の薄さはどこか中華の点心を思わせる。詰め物はリコッタチーズとオレンジピールだが、何かの粉を加えてポッテリと練り上げられた感じ。パスタに使う硬質小麦のセモリナ粉の食感に似ている。甘味は程良く、生地に使われている塩とラードの風味と合ってとてもおいしい。食べ応えあり!の一品にお腹は落ち着く。

 名物の菓子が食べられたこと、そしておいしかったことで嬉しくなり、ウキウキとまた歩き出す。目指すはナポリピッツァの代表「ピッツァ・マルゲリータ」発祥の店「ブランディ」だ。スパッカナポリを抜け、突き当たったトレド通りを下る。10分近く歩くと噴水のある一角に出る。すぐ側には老舗のバールとナポリ一の広さだというプレピシート広場がある。それらは後にして、まずはブランディ。地図を頼りに道を進み、看板を見つけた。



 12:30開店とのことだが12:35、店の前の通りに用意されている席まで既に一杯だ。店員に声を掛けると2階が空いているのでそこへ行くように言われた。2階には5〜6人の給仕(カメリエレ)、そして2組の客。階段近くの席を案内され、青色のメニューを開き注文する。もちろん「マルゲリータ」だ。そして「ガス入りの水」を頼む。厨房は1階にあるので料理が出来上がると電話で合図がある。カメリエレ達の動きはとても遅く、順に運ばれるピッツァは見るからに冷めている…不安…。

 4回目の合図で運ばれたのが私の皿だ。テーブルにドン!と置かれたマルゲリータはモッツァレッラとトマトが敷き詰められた中央に1枚のバジリコがのっている。フチはしっかり盛り上がっていた。これを基準にこれから他の店でも食べ歩くのだ!気持ちの高まりを感じつつナイフを入れる…が…フチは思ったよりシナシナ。トマトとチーズの部分はすっかり湿っている。生地のコシが強いのは分かるのだが…こう湿っていてはネ。そして回しかけられた油は下調べの通り、ごくフツーの植物油。生地や全体の塩分、味加減は悪くは無いが、なんと言ってもすぐに冷めたのはショックだった。湿気たバゲットに似ていなくもない生地の食感…ムム…ピッツァは8,000リラ、水は2,000リラ。席料等含め、最終的には14,560リラ。1,000円以下なのだが不満は残った。私の期待が大きすぎたのだろうか?


 食後はサンタ・ルチアを散歩。一応胸の中ではサンタァルゥチィアーと歌い、日焼けを気にしながら歩く。海は青く岸は白い大きなブロックのような岩で覆われている。海はとても蒼い。そしてヴェスビオ火山がくっきりと見える。どれも歌や料理の名前を通しておぼえ、憧れてきたものばかりだ。しかしそれらはあまりにも自然にそこにあり、感動と言うよりなんだか不思議な気分だった。

 海岸から戻り、ひと休みするために老舗のバール「ガンブリヌス」のテラスに座る。テラスはちょうど店の陰になり、とても涼しい。石畳が冷たいからか、犬がアチコチで死んだようになっていた。ナポリで初バールなのでとりあえず「カッフェ」。程なく運ばれたカッフェはとても香りがよい。表面の泡もきめ細かくクッと飲み干すと甘味も感じられオイシイ!しかし、量が少ないのだ!量が…大さじ2杯未満と思われるこれっぽっちの量で皆足りるのだろうか??カップは白地に緑の素敵な模様が入っている印象深いものだった。たっぷりの水も添えて4,000リラ。安い!と思ったけど量を考えると凄く高い!ような気もする…。

 ブラブラとスパッカナポリへ戻る途中、「ウンベルト1世のガッレリア」というアーケード街でジェラートを購入。小さいカップにピスタチオとレモンを詰めてもらう。ガッレリアってのはフランスのギャルリーのことですナ。屋根の付けられた商店街と言うと日本の品のないのを思い浮かべるが、イタリア・フランスのそれらはとても優雅で素敵な場所である。ウンベルト〜の屋根はとても高く、ガラスなので明りもたっぷり入る。足元は全てモザイクで彩られ、中央には12星座が描かれていおり、とても美しかった。写真を撮ったのだが、途中で「全部で12枚」というのが惜しくなり、3枚に留めておく。バカだなぁ私って…後悔。

 スパッカナポリを歩く。途中古本屋でナポリ料理の本を発見。写真はないが、小さいので買ってみる。3,000リラ。高いのか安いのか分からない。来た道をそのまま引き返しているのでホテルへ向かう。途中、ホテル近くの食料品店で水5日間分(2P×6)を購入。12Lの水とともにホテルでチェックイン。ゆ、指が…



 荷物を軽くほどき、再び街へ食料の買い出し。18:00だが街はまだまだ明るい。夕食時間は20:00過ぎらしい。待切れそうもないし、疲れてもいるのでホテルの部屋で済ませることにした。スパッカナポリの八百屋でトマトを購入。皆、房になっていてとてもおいしそうだ。無造作に並んだトマトは日本のようにピンクや緑色が残ったものは1つもない。ホントに真っ赤だ。そしてホテル近くのバール兼総菜屋で揚げピッツァと揚げリゾット「アランチーニ」を購入。2つで3,700リラ。揚げピッツァにはリコッタがたっぷりと詰まっていた。生地は程よい塩味、リコッタのミルク味も良く、凄いボリュームだが食べてしまった。揚げリゾットは微量のサフランで色付いたクリーム色のリゾットに炒めた塩味の挽肉が詰まっているもの。シンプルな味で、悪くない。しかし、揚げ物ばかり目立つ街である。そして房のトマト。オイシイ!とにかく味が濃く、けっして熟れ過ぎではない果肉の固さ。イタリアはホントに野菜がおいしい国だ。

 食後は小さい洗面台で下着からジーンズまで全て洗濯。長旅と陽射しに疲れ、すぐにベッドへ。明日の予定も立てぬまま眠る。日暮れは21:00過ぎだった。駅の近くだからか、いつまでも通りがうるさいのが困る。


2日目:ナポリを歩く!
3日目:カプリ島・青の洞窟
4日目:ポンペイの遺跡とナポリのマカロニ
5日目:ナポリの街をまた歩く!
6日目:ナポリからフィレンツェへ
NAPOLI ナポリを食べる!編



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