県議会での共学化問題


平成14年2月定例会

3/4

二十三番(岸田清実君)

(略)
 昨年三月、県立高校将来構想が、それまでの一年半に及ぶ議論を集約し 最終確定いたしました。それを受けて前期期間中の再編に向けて、今年度対 象四地区で基本課題検討会議が行われてきました。角田地区を除いてほぼ 合意が見られているとのことですが、再編について幾つか質問を申し上げま す。
 まず、敷地、校舎についてお伺いをいたします。
 それぞれの新設高校については、既存の敷地、校舎を活用することを基本 にするとしています。具体的には、気仙沼地区は気仙沼高校、築館地区は築 館女子高校、石巻地区は矢本高校、角田地区は角田女子高校の敷地、校舎 使用を県が基本課題検討会議に提案し、角田地区を除いて合意になったとさ れています。しかし、合意になったと言われている三地区でも、グラウンドの狭 隘さなど、それぞれ解決されなければならない課題を抱えています。県として 地区ごとにどのような問題点を認識されておられるのか、お示しください。
 次に、新設高校の改修等についてお伺いいたします。
 新設高校開校のための改修予算は、特別枠を設けるのではなく、通常の学 校改修予算で賄うとのことであります。その点、間違いないのかどうか、御答 弁をお願いいたします。
 県立学校費の改修予算は例年百億前後であり、十三年度最終予算、十四 年度当初予算が八十三億円となっており、十四年度予算が今後のベースにな ると言われています。このうちのどの程度を新設高校の改修費として見込んで いるのでしょうか。年度単位の見込みを含めてお示しください。また、各校の改 修スケジュールをどのように考えているのかも、あわせてお示しください。
 県立高校将来構想の後期計画についてお伺いいたします。
 前期計画は十三年度から十七年度までとし、十八年度から二十二年度を後 期計画としていますが、その公表をいつ行う予定なのでしょうか。現在進めら れている統合については、教育長は、三年程度の準備期間が必要と述べられ ていますが、後期計画の早い段階での統合があるとすれば、前期中から議論 が行われなければならないと思いますが、この点についていかがお考えであり ましょうか。
 また、県立高校の校長が参加するある会合で、県教育庁関係者から、後期 の統合はないとの発言があったとも伝わっていますが、後期計画での統合に ついての検討状況について現状をお知らせください。
 仙台圏の県立高校について、前期計画では具体的な取り組みがありません でしたが、後期では仙台圏をどう取り扱うのか、現在の考え方をお示しくださ い。
(略)

教育長(千葉眞弘君)

 岸田清実議員の質問にお答えいたします。
 初めに、高校再編に係りまして、地区ごとの問題点はどうかというふうなこと でございますが、問題点というのは余り出てきておりませんが、基本課題検討 委員会では、要望として、気仙沼地区では、第二運動場の拡張整備、それか ら当分、鼎が浦高校を利用したいと。それから築館地区については、校地の 拡張。矢本地区については、ハード面だけじゃなくてソフト面を充実してほし い。角田地区については、新校地につくってほしいということで、再編も、財政 が厳しければ延期もやむを得ないのではないかというふうな話が出ておりま す。
 それから次に、校舎の改修についてでありますが、改修予算については、財 政再建推進プログラムに示された学校施設整備費年間八十五億円の枠の中 で優先して対応していくこととしております。改修費については実施設計により ますが、全体でおおむね二十五億円程度を見込んでおります。改修スケジュ ールについては、現在、再編後の教育内容を検討しているところであります。 その検討結果をもとに、十四年度中に設計に入り、計画期間内に必要な整備 を行ってまいります。
 次に、県立高校将来構想の後期計画をいつごろ公表するのか、前期中か らの議論が必要ではないか。後期計画の検討状況はどうか。仙台圏の県立 高校をどう取り扱うのかという質問についてであります。
 仙台地区の県立高校の取り扱いも含め、後期計画については、具体的な内 容とあわせ、公表時期についても今後検討していくこととしております。計画の 策定に当たりましては、地区ごとの中学校卒業者数の動向や、各高校への生 徒の志願状況等を十分見きわめ、また、全県的な高校配置のあり方や学科 バランスなどを踏まえながら、さまざまな角度から幅広く議論し、総合的に検討 していく必要がありますので、ある程度の期間を要するものと考えております。
(略)

2/28

二十一番(秋葉賢也君)

(略)
 ところで、県立高校将来構想で掲げている政策の達成度を毎年検証し、これ を公表していくという姿勢が大切だと思います。すなわち、学校評議員制度や 生徒による授業評価制度の導入状況、高校間の単位互換制度や社会人講師 の登用状況、男女共学化の進捗状況など、着実に実施されてきたのかどう か、最後に伺っておきたいと存じます。
(略)

教育長(千葉眞弘君)

(略)
 次に、最後になりますが、男女共学化の進捗状況についてでありますが、再 編対象校を除くすべての別学校に対しまして、共学化に伴う課題の整理と共 学化後の学校の特色づくりにつきましての検討を指示しております。現在、各 高校におきまして検討を進めている状況でございます。今後、各学校の主体 的な取り組みを基本に、関係者の理解を得ながら共学化が図られるよう努め てまいりたいと考えております
(略)

平成13年11月定例会

12/6

五十七番(相沢光哉君)

(略)
 第五点。本県の高校卒現役の大学・短大進学率は三四・六%と、全国第四 十三位と低位にあり、少子化の中での学校再編、学科改編を手がけながら教 育力の向上を図ることは容易ではありません。公立高校の男女共学化も、基 本方針が示されたものの、厳しい財政状況の中で予定どおり進むのか疑問で あり、共学・別学の選択肢が広いことは、むしろ、みやぎらしい教育の特徴の 一つとなっています。
 男女共学化については、それぞれの学校の生い立ちからの歴史と伝統を 重視し、少なくとも仙台地区にあっては生徒や同窓会を含めた学校の主体的 な判断を尊重することを第一義とし、教育行政の短絡的な手法は控えるべき と考えますが、知事の御見解を伺います。
(略)

知事(浅野史郎君)

(略)
 次に、県立高校の男女共学化に関する御質問にお答えをいたします。
 未来の高校生にとっての教育環境はどうあるべきかという視点から考えます と、高校生という多感な時期に、男女がともに学び、理解し、成長し合う場を日 常的に設けることは望ましいと考えております。また、学校も社会の反映であ りますので、男女がともに学ぶという方が自然であるとも考えられます。
 更に、県立高校でありますから、県民の皆様の負担で設置されております。 この県立高校で、性別によって入学制限を設けるということが本当に好ましい のかどうか。こういったことを考えますと、男女共学がより望ましいものと考え ております。
 共学化に当たっては、単に男女に門戸を開放するというだけではなく、これ までの歴史や伝統に立脚しながら、共学化した後の特色ある学校づくりにつ いてもあわせて進めていく必要があると考えております。
 今後、こういった学校の特色づくりも含めて、各学校の主体的な取り組みを 基本にして十分な調整を図ってまいります。関係者の御理解を得ながら、すべ ての別学校の共学化が実施できるよう努めてまいります。
(略)

平成13年9月定例会

9/25

二十三番(岸田清実君)

(略)

 まず、高校再編問題についてお伺いいたします。
 県教育委員会は、県立高校将来構想の中で、前期五年間に四地域で高校 の統廃合を進めるとしています。今年度は対象地域ごとに対象校と関係自治 体などの参加で基本問題検討会議を発足し、校地、校名などの重要課題を議 論するとともに、校則、カリキュラムなど実務的なものは連絡調整会議で検討 するとしています。基本問題検討会議の各地での開催状況と検討の現状、意 見集約のめどについてお知らせください。また、連絡調整会議についても、開 催状況と検討状況がどのようになっているのかお示しください。
 基本問題検討会議は、校地、学校の性格を検討課題としているとされていま す。再編校の中にはどちらに移っても手狭というところがありますし、学校の性 格を考えるとき、設備、校舎の増改築を考えなければならない事態も想定され ます。別学校が共学校になるとすれば施設整備がどうしても伴いますし、その 際、設備の整備についての地元の要望が出されるのは当然であります。
 このような財政需要を伴う問題について、検討会議に県教育委員会からも 担当者が参加するとのことですが、責任を持って議論ができる体制になってい るのでしょうか、対応の現状をお知らせください。
 私は八月に、岩手県千厩町の千厩東高校を調査してまいりました。同校は、 来年四月から岩手県内で初めての複数校の統合を実施するところであり、こ れまで数年間にわたって、宮城県でいうところの基本問題検討会議、連絡調 整会議で検討が続けられてきました。しかし、その中で、地元で議論されまと められたものが、ことごとく盛岡の本庁で覆され、何のための議論だったかわ からないとの声を聞いてきました。
 その重要なポイントは財政であります。校地、校舎の整備にはどうしても財 政需要が伴います。現地で話し合うときに、県教育委員会として財政の問題に ついて責任を持ってこたえられるかは重要であります。財政部局と現地との調 整に当たる教育部局との財政需要に関する調整の現状をお知らせください。
 また、知事として、再編対象地域の関係住民に対する責任として、再編に伴 う財政についてはきちんとした指針を示す責任があると思うのですが、いかが でしょうか。
 本年二月の私の一般質問に対して、当時の柿崎教育長は、再編対象校の 施設整備については、整備費の平準化を考慮し、順次対応していくと答弁して います。改めてお伺いいたしますが、前期五年間で四地域の再編を行う方針 に変わりはないのか。平準化とは、すなわち、単年度に複数校の統合は行わ ないということでよいのか、お答えください。また、もしそうだとすれば、年度間 の調整はどこで行うのか、あわせてお示しください。

(略)

知事(浅野史郎君)

(略)

 次に、教育問題について何点かお尋ねがございましたが、私からは、まず高 校再編問題に関する御質問にお答えをいたします。
 高校再編に伴う財政ということでありますが、この財政についてきちんとした 指針を示す責任があるのではないかという御質問でございます。
 今後、再編対象校の整備については、利用が可能な既存の学校施設を最 大限に利用するということを基本に考えております。また、施設整備について は、厳しい財政状況のもと、基本的にはさきにお示しいたしました財政再建の 基本方針にのっとって、近々策定する財政再建推進プログラムに基づき進め てまいりたいと考えております。
 今後、教育委員会が事業を進める中で、事業量が著しく増加をし、その財政 の枠内で措置するのが難しいと判断されるような状況に至った場合には、私と しても、これに対し真摯に対応してまいりたいと考えております。
 次に、国の緊急雇用対策など、当面活用できるものを使って三十人学級の 試行に入るベきではないかということでございます。
 公立義務教育諸学校の学級編制及び教職員定数の標準に関する法律の一 部改正によって、今年度から学級編制の弾力化を可能とする制度改正が図ら れました。しかし、弾力化に伴う学級増の給与負担ということになりますと、こ れは全額、県の単独負担ということになります。したがって、現下の厳しい財 政状況を考えますと、これを直ちに導入するというのは困難であると考えてお ります。

(略)

教育長(千葉眞弘君)

 岸田清実議員の教育問題に関します質問にお答え を申し上げます。
 まず、高校再編問題でありますが、基本課題検討会議につきましては、これ まで角田、築館、気仙沼地区におきましてはそれぞれ三回の会議を、石巻、 矢本地区におきましては二回の会議をそれぞれ開催しております。
 角田、築館、気仙沼地区では、再編後の学校の基本的なあり方として、普通 科を基本に、大学進学に対応できる学校を目指すべきとの意見の集約が図ら れたほか、校地、校舎につきましては、既存施設を活用する場合でも施設の 拡充について検討が必要であるとの意見が出されております。
 また、石巻、矢本地区におきましては、昼夜間開放型、単位制、三年修業制 を基本とするとの方向性が出されました。
 今後の予定としては、更に会議を開催し、今年度内を目途に意見の集約を 図ってまいりたいと考えております。
 また、連絡調整会議につきましては、基本課題検討会における意見の方向 性を見定めた上で、ことし八月に各地区で第一回目の会議を開催したところで ございます。会議では、教務や進路指導など各校務分掌ごとの実務レベルで の協議の必要性が確認され、現在、各再編対象校において、調整が必要な具 体的課題の抽出、整理を進めているところでございます。
 次に、財政を伴う問題について、責任を持って議論ができる体制になってい るのかという質問についてでございます。
 基本課題検討会は、県教育委員会が地元市町村や学校の関係者などの意 見をお伺いする場として位置づけております。再編後の学校のあり方について は、最終的に教育委員会が決定することになるものでございます。
 会議では、出席者の方々に、県教育委員会としての再編に対する基本的な 考え方を踏まえながら、検討事項について十分に理解を深めていただいた上 で意見集約を図る必要があると考えております。
 こうしたことから、責任を持って説明をできる、施設整備を担当する職員も含 めて、関係職員が一丸となって対応できるような体制をとっているところでござ います。
 次に、財政当局と教育部局との調整についての御質問についてでございま す。
 今回の再編に係る施設の整備については、基本的には、今後予定されます 改築や大規模改造等の学校施設整備に係る予算全体の枠の中で優先をして 対応をしていくこととしております。
 なお、施設整備に当たりましては、開校に間に合うよう努めてまいりますが、 再編後の学校の教育内容を精査し、事業を具体化していく中で、大幅な事業 増となり、再編校以外の学校の事業の進度調整を行っても対応できないよう な場合には、財政当局と十分に協議、調整を図ってまいりたいというふうに考 えております。
 次に、将来構想の前期五カ年で三地区の再編を行う方針に変わりはないか との質問についてでございます。
 県教育委員会としては、地元市町村や同窓会など関係者の理解と協力をい ただきながら、できるだけ早期に再編後の学校の教育内容や校地などについ ての考え方をまとめ、前期計画の期間内で実現を目指してまいりたいと考えて おります。
 また、施設整備費の平準化については、各年度間において学校施設整備全 体事業費のバランスをとり、一定の水準を維持するということであり、再編に 係る事業費を各年度で平均化するということではございません。特段の事情 がなければ、学校施設整備に係る予算全体の枠の中で複数校の施設整備は 可能であると考えております。
 以上でございます。

9/20

三十一番(渥美巖君)

(略)

  次に、大綱六点目、県立高校将来構想について伺います。
 戦後の学校教育制度発足から半世紀余りが経過し、教育の機会は拡大し、 教育水準も大きく向上しております。その一方で、情報化、国際化という時代 の大きなうねりの中、学校教育のあり方が、社会の急激な変化に対応し切れ ない状況が生じております。これらの学校教育には時代の潮流に対応した変 革が求められており、これまでの量的拡大から質的充実への転換が必要と なってきております。本県の高校進学率は、昭和五十年に九〇%を超え、平 成五年以降は九七%台で推移し、中学卒業者のほとんどが高校に進学する ようになった現在、基礎的、量的な面での教育環境はおおむね整備されてい るものと理解いたしております。
 このような中で、高校生の興味、関心、進路意識等が多様化し、既成の枠の 中では自分の特性や能力を伸ばし切れない生徒が増加していると聞き及んで おります。また、少子化、過疎化によって地域の生徒数の減少と学校規模の 縮小が進行し、これまでのような活力ある教育活動を維持することが困難な状 況が生まれつつあるとも言われております。
 このような現実に対し、本県教育委員会では平成九年三月に、みやぎ新時 代教育ビジョンを策定し、本県の学校教育全体の指針を示すとともに、平成十 一年十月には、本県教育の全体的、長期的な方針を踏まえ、生徒数の減少 期における高校教育の一層の充実を図るため県立高校将来構想を策定する こととし、そのたたき台として、県立高校将来構想の素案では、生徒の多様化 への対応、中学校卒業者数の減少への対応、男女共同参画社会の基礎づく りの三つのポイントが示され、提案されております。また、検討素案では、各圏 域ごとの中学校卒業者数、学級数、学校数の平成十年現況と、十年後の平 成二十年見込みを数値で示しております。県全体では、中学校卒業者数は三 万一千二百二人から二四%減の二万三千五百六十四人に、学級数も五百二 十一から百三十九減り三百八十二学級程度に、学校数も八十二校から十七 校減って六十五校程度となっております。
 そのような中、ことしの三月、平成十三年から二十二年までの十年間を対象 とした県立高校将来構想が示され、活力ある教育活動を展開するために望 ましい学校規模は一学年六学級規模とし、適正配置する方針を打ち出してお り、計画では前期を平成十三年から十七年まで、後期を十八年から二十二年 としております。前期の再編対象校は、栗原地区では栗原農業高校と若柳高 校が統合し、新たに迫桜高校が今春誕生しましたが、今後、十七年までに角 田高校と角田女子高の統合、築館高校と築館高校瀬峰校、築館女子高校の 統合、気仙沼高校と鼎が浦高校の統合、矢本高校の昼夜間定時制高校への 改編。あわせて、定時制高校がある矢本高校、石巻高校、石巻女子高を矢本 高校に集約し、昼夜間開校する新しいタイプの独立校とすることなどが示され ておりますが、関係する市町村や同窓会等との話し合いはどうなっているので しょうか。現時点での学校ごとの具体的な進みぐあいを伺います。また、再編 にかかる整備事業の事業費はどのように見込んでいるのか、伺います。
 石巻・矢本地区における前期の高校再編について、県のモデルケースとして ソフト面、ハード面の条件整備を行い、早期に構想どおり実施すべきと思いま すが、いかがでしょうか。あわせて、生徒募集年次をお示し願います。
 次に、計画では、平成十八年から二十二年までの後期に残りの十数校を減 らすことになりますが、その時点まで手をつけずにおいて、一学年三学級以下 の学校は何校になるのか、伺います。また、教科や部活の選択の幅が狭まっ たり、多様な進路への対応ができかねるなど、生徒にとってマイナス面はない のか、あわせて伺います。
 私は、県立高校将来構想の高校再編は非常に難しい作業と思っておりま す。当然、解決には時間がかかることと思いますので、最終的に県内で十七 校の高校を減らすには、早期に再編対象校を発表し、残った高校の跡地利活 用等も、地元市町村と十分協議し、協力の得られる学校から計画的に整備し ていくべきと思いますが、いかがでしょうか、伺います。
 質問の最後になりますが、今回の県立高校将来構想による学級減や学校 減は、市立高校や私立高校にも大いに関係がありますが、市立や私立との調 整についてどのようになっているのか、伺います。
 (略)

知事(浅野史郎君)

 (略)

私からは最後になりますけれども、県立高校将来構想に関する御質問にお 答えをいたします。将来構想の再編計画と市立及び私立高校との調整につ いてということでございます。
 まず、市立高校との調整でありますが、これまでも県教育委員会において、 市立高校を設置しております仙台市及び石巻市の教育委員会と機会あるごと に意見交換や調整に努めてまいりました。今後とも、公立学校としての全県的 な適正配置という観点から、県の教育委員会と市の教育委員会とが緊密に連 携を図り、将来的な方向について十分協議していくことが必要であると考えて おります。
 また、私立高校との調整でありますが、中学校卒業者数の見込み、生徒の 入学動向、こういったことを総合的に勘案した上で、仙台地区においては公立 と私立の関係者による協議の場であります宮城県公私立高等学校協議会で の協議内容も踏まえ、毎年度の学級数の設定を行っているところであります。 今後とも、よい意味での公私間の切磋琢磨の関係を基本にして、共通する諸 課題について意見交換や調整に努め、本県の高校教育が一層充実したもの となりますよう取り組んでまいりたいと考えております。
 その他の質問については教育長から答弁いたします。

 教育長(千葉眞弘君)

(略)

次に、県立高校将来構想に関する質問についてお答え申し上げます。
 まず、前期計画における再編対象校ごとの関係市町村や同窓会等との話し 合いの進みぐあいについてであります。
 これまで、前期計画の対象地区である角田、築館、気仙沼、石巻・矢本の四 地区で、再編対象校の校長、同窓会会長、PTA会長、所在市町村の教育長、 地域在住の有識者等で構成される基本課題検討委員会を開催いたしまして、 再編後の学校のあり方や校地、校名など、再編に向けた具体的課題について 意見集約を図ってまいりました。
 角田、築館、気仙沼の三地区におきましては、三回の会議を開催し、再編後 の学校の基本的なあり方と設置場所について検討をしていただきました。これ まで、再編後の学校の基本的なあり方としては、普通科を基本に、大学進学 に対応できる学校を目指すべきとの方向性が出されております。また、校地、 校舎につきましては、既存の校地、校舎を使うにしても、校地の拡張や施設の 拡充の検討が必要などといった意見が出されております。
 また、石巻・矢本地区におきましては、二回の会議を開催し、昼夜間開講 型・単位制・三年修業制を基本とするとの方向性が出されております。県教育 委員会といたしましては、今後、各地区ごとに更に会議を開催し、意見集約を 図った上で、関係市町村等とも協議しながら、再編後の学校のあり方を決定し てまいりたいと考えております。
 次に、これらの再編に係る整備事業費の見込みでありますが、再編対象校 の整備につきましては、既存施設の有効活用を前提に、不足する教室、トイレ や更衣室等の整備が考えられます。現在、地区ごとに基本課題検討会と並行 して進めております連絡調整会議における教育内容の検討課題等も踏まえ、 具体的な施設の整備を行うこととしております。
 次に、石巻・矢本地区を県のモデルケースとして早期に高校再編を実施すべ きとの質問についてでございます。
 現在、石巻・矢本地区を含め前期計画の四つの再編対象地区で、関係者の 方々に再編に向けた課題につきまして、先ほど申し上げましたように鋭意御検 討をいただいているところでございます。今後、再編後の学校の教育内容や 校地についての考え方がまとまり、地域の理解が得られるなど、条件の整った ところから順次必要な施設整備を行い、再編を実施してまいりたいと考えてお ります。
 また、生徒の募集年次についてでありますが、特色ある教育内容の編成 や、それに伴う所要の施設整備の改修の必要性、更には再編対象校の在学 生の新たな学校への転入の是非など、検討すべき課題について学校側と協 議調整を進めながら、できるだけ早い時期に募集開始できるよう検討を進め てまいりたいと考えております。
 次に、将来構想の後期計画において、再編に着手しなかった場合に一学年 三学級以下となる高校がどのぐらいあるのかという質問についてでございます が、将来構想では、平成二十二年までの中学校卒業者数の減少率を県平均 で二二%、最も高い地区で三九%と予測しております。この減少率を現在の 各高校の学級数に機械的に当てはめて計算いたしますと、一学年四学級規 模の高校の多くが三学級以下の規模となることが予想されるほか、五学級規 模の高校であっても、今後の社会情勢の変化等によりまして、場合によっては 三学級規模になる可能性は十分にあるという厳しい状況を迎えるものと考え ております。
 小規模校の高校につきましては、生徒と教師の関係が大規模校より、より密 接になるなどの利点がある一方で、一般的には選択科目や部活動の選択幅 が狭まったり、学校行事や部活動における活気が不足がちになるなど、活力 ある学校運営が難しくなるものと考えております。
 次に、早期に後期対象校を発表し、地元市町村から協力の得られる学校か ら計画的に整備すべきではないかとの質問についてでございます。
 新たな再編対象校は、将来構想の後期計画の策定を進めていく中で検討し てまいりたいと考えておりますが、その策定に当たりましては、今後の生徒の 志願状況や国の施策の動向等の不確定要素を十分に見きわめるとともに、 全県的な高校配置のあり方や学科バランスなどを総合的に考慮する必要が あることから、ある程度の期間が必要であると考えております。
 なお、高校再編の実施に当たりましては、お話のありました跡地利用等も含 め、地元市町村の協力が不可欠であると考えておりますので、十分協議、調 整を行い、協力が得られるよう努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

平成13年2月定例会

2/26

二十三番(岸田清実君)

 (略)

 大綱二点目として、県立高校将来構想中間案についてお伺いいたします。
 一昨年十月に県教育委員会が県立高校将来構想素案を公表し、今日まで 多くの県民を巻き込んだ議論を起こしてきました。とりわけ仙台圏での男女共 学の是非を焦点とした議論は現役高校生をも含めたものとなり、近年にない 社会的な論争となりました。この論議を受けて拙速に結論を急ぐのではなく、 将来構想についての合意形成を重視し、当初予定の取りまとめを延期してき たことは、県教育委員会の姿勢として評価したいと思います。しかし、中間案 を昨年十月に公表し、年度末までの取りまとめを目前とした現在でも幾つかの 重要な疑問点が残されています。当面その点がしっかりと解明されなければな らないと私は考えています。
 まず、将来構想全体を通した課題について御見解をお伺いいたします。
 第一に、三十人以下学級についてであります。
(略)

 次に、今後の取り扱いについて質問いたします。
 昨年十月に中間案が公表されていますが、最終取りまとめはいつに想定さ れていますか。また中間案に対する意見はどの程度寄せられているのでしょう か。あるいは中間案に対する県内市町村からの決議、意見書などはどのよう な内容が、どのくらいの数寄せられているのでしょうか、お知らせください。そ れらの意見が最終取りまとめにはどう反映されるのか、あわせてお示しくださ い。
 次に、中間案に示されている統廃合について質問いたします。
 中間案では、今春開校される迫桜高校以外に、平成十七年度までに三地域 での統合が提起されています。すなわち角田高校と角田女子高校、築館高校 と築館女子高校、築館高校瀬峰校、気仙沼高校と鼎が浦高校であります。中 間案で初めて具体的な校名が示されたわけですが、当該校及び地域にとって は突然の公表となったと予想されます。その後の関係者に対する説明や県教 育委員会との話し合いはどのように行われたのでしょうか。また、その中では どのような意見が出されているのかお示しください。今後も当該校や地域での 話し合いが続けられていくかと思いますが、県教育委員会として、その進め方 は合意形成を最重視していく必要があります。話し合いに当たっての県教育 委員会としての基本的な姿勢をお示しください。また、プロセスについて具体 的な考え方があれば、あわせてお示しください。
 平成十三年度予算では、将来構想推進事業が盛り込まれています。具体 的な事業としては、再編対象地区基本問題検討委員会の開催及び同部会の 開催が示されています。まずお伺いいたしますが、検討委員会及び部会の構 成及び検討課題はどのように想定されているのでしょうか。また、発足時期は どのようにお考えなのでしょうか。現時点ではこのような組織の発足について 合意がなされているとお考えでしょうか。それぞれ御見解をお示しください。
 統合の作業は、少なくとも数年を要する事業であります。例えば、教科書一 つとっても、翌年度のものは前年度の初めには確定しなければならないと高 校現場の先生から聞いています。中間案は、十三年度からの五年間を前期と して提案されていますが、検討委員会及び部会での取りまとめは時期をあら かじめ設定して行うのでしょうか、それとも地元の合意を大前提に時期をも含 めて地元の検討課題とするのでしょうか、お示しください。
 次に、財政との関係について質問いたします。
 今春開校する迫桜高校は、用地に九億円、建物に六十二億円など、総額七 十八億円をかけて建設されています。建設現場を調査いたしましたが、太陽 光による暖房やサロンを兼ねたような廊下など、ほかでは見ることのできない 設備に驚かされました。現在の県の財政状況では、同規模の新設高校の建 設は今後五年間のうちには難しいのではないかと思いますが、この点につい て知事の御見解をお伺いいたします。
 もし校舎の新設が困難となれば、統合される新設高校はどちらかの校舎を 利用することになりますが、そのような想定でおられるのでしょうか。そうだとす れば、対等の統合ということにはならなくなるのではないかと思いますが、教育 長の御見解をお伺いいたします。
 三地域の中で、特に角田は、双方の高校の校舎が老朽化しているとともに、 県教育委員会が地域の中核高校の規模として適当とする学年六学級を収容 するには手狭であります。統合はこの点を避けて通れませんし、このことが明 確にならなければ地元での議論も進まないと思いますが、どうお考えでしょう か。ほかの二地域では対象校の片方に統合されるのではないかとの憶測が 広がっています。迫桜高校が七十八億円をかけて建設されるのに比べて、他 地域の新設高校が決して新しくはない既存施設の活用となれば、その格差が 余りにも著しくなると感じますが、この点についてどうお考えでしょうか。
 既存施設の改修による活用、新校舎の建設のいずれにしても財政措置が伴 います。中間案に示されている今後五年間の前期における見通しについて財 政部局との整理はどの程度進んでいるのでしょうか。地元での議論に必ず提 起される課題であると考えられますから、考え方が示されるべきと思います が、御答弁をお願いいたします。
 中間案に関するさまざまな県民の感想の一つに、再編を進めやすい郡部の 高校から手をつけたということではないのか。仙台はどうなるのかというものが あります。確かに仙台圏で課題である男女共学については具体的な提起がな されていません。合意形成に向けたプロセスを重視しながらも、具体的な一歩 が示されるべきと思いますが、この点についてはどうお考えでしょうか。
 最後に、今回の提起が高校だけの問題ではなく、小中学校をも含めた学校 教育全体の問題であることが提起されるべきであります。県教育委員会の資 料によれば、平成十年から平成十八年まで急激に中学校卒業者数が減少し ています。これは実は現在の小中学校が直面している問題でもあります。特に 町村部において児童生徒の減少に伴い、小学校においては複式学級や統合 が現実化していますし、中学校では生徒数の減少に連動して各校の教員が減 少し、最低限の教科を維持するため免許外の教科を担当せざるを得ないとい う現実が発生しています。法律的には問題ないとはいえ、中学教員免許が教 科ごとにあるということからすれば好ましいことではないはずです。少子化の中 で地域と学校のきずなを保ちながら、なおかつ子供たちの教育を維持していく ことが大きな課題であると考えますが、教育長の御見解をお伺いいたします。

知事(浅野史郎君)

(略) 大綱二番目の御質問項目として、県立高校将来構想に関してのお尋ねが ございました。大部分、教育長に対するお尋ねでございますが、私からはその うち学校施設整備の考え方についてのお尋ねにお答えをいたします。
 ただいま議員からも御指摘がありましたが、現在の県の財政状況から見ま すと、県立高校将来構想を具体化する学校施設整備においては、現有の校 舎がまだあって、それが活用可能だという場合に新しく校舎を建設をするとい うことは非常に難しい、また適当でもない、そういった状況にございます。した がって、今後の再編対象校の整備については、まずは既存の学校施設を最 大限活用をするということを基本にして進めてまいりたいと、このように考えて おります。

教育長(柿崎征英君)

(略) 

 次に、地域の面的な高校のあり方についてでございます。
 中間案における再編対象校を選定するに当たりましては、地区内あるいは 全県的な高校の配置のあり方も視野に入れ、学科バランスや地理的条件、生 徒、保護者のニーズ等を勘案しながら総合的に検討したところでございます。 しかしながら、教育をめぐる社会の情勢の変化や国の施策動向等不確定要 因も予想されることから、現時点での十年後の高校のあり方をすべて方向づ けることは難しいものと判断し、まずは前期五カ年の再編対象校を選定したも のであります。今後、再編に係る後期計画の策定を進める中で、各学校の志 願動向や学級数の将来予測等も含め、県内各地区での高校の全体的なあり 方について調査、検討を行っていきたいと考えております。
 次に、県立高校将来構想の今後の取り扱いについてでありますが、まず将 来構想の策定の時期といたしましては、今年度末を目途に取りまとめたいと 考えてございます。
 次に、将来構想中間案に対する意見でありますが、県民の皆様からは電 話、Eメールなどにより、開かれた学校づくりと男女共学化の推進は当然、あ るいは母校の男女共学化には反対など、現在まで十四件の意見が寄せられ ております。また、市町村の議会からは、将来構想の検討素案に対して数多 くの意見が寄せられておりましたが、中間案に対しましても、これまで一件、町 議会から意見書をいただいております。その内容といたしましては、意見を幅 広く集約しつつ県民合意の構想をつくること、三十人学級と高校進学希望者 全員入学を展望した将来計画とすることの二点でございます。現在、これらの 御意見も踏まえた上で、将来構想の最終まとめに向けて検討を行っていると ころでございます。
 次に、中間案公表後の関係者への説明状況と主な意見についてでございま すが、これまで再編対象となった高校の関係市町、同窓会やPTA等に対しま して、ほぼ三十回にわたり説明を行ってまいりました。主な意見といたしまして は、学校がなくなるのは寂しいが、すばらしい高校をつくるよう頑張るべきだ、 一学級の人数を三十人にすれば再編は不要なのではないか、教育の分野に おいても県土の均衡ある発展を目指して再編後の学校のあり方を考えてほし いといったような声が寄せられたところでございます。
 また、話し合いに当たっての基本姿勢と再編までのプロセスについてであり ますが、再編に際しましては、学校関係者や同窓会、地域などの御理解と御 協力を得ることが不可欠であると考えております。こうしたことから、これまで 対象地区ごとに意見交換の場を設定し、県教育委員会の考え方を御説明す るとともに関係者の御意見を伺ってきたところでございます。今後は再編後の 高校のあり方を議論するため、最終まとめを公表後できるだけ早い時期に、 対象地区ごとに関係者の合意を得ながら、検討組織を立ち上げていきたいと 考えております。この検討組織においては、再編後の学校のあり方や校地、 校名など、再編に当たっての課題を踏まえた上で、魅力と活力ある高校づくり の方向性を模索してまいりたいと考えております。検討組織の構成といたしま しては、学校、同窓会、PTAを中心とする再編対象両校の関係者を初め、市 町関係者、その他地域代表者を核とした組織といたしまして、必要に応じて下 部組織である部会の中で細部にわたる内容を詰めていきたいと考えておりま す。また、検討期間についてでありますが、関係者の御理解を得ることを基本 に、前期計画期間中における再編の実施を目指し、合意形成に努めてまいり ます。
 次に、再編に当たっての校舎の利活用などについてのお尋ねがございまし た。
 再編に当たりましては、現有施設の有効活用を基本とし、両校の校地の広さ や校舎の建築年度、施設の配置状況あるいは通学利便性等を踏まえながら 設置場所を決定してまいりたいと考えております。
 また、再編を行うに際し対等かどうかについてでございますが、学校は校 舎、校地のみならず教育方針、教育内容、校名、校歌、更には校風、伝統と いった、いわば精神的なものを含めまして総体として成り立っているものでご ざいます。したがいまして、仮に一方の既存校舎を利用する場合であっても、 そのことのみをもって、一概に対等でないといったとらえ方は適切ではないも のと考えております。
 次に、角田地区の再編対象校はいずれも校舎が老朽化し、校地が手狭であ るため、第三の土地を視野に入れるかどうかが明確にならないと地元での論 議が進まないのではないかという御指摘がございました。このことにつきまして は、今後、設置する検討組織におきまして、再編後における学校の教育内容 の基本構想や校名などとあわせ、具体の検討を進めてまいりたいと考えてお ります。
 次に、この春、開校する迫桜高校との施設面についての格差についての御 質問でございますが、先ほど知事からもお答えいたしましたとおり、今後の再 編に当たりましては既存の学校施設を最大限活用することを基本に進めてま いりたいと考えておりますが、子供や保護者にとって魅力ある学校を創造して いくためには、教育方針や教育内容などが重要な要素になるものと考えており ます。したがいまして、今後とも地域の期待に十分こたえられるよう教育内容 の充実に向け取り組んでいきたいと考えております。
 また、中間案についての財政当局との調整状況についてでございますが、ま ず学校施設整備の基本的な考え方といたしましては、老朽化等施設の安全性 の確保を最優先とするとともに、各年度の整備費の平準化を考慮し計画的に 推進しているところでございます。このことを踏まえまして、前期再編対象校の 施設整備につきましては、地元関係者の御意見を聞きながら順次対応してい くことで財政当局の理解を得ているところでございます。
 次に、男女共学化についてでございます。
 中間案におきましては、別学校の学校関係者の理解を得ながら、すべて共 学化するとの方針をお示ししたところでございます。共学化につきましては、男 性、女性ともに門戸を開放した中で高校教育を行うというだけでなく、地域内 の学校配置バランスなどを視野に入れながら、共学化後の各学校の特色づく りもあわせて検討していく必要があるものと考えております。したがいまして、 将来構想策定後、各別学校において学校の特色づくりも含め、共学化推進に 向けた具体の取り組みが図られるよう努めてまいりたいと考えております。
 最後に、少子化時代における教育のあり方についてでございます。
 これからの学校教育のあり方といたしましては、学校が主体的に地域とかか わりを積極的に持ち、学校と地域社会とが相互交流を進める中で子供たちの 教育の充実を図っていくことが重要であると認識しております。そのためには 豊かな知識、経験を有する人材の登用や校外における体験活動など、地域の 教育力を最大限に活用するとともに、学校施設の地域への開放を進めること を通じましてきずなを深め、宮城の将来を担う子供たちを育てるための教育環 境づくりに取り組んでいく必要があると考えております。
 以上でございます。

平成12年11月定例会

12/6

四十二番(本多祐一朗君)  

(略)

 次に、県立高校将来構想中間案についてお尋ねいたします。
 県土の均衡ある発展と言われて久しいのですが、現実には仙台圏への人口集中がやまず、過疎・過密などのさまざまな弊害を引き起こしていることは御承知のとおりであります。県土の不均衡をいかにして解決していくかといった視点は、教育問題を論ずるに際しても必要と思われます。しかしながら、今回の中間案にはそうした観点が見受けられないことは極めて残念であります。単に少子化や生徒数の減少の推移を見て高校再編を行い、そのために理念が、いわばつけ足し的に主張されている感を強く受けますが、いかがでしょうか。
 というのは、今回の中間案では郡部のみの再編・男女共学化が打ち出されているからであります。男女共学化という崇高な理念を進める決意であるならば、なぜ全県的なプランを提起できなかったのでしょうか。教育長は、実施できる高校から再編案を提示するのが責任ある対応だと発言しているようですが、県民からは、要するに郡部における高校の統廃合を進めるための口実にしているだけではないかといった厳しい批判の声も聞かれます。こうした声にどのように答えていかれるのでしょうか、お尋ねいたします。
 また、高校の将来構想について、市立高校との協議、私立高校との協議はどのように行われているのか、お示しいただきたいと存じます。

(略)

 今回の中間案では具体的な提案は前期五年についてのみですが、地域で議論をしていくためには全体像が明らかにされなければなりません。例えば、生徒数の減少が最も大きい栗原郡を例にとってみますと、平成十三年度の県立高校募集定員は六校二十五クラス、一千名の予定ですが、県教委の資料「全日制高校の学級数の見通し」によれば、前期が終了する平成十七年の学級数は二十、最終年度の二十二年は十五となっています。新設の迫桜高校が六学級のままで、統合予定の築館高校、築館女子高が六学級で出発するとすれば、平成十七年度で残りは八学級、二十二年度では三学級となります。迫桜高校、築館高校、築館女子以外の栗原郡内の高校は現在、岩ケ崎高校三学級、一迫商業三学級、鴬沢工業三学級の三校九学級であり、平成二十二年の見通しでは、この三校も再編は避けられなくなると考えざるを得ません。栗原郡のこの見通しについて教育長はどのように考えられるのか、お伺いいたします。
 仙台以外の地域では皆同様のことが考えられますが、ブロックごとの将来像が後期についても提起されるべきと考えますが、いかがでしょうか、お伺いいたします。

知事(浅野史郎君)  

 次に、県立高校の将来構想中間案に関する御質問にお答えをいたします。
 この構想中間案には県土の不均衡を解決する視点が欠けているのではないかという御指摘がございましたが、県立高校将来構想については、生徒数の減少や生徒の多様化という社会の大きな変化の中で、高校教育の一層の充実を目指して策定を進めているものでございます。とりわけ生徒数の減少が顕著な地域においては、すべてこれを学級減のみで対応するということになりますと、これはすべての高校が小規模校化をするということになるわけでありまして、生徒の多様な進路希望や学習意欲にこたえることは難しくなるということになります。ということで、仙台圏に進学をする生徒が増加をするということが懸念されるところでございます。
 こういったことから、高校再編は、新しい時代を担う子供たちの個性や能力を伸ばすことができるような、地域に根差した活力ある学校づくりを進めていく上で避けては通れないものと考えております。こういった教育基盤の充実に向けた取り組みを今後とも続けることによって、県土の均衡ある発展につながっていくことを期待しているものであります。
 更に具体の内容については、教育長から答弁いたします。

教育長(柿崎征英君)
 本多祐一朗議員の県立高校将来構想中間案についての御質問にお答えいたします。
 男女共学化についての全県的なプランを提起すべきではないか。また、男女共学化は、郡部における高校の統廃合の口実ではないかという御質問をちょうだいしました。
 男女共学化につきましては、個別の学校ごとに共学化のみを行うということではなく、各学校との十分な調整を行いながら、共学化後の各学校の特色づくりについてもあわせて検討していく必要があるものと考えております。
 したがいまして、今後こうした特色ある高校づくりを進めるとともに、関係者の理解を得ながら、将来構想の対象とする期間内において、すべての男女別学校の共学化が実現されるよう努めてまいりたいと考えております。

 次に、将来構想に関する市立高校、それから私立高校との調整についての御質問でございます。
 仙台市立、更に石巻市立の高校につきましては、設置者が異なることから、県内の公立高校の将来的なあり方を見据え、これまでも機会あるごとに意見や情報の交換を行ってきたところでございます。高校の再編、更に男女共学化につきましても、今後、一層連携を密にし、県教育委員会と市教育委員会が共通の課題認識のもとに進めてまいりたいと考えております。
 また、私立高校との関係でありますが、宮城県公私立高等学校協議会、これを通じまして、これまでも本県の高校教育が抱える共通の諸課題について定期的な話し合いを重ねてきたところでございます。県立高校将来構想は、生徒減少期における高校のあり方を一つの課題としておりますが、これは公立高校のみならず私立高校にもかかわる問題であることから、今後も私学関係者と協議の場において、公私協調を基本に、生徒減少期における公立・私立高校のあり方について全県的な見地から議論を進めるなど、適切に対応してまいりたいと考えております。
(略)
 
 次に、再編の見通しと後期計画についての御質問であります。
 県立高校将来構想は、平成十三年度から平成二十二年度までの十年間を対象としておりますが、特に高校再編に関しましては、今後の社会情勢や生徒の志願状況、さまざまな不確定要素を見通して、十年後の全県的な高校のあり方を方向づけることはなかなかに難しいことから、前期、後期に分ける考え方で取りまとめたものでございます。
 後期計画の将来像につきましては、栗原地区のみならず県内の他の地区におきましても、生徒数の減少度合いや生徒、保護者のニーズ、地理的条件、学科のバランス、学校規模などを総合的に判断しながら、各高校のあり方を検討していく中で明らかにしていくこととなると考えております。
(略)
 
四十二番(本多祐一朗君)
(略)
 それから、一番大きな問題は、前期五年間の学校の統廃合計画というのが出たわけですね。ところが、地域で議論する際には、十年間、平成二十二年に一体どういう形になっていくのかというものがはっきり示されないと、地域で議論しろと言われてもなかなかこれは難しいと思うんです。そこは、確かに時間的には短いかもしれませんけれども、やっぱり各界の意見をきちんと踏まえながら、それを集約して、県民の前に議論の素材として提示するということが必要ではないかというように思うんですけれども、その点、もう一回御答弁お願いしたいと思います。
教育長(柿崎征英君)
(略)
 それから、もう一つ、前期、後期の問題でございますが、これにつきましては、確かにお話しのとおり、後期の部分、早く明示しなければいけないというふうに十分認識しておりますが、先ほど申したような理由から、当面は前期について全力を尽くしたいと思いますし、また後期につきましても、できるだけ早く、十三、十四年にかけまして議論をし、少なくとも十五年にはその方向性ぐらいは示せるような形で考えております。
 以上でございます。
 

平成12年9月予算特別委員会

10/2

秋葉賢也委員 

 次は、教育問題についてでございますけれども、今回、県立高校将来構想素案に関する補正予算で百四十万円ぐらいが提案をされているわけでございますが、御案内のように、先般、有識者会議から知事に検討結果についての報告がなされたところでございます。この中では、従来から検討しておりました三つの柱、すなわち、魅力ある高校づくり、高校再編、男女共学化に加えて、新たに四つ目として外部評価の導入ということが最終的に答申をされたわけでございます。宮城県の教育委員会でも、今月中には中間報告をしたいということで伺っておるところでございますが、その中間報告に当たって、この四点について、それぞれこの時点で幾つかお伺いをしておきたいと存じます。
 まず初めに、一番目の魅力ある高校づくりに関してでございますけれども、この中には、教育のあり方、学校のあり方、教師のあり方、学校制度についてのあり方、いろんな観点からの御議論があったわけでございます。この中で特に、宮城県では既に中高一貫校の設置構想というのが取りまとまっているわけでございます。また、併設型あるいは中高連携型といったいろんなタイプの中高一貫校を目指していくべきではないのかという取り組みが既になされてきているわけでございますけれども、本県のこの財政事情等もありまして、宮城自然塾なんかと並んで、この実現が今、一向に定まっていない状況にあるわけでございますけれども、今後、本県における中高一貫校の構想をどうするのか。そしてまた、と同時に推進を図っていくべきだということで取り組んできた中高の連携校というもののあり方、今後具体的にどう進めていくおつもりなのか、具体的にお答えいただきたいと存じます。

柿崎征英教育長
 ただいま御質問ございました中高一貫教育校についてでございますが、お話ございましたように、本県では平成九年、ビジョンの中で既にこの中高一貫教育について打ち出しをしておるわけでございます。そうした中で現在まで時間が経過したわけでございますが、まず基本的には、これは現在検討しております県立高校将来構想の中の高校の再編という部分がございますので、これらとの整合を図るために、若干、時間がかかっておるということで御理解いただきたいと思います。
 それで、中高一貫教育校の設置についてでございますが、これは六年一貫の御案内でございますが、中等教育学校、これを本県としてはまず基本にしたいというぐあいに考えてございます。また、地域によっては、その実情に応じまして、連携型の中学校・高等学校、こういうものを設置したいというふうに考えておりまして、まずはこの連携型中学校・高等学校、これを早期に導入してまいりたいというぐあいに考えております。そのために、既設の県立高校とそれから市町村立の中学校、これを活用することになるわけでございますので、具体に市町村教委との協議、あるいは具体の学校との調整等を現在図っておるところでございます。できるだけ早期に導入を進めたいというふうに思います。
 以上でございます。

秋葉賢也委員

 中高一貫校、他の構想と十分配慮しながら連携校優先で進めていくんだというお話がございました。かつて本会議で知事に質問をしたときには、中高一貫校は全県一学区で一つをシンボリックな存在としてつくるんだという知事の答弁がございました。私は当時、もちろん連携校もどうするのかという、表裏一体で、同時並行で進めなければいけないけれども、できれば仙北、仙南に各一校ぐらいずつも視野に入れる配慮、それは新規設置というよりも、既存の高等学校の改編という中で実現をすべきではないのかと申し上げました。知事はそのときは、全県一学区で一校だけだということを明言されたんですけれども、今でもそのお考え、お変わりございませんでしょうか。

浅野史郎知事
 まだ今、県内には一校もございませんので、まず最初の一校ということでございますが、複数校ということも念頭に入れながら検討をさせていただこうかなというふうに思っております。
秋葉賢也委員
 何か今、隣では随分、教育長が、複数、複数というようなお話もあったので、いや、私としては大変驚きとともに、ありがたいなというふうに思うんです。今本当に、多様な高等学校の設置というのが望まれる中で、やはり県北、仙南にも配慮した複数校の設置ということでぜひ御検討をいただきたいと存じます。
 それから、あと一点だけ、この魅力ある高校づくりに関してお伺いをしたいと思うんですが、答申の中にこういうことが打ち出されています。公立学校の教師は、一たん採用されると一生勤務できるため、資質の向上を怠っている例が見られる。例えば、採用五年目、あるいは四十歳になるときの二回、教師を続けるかどうか判断するようなシステムを検討してはどうか。また、民間人を校長として採用、登用することはどうかというような、二つの具体的な提言が出ておりますけれども、この二つに関しては、今後県教委としてどのように取り組んでいくおつもりなのかお尋ねしておきたいと存じます。
柿崎征英教育長
 今、御質問ございました、二点あったと思いますが、一つは、教師の中間での研修、あるいは資格ないしは資質の再検証という観点からの御質問があったかと思います。これにつきましては、まず本県では、研修センターにおきまして、五年過ぎた教師全員に対し五年研という研修制度を実施しております。こういう中で再度、指導力あるいは適格性等について研修を深めておるところでございまして、特にその中で、民間企業等に派遣し研修をするというような試みなども行っております。これは文部省でございますが、二〇〇一年から文部省で免許状の再交付制度、これを検討するというふうに伺っております。五年ないし十年ごとに再交付制度を検討するということを伺っておりますので、これらを注目してまいりたいというふうに思います。
 それからもう一点ございました。民間人の校長ということでございますが、これについては東京都等で先行的に実施されるというふうに伺っておりますが、いろいろな課題も多くあるやに伺っております。東京都の動向等も見ながら、本県でどのような形で採用できるか、今後十分検討してまいりたいというふうに思います。
秋葉賢也委員
 次に、答申の二番目に移りたいと思うんですが、高校再編についての検討でございます。これについては、留意すべきポイントるる指摘がなされております。本県の中学校の卒業者数は、御案内のように平成元年をピークに大幅に減少してきております。そんなことも再編を迫られている一つの大きな理由になっているわけでございますけれども、今月に発表を予定しております中間報告では、私はできるだけ具体の再編の中身という構想を県民の皆さんに示して、そして来年三月の最終報告という位置づけをとるべきだなというふうに思っているんです。と申しますのも、三番目で取り上げます男女共学化の問題にしましても、知事が議会で、私は共学化だということを検討の前に表明したこともございまして、私が開設しているホームページにも、大分いろんな意見が出ておりまして、すごく県民の皆さんの関心が高いんだなということを再認識をしておるわけでございます。多くの県民の皆さんの意見をこれからの最終案というものに反映をさせていくということが非常に重要だと思うんです。そういう意味で、この十月に予定している中間報告で、ある程度概要、踏み込まないことには、私はやはり、県民の皆さんの中で幅広く意見を聞いて議論をしたということにはならないんだと思うんですけれども、教育長、中間報告はどの程度踏み込んだ内容になるのか、お伺いをしておきたいと存じます。
柿崎征英教育長
 お答えいたします。
県立高校将来構想の大きな柱、まさにメーンでございますが、高校再編については、全県的な適正配置ということを考慮しながら計画的に取り組んでいかなければならないというぐあいに考えております。より具体にという御質問でございますが、現在、少子化が非常に進んでおりまして、そういう現実を直視した場合、再編のための準備期間というのも十分考慮する必要があるのかなというふうに思います。そして、再編対象となる具体校を掲げながら、地域の理解を深めていくということがなお大事なのかなというふうに私どもは理解しております。そこで、今後おおむね十年後の姿を予測した場合、今時点ですべてについて計算上出てくるというものと実態とは遊離する部分があるのかなというふうに考えております。そんなことから、中間案では校名についてある程度出す必要があるのかなというふうに思いますし、そして、その出し方については、例えば今お話ししたように、十年後を正確に予測するというのはなかなか難しい部分もございますので、段階的に公表するといった手法も少し視野に入れながら、中間案を取りまとめていかなければいけないのかなというふうに思っております。
 以上でございます。
秋葉賢也委員
 何か、前段では非常に前向きな答弁だったんですが、最後は段階的にということで、何かよくわかったような、わからないような答弁だったような気が、失礼ながらいたすわけでございます。
 ほかの教育委員会等のやり方を見ますと、大体、全体方針を示して、その中で三年、五年ペースで小出しにしていくやり方と、お隣の福島県みたいに、もうばっと示すというやり方に大別されるかと思うんです。行政運営の進め方としては、状況を見ながら小出しにしていくというのが、ある意味では無難なところもあろうかと思うんですが、やはり行政のこれからの姿勢、あるいは説明責任を積極的に果たしていくということを考えれば、私はやはり、最終報告では全体像を示すようになるわけですから、その中間報告においても、教育長の御答弁ですと、校名は明らかにしたいという御答弁ちょうだいしましたけれども、ある程度、もう少し踏み込んだ内容を公表して進めていってほしいなと思うんです。県教委の資料を見ましても、学級数で平成二十年の見込みでは百三十九学級減、学校数でも十七校程度減というような、これももちろん見込みでございますけれども、大変厳しい数字が出ているわけでございます。県立高等学校というのは、各地域においては、そういった教育機能以外にも地域と密接にいろんな絡みがあって、大変大きな存在になっているわけでございますので、唐突に再編だというやり方ではなくて、ある程度、ここも該当する可能性もありますよという形で、ある程度の見通しといいますか方向性といいますか、お示しをしていただきたいなと思うんです。
 これはもちろん教育長の所管になるわけですが、知事はその辺のやり方、今月の中間報告に再編のあり方というものをどの程度公表するべきなのかということについて、私は何度も言いますように、いろいろ大変な要素もあると思うんですが、極めて地域にとっても重要な問題であるがゆえに、やはり正々堂々と、ある程度踏み込んだ中間報告を公表すべきだと考えているわけですが、知事のお考えもちょっとお伺いをしておきたいと存じます。
浅野史郎知事
 今お尋ねの件は、具体的な校名を挙げて、これとこれは再編をする、一緒になる、これとこれは一緒になるというふうに、具体的な校名をどこまで挙げるかということにもかかわっていると思います。今、御紹介で、福島はどこかでどんと出した。大出し。小出しというのもある。中出しぐらいが正解じゃないかなと思っているんですが、それは、具体的な校名を挙げてということになりますと、やはり影響が大きいし、その具体化についても、ある程度数年後というようなことが見えないと、十年後、二十年後はこれは一緒になるかもしれないというようなことではかえって混乱があろうかなというのが、一般的にはそんなふうに考えておりますので、今回中間報告ということになるときにも、何もなしというわけにはいかないでしょうが、具体的な校名を挙げるときには、そういう具体化という観点から現実性のある部分で最大限出すということかなというふうに、私は少し横の方から見て考えております。
秋葉賢也委員
 私も、この段階でどことどこというのは確かに難しいと思うんですが、ただ、こういった高校が該当するということについての高校名はぜひ公表していただきたいなということを思います。
 それから三番目には、男女共学化の問題で、すべて共学化すべきだというようなこと出ているわけでございます。先ごろの議会でも、知事は、例外なく共学化ということを改めて打ち出されたわけでございますが、一応この場でも確認をしておきたいと思うんです。というのは、大分県民の皆さんの間には、共学化には相当理解を示しながらも、むしろ、我々は共学化推進のいろんな理由があって言っているわけですけれども、しかし、そういった人たちは、多様な選択肢という観点から、特色を残しておくのもいいんじゃないかということで、相当強い意見があるようなんですけれども、そういった意見も踏まえた上で、知事は例外ない共学化なのかどうか、改めてお伺いをしておきたいと存じます。

浅野史郎知事
 県立高校の男女共学化の問題は、大変に珍しくというんでしょうか、県民のシロ、クロという意見がはっきり出ておりまして、私のもとにもしょっちゅうお手紙、Eメールその他で寄せられています。かなりエキサイトしたような議論もあって、これは結構なことだと思っているんですよ。通り一遍ではなくて、ちゃんと理屈を言いながらいろいろな御意見がある。これは踏まえているつもりでありますが、ただ、基本的な方向を考えるときに、例外なき共学化じゃない、一部は共学化します、あとはしませんという方の理屈の方が非常に難しいですね。男女というのが公立の高校で学ぶというときに、これはやっぱり基本的には同じ場で学ぶというのが原則であると言ったときに、いや、例外があるんです。どうしてですか。これを逆に説明するのは難しいというのが率直な感じであります。ただ、今、再編のところでもお話がありましたように、具体的には、それじゃ、もうすぐ来年、全部男女共学化するか、これは現実問題として校舎の変更も伴いますので、これは現実性はありません。その意味では、基本的な方向は出しながら、進め方は、具体的にある程度時系列的に順番を追ってということになろうと思いますが、その意味では実際の男女共学化の進め方は、そういったようなことによって出てくるいろいろな反響というか、実際上の影響というのもちゃんと踏み固めながら進められるだろう。そのことも踏まえて、基本的な方向としては例外なく男女共学化を進めるというのが、やはり基本的な方向としては正しいんだろうというふうに思っております。

平成12年9月定例会

9/27

三十六番(畠山和純君)  

あらゆる分野での地域格差の是正が私の大きな使命の一つだと思って県政に取り組んでおります。このような状況は極めて耐えがたい。県の中に地方への思いがまだまだ欠けていることの証左でもあると思います。知事はこの状況をどのように御認識しますか。長期計画の中でも地域格差の是正は基本的なテーマであります。取り組みへの決意と、あわせてお考えをお聞かせください。
 報告の中では、すべての県立高校を男女共学でと提言しております。私は、共学は自然な流れで、当然のことと認識をしておりますが、すべてこのようにしなさいという言い方で決めるものなのか、いささか疑問があります。委員の中にも、表現手法に工夫をという発言もありましたが、報告では配慮されなかったようであります。私の子供たちとその友人たちに意見を聞いてみました。共学は自然だということで意見は集約されましたが、押しつけは嫌だという感想でありました。選択肢のなくなることへの疑問が、一番納得できないことのようでもありました。県内ブロックに数校の別学があってもいいのではとも思います。こういったことについて知事さんの意見を聞きたいということでありました。ぜひお聞かせをください。中間取りまとめではどのように表現されるのか、報告に対する感想もあわせ、教育長のお考えをお聞かせください。

浅野史郎知事

 私からは、この件で、次に県立高校の男女共学化についてお答えをいたします。
 男女共学化に対する考え方でありますが、この議論の中で一番大事な点は、前から申し上げておりますが、二十一世紀を担う、いわば平成生まれの子供たちということになるんでしょうか、こういった子供たちの教育環境は宮城県でどうあったらいいのかと、こういった視点だろうと思います。そういった考えに立った場合に、子供たちはいろいろな、さまざまな可能性があるわけでございまして、それは高校教育の場においても、男女ともにお互いの特性を、違いも含めて理解し合いながら成長していくということが最も大切なことであろうと考えております。また、共学化は時代背景からしても自然な流れだろうと考えております。今後とも県立高校の男女共学化を進めていく必要があるものと考えております。

柿崎征英教育長

次に、県立高校将来構想検討素案に対しての有識者会議による検討結果報告についてのお尋ねでございます。特に、男女共学化に関しましては、県民からさまざまな意見が寄せられている中で、有識者会議としての役割を果たす必要があるとの御認識に立ち、一定の方向性を示していただいたことに対し敬意を表するものでございます。今後、この中間案の取りまとめに当たりましては、この報告書の趣旨を十分に踏まえ、県立高校としての望ましい教育環境の整備充実を図る観点に立って進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

平成12年  6月 定例会

6/26  

五十八番(斎藤正美君)

 (略)
 次に、県立高校の改革についてお伺いをいたします。
 本県教育委員会では、今後の少子化時代における県立高校の将来像を策定するため、昨年十月に県立高校将来構想検討素案を公表しております。この構想案では、一学年六学級程度の学校規模がないと教科学習の選択幅の確保が難しく、学習面での活力が損なわれるとしており、ひいては高校再編は避けられないとされております。この趣旨については十分理解できるものであります。地域の学校に活力がないと言われて久しくなりますが、将来にわたって地域社会を支えていく人材を育成するためには、多少の痛みを伴うものであっても、時として大なたを振るうことも必要であり、決断を下す時期が来ているのではないかと考えます。しかしながら、一方では、小規模の学校についても人間関係が固定化すると否定的に考えるのではなく、きめ細やかな指導のもとで濃密な人間関係を構築するチャンスであると肯定的にとらえることも必要であります。更に地域によっては、交通事情を考えると通学の利便性が低下するなど、大幅な統合には心配な面もあります。県立高校将来構想の策定については、これらのことを踏まえた上で円滑に進めていただきたいと要望するものでありますが、今後どのように進める予定であるのかをお伺いをいたします。
 また、この構想の中間まとめは、本年度半ばとのことでありますが、そのまとめにおいて再編対象となる具体の学校名を公表する考えなのでしょうか。教育長のお考えをお聞かせ願いたいと思います。
 次に、学校施設の整備についてお伺いをいたします。
 学校施設は学習環境の基礎であり、生徒たちにとって安全でゆとりのある施設でなければならないと考えておりますものの、県内の高等学校の中には、建築後三十年も経過して校舎の老朽化が進んでいる学校もあります。このような状況の中で、校舎の改築が財政状況の悪化を理由に、実施設計が終了しながら、いまだ工事に着手されないケースがあると伺っております。県の財政状況が厳しいことは十分に承知しておりますが、生徒にとって学習環境の整備は、快適な学校生活を送る上で最も大切なことであります。
 具体的に申しますと、昭和三十八年に開校した石巻工業高等学校においては、既に三十七年を経過し、校舎の老朽化が著しく、特に実習棟は傷みがひどいものであります。石巻工業高等学校の改築については、既に平成十年度と十一年度で設計を終了しており、十二年度には建設に着手するものと地域では大きな期待を寄せておりましたが、今年度は財政上の理由から先送りされ、生徒を初め学校関係者は大いに落胆いたしております。多額の設計費をむだにすることなく、危険防止の意味からも早急な改築が必要と思いますが、いかがでしょうか。知事にお伺いをいたします。
(略)

知事(浅野史郎君)

(略)
 県立高校将来構想については教育長から答弁がございますが、私からは次に、石巻工業高校の改築のお尋ねにお答えをいたします。
 お話のとおり、石巻工業高校の改築については、平成十一年度までに実施設計は終了いたしております。御承知のとおり、県財政が大変厳しいということから、やむなく、平成十二年度に改築に着手をするということは見送ったものであります。お話がありましたように、学習環境の整備が生徒にとって最も大切であるということは、私も認識をしております。建設工事の着工については、今後開催されます大規模事業評価委員会で御審議をいただき、来年度、平成十三年度に着工できますよう、私としても最大の努力をいたしてまいりたいと考えております。
 なお、教育関係についての残りの御質問については、教育長から御答弁申し上げます。
(略)

教育長(柿ア征英君)

 斎藤正美議員の御質問にお答えいたします。
 まず、県立高校将来構想についてのお尋ねでございます。
 その策定の進め方につきましては、昨年の秋、検討素案公表以来、県内各地での説明会や、はがき、Eメールなどを通じまして、県民の皆様から意見を伺ってまいりました。また、総合的、大局的見地からの意見を伺う目的で、各界の有識者から成る県立高校将来構想有識者会議をことしの二月に立ち上げ、これまで四回開催しているところでございます。この有識者会議では、高校再編、男女共学化など、将来構想で示された方針についての意見に加え、魅力ある高校づくりに向けた学校のあり方や教育活動などの点からも示唆に富む意見をちょうだいいたしております。今後二回程度を開催し、更に議論を深め、意見を取りまとめていただくことといたしておりますが、県教委といたしましては、その意見を踏まえ、できる限り県立高校将来構想に反映させていきたいと考えております。
 また、具体の学校名の公表につきましては、中間まとめでの公表を念頭に置いておりますが、有識者会議での御意見を踏まえるとともに、当該校や同窓会といった学校関係者を初め、地域に与える再編の影響なども考慮し、公表の仕方につきましては、今後十分に検討してまいりたいと考えております。
 (略)

平成12年  3月 定例会

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 三十九番(藤倉知格君)

 議場を見渡すと、ちょっと議員の数が寂しいような気もいたしますけれども、質問をさしていただきたいと思いますが、なお、この議会は、大事な当初議会ではありますが、私は、お金にかかわることからしばらく離れまして、年来感じておりますことの一端を述べていきたいと思います。したがって質問は、最後の方のくだりに若干だけさしていただきたいというふうに思っております。
 アメリカの人気女優であるデミー・ムーア主演の「GIジェーン」という映画を見たときの強い印象がなかなか私の中から消えません。アメリカ海軍の女性差別について委員会が開かれ、上院議員である女性議長が、差別の撤廃を求めて海軍側に強く迫る場面から、その映画は始まります。海軍は、女性議長の強い要求に対して、女性兵士にテストを行い、それに合格すれば要求をのもうと返答します。しかし、このテストは男性兵士の中からよりすぐりの猛者たちだけが参加する最も過酷なテスト訓練であり、過去の脱落率は実に六〇%。ここに、一人の女性兵士が登場します。女優デミー・ムーア扮するオニール大尉に白羽の矢が立ったのです。彼女を推薦した女性議長は、もし、このテストに合格すれば、女性に対する軍の考え方を覆すことができる、心の中では女性兵士を拒絶している海軍に、一泡吹かすことができると語ります。女性議長のたっての要請を受け入れた彼女は、早速、単身、テストに臨みます。しかし、荒くれ兵士たちの好奇と冷笑と敵意にさらされます。彼女は頭も丸刈りにし、ベッドもトイレも男性兵士と同じ場所に変えました。それでも、上官や同じテスト仲間からの嫌がらせは絶えません。それにもかかわらず、脱落していく男性兵士たちをしり目に、次々難関をクリアをしていきます。スケジュールもいよいよ終盤に入り、無人島での実践さながらの決死の脱出作戦が始まりました。このとき、彼女は捕虜になり、殴られ、けられ、何度も水に顔を押しつけられ、のどを絞められ、血だらけになっても音を上げず、耐えに耐え抜きました。彼女のテスト続行を何としても阻止したい軍は、司令官室に彼女を呼び出し、根も葉もない言いがかりをつけて、訓練の中断を命じました。しかも、それが彼女を推薦し味方であるはずの女性議長の差し金であることを知ります。女性議長の政治生命のために、彼女を海軍との取引材料に利用していたことがわかったのです。彼女は、女性議長を訪ね、自分に対する裏切り行為を問い詰めますが、女性議長は悪びれもせず、あなたのことに限らず、ワシントンでは何でも話題になりさえすればいいのよと、事もなげに言い放ちます。彼女は怒りをあらわに再び訓練に強行復帰します。最終の実践訓練をクリアした彼女が見事合格し、晴れの式典にさっそうと臨んでいるところで、この映画は終わります。
 彼女のように生物学的、生理学的な男女の性差の壁を乗り越えて、というよりは壁を打ち砕き、ジェンダーとしての女性らしさも投げ捨てて、完全平等、完全同権を獲得するためにチャレンジしている女性たちは、アメリカなどでは、実際、相当ふえてきているようです。ジェンダーフリー社会の行き着く先、男と全く同じ土俵でハンディなしで繰り広げられる、むき出しの男女競争社会の姿とは、一体どういう社会なのだろうか。本当に、男にとっても、女にとっても、そして子供や高齢者も、幸せになれる社会とは、どういう社会なのだろうかと考えさせられる映画でした。
 例えば、軍隊に入る女性の数がふえることは、身の危険にさらされる女性たちが確実にふえることを意味します。国防総省のデータによると、現在、米軍全体で、約百四十万の軍人がおり、湾岸戦争では延べ五十四万人が投入されました。そのうちの約三万七千人ものアメリカの女性兵士たちがサウジアラビアへ派遣されたのです。今、世界の多くの国々で、女性兵士の数がふえているようです。日本でも、防衛大では一九九二年から三十五名の女性の受け入れ枠を設けており、女性自衛官は全体で約一千名を数え、確実にふえてきています。既に女性パイロットも何名か誕生しているとのことです。
 アメリカ在住のアントラム栢木利美女史の「日本とアメリカ逆さの常識」という本には、湾岸戦争に従軍した女性兵士とその家族のことが生々しく描かれています。女史が初めてテレビニュースで遠い戦場へ送られていく女性兵士の姿を見たときはショックだったそうです。夫や小さな子供と別れて出かけていく女性兵士は、リポーターのインタビューに胸を張って、家族との別れは胸がはち切れそうにつらいけれど、軍隊に入隊した以上、義務を果たすのは私たちの役目ですと答えたそうです。一昔前なら、妻が子供を抱き、戦場に向かう夫との涙の別れをするというのが一般的な光景でした。ところが今や、夫はジーンズにTシャツで、ようやく歩き始めたぐらいの子供を片手に抱き、別の片手で戦場へ赴く軍服を着た妻を抱きしめている。男女平等の権利を主張した以上、義務も命をかけて果たすのは当然と考える女性のりりしい姿がそこにはありました。湾岸戦争では、初めて、アメリカの女性兵士が捕虜になりました。かなりつらい目にも遭ったにもかかわらず、帰国してからのテレビインタビューでは、いかにも軍人らしく、戦争に行く限り、捕虜になることもあり得ると覚悟していましたと毅然として答えていたそうです。多分、今でも夢の中で捕虜になったときの恐怖にうなされたり、精神的な傷を引きずっていると思われるのに、現在も軍に所属し、少佐に昇進したことを紹介しています。この女性の姿は、男女平等、男女同権をここまで追求してきたアメリカの姿でもあります。究極の男女平等は、時には、このように文字どおり命がけで義務を果たすことも要求されるのです。アメリカに男女雇用均等法ができてから約四十年、年齢、性別、未婚・既婚、子供の有無に関係なく無限の可能性にチャレンジできる時代に、今、アメリカの女性たちは生きています。しかし同時に、社会に出て男性と分け隔てなく働くということは、当然男性と同じ義務を要求される。彼女らの体力、気力、仕事に対する姿勢は、すさまじいの一語に尽きる。そこには男女の間の壁や、女だからという甘えはみじんも許されないのだということを女史自身感慨を込めて書いています。
 アメリカでは女性の社会進出に伴い、早くから職場をめぐって男女間のトラブルが起こるようになっていたようです。例えば、今から十五、六年前のアメリカでは、消防士に女性を入れるかどうかで議論を呼んでいました。つまり、消防士は男にしかできない危険な職業だからこそ、誇りを持てたし、そのことで女性からの尊敬も得られたのに、それが女性にもできるとなれば、もう死を覚悟して火の中に飛び込む男はいなくなる。また、女性消防士も男と同じように、いざというとき、本当に命がけで火の中でも助けに来てくれるのだろうかということが問題になったようでございます。もちろん今では、女性消防士でも死と隣り合わせの現場で働く姿が見られるそうです。ちなみに消防庁によると、日本では全国で約十五万人の消防署員がおり、そのうちの二千二百人が女性ですが、その中の約二百人が現場で働いているとのことです。しかし、アメリカ並みに火の中に突っ込むまでには至っていないということです。
 また、ウーマンリブ華やかなりしころ、それに対抗して、全米規模でマンリブという男性組織がつくられたとき、その結成趣意書には、今度、再びタイタニック号のような事故があっても、女だからといって、先に救命ボートに乗せることはやめると大まじめに書かれていたそうであります。更に、婦人よ、家庭に戻れというスローガンを共産党系の立場の人たちが訴えていたことを、ハーバード大学の板坂元氏は紹介しています。
 女性の社会進出が進んだ結果、思わぬ女性同士のトラブルも発生してきているようです。女性が外で働くことが当たり前になっているスウェーデンでも、家庭で自分の子供だけを育てている女性はエゴイストだという、女性たちによる批判や反発は結構以前からあったことのようですが、それにしても日本ではとても考えられないことです。しかも、批判の対象にされる家庭婦人たちが、特別裕福だから外で働かないというのではなく、子育てや家事に生きがいや手ごたえを感じることを人生観にしている人たちだったようです。
 さて、古代社会以来、ユダヤ及びヨーロッパにおいては、断然男が優位でした。言うまでもなく、人間という単語は、男という単語と同じです。英語のマンは、人間であると同時に男でもあります。女は、マンから派生して、ウーマンというようにつくられました。つまり男だけが人間であって、女はそれから派生したものという発想のもとになったのが、旧約聖書のアダムとイブの物語です。神は最初の人間としてアダムをつくりました。ところがアダムが寂しそうな顔をしているので、神はアダムから肋骨を取り出してイブをつくりました。これは、男は主であり、女は従であることを示しています。しかも従である女は、神から禁じられたリンゴの実を食べて、アダムとともにエデンの園から追放されます。女によって人類が楽園を失った、つまり、失楽園させられたという記憶は、その後長く西洋人の思想の中で、女を危険なるもの、誘惑するもの、虚栄心強きものという概念と結びつけられるようになりました。ギリシャにおいても、ピタゴラスやアリストテレスのような大思想家たちでさえ、女性を必要悪と見なしていましたし、それはローマになっても変わりませんでした。ところが、キリスト教が入ってくるにつれて、徐々に変化が起きたのです。当時のキリスト教はカトリックと言ってもいいわけですが、カトリックは聖母マリアを通じて、女性の地位を格段に上げたのです。つまり、キリストの母なるマリアとしての、マリア信仰が起こりました。更には、パウロの、神の目の前にあっては、ユダヤ人もギリシャ人もない。奴隷もなければ自由人もない。男もなければ女もない。すべてキリストにおいては一つであるという宣言も、女性の地位向上への大きな根拠となりました。とりわけ西ヨーロッパの中世になると、女性の地位が高まる動きに拍車がかかります。八世紀に入ると、ゲルマンの深い森の中にも次々と女子修道院が建ち、そこでは身分の高い婦人たちが集まって学問や修養に励むようになりました。また、中世において騎士道の概念が確立され、荒くれ騎士たちが貴婦人に対しては極めて丁重に奴隷のごとくかしずいたのは、肉体的条件において弱い存在である女性を庇護する義務がおれたちにはあるのだという騎士道美学だったのです。この騎士道精神の延長にレディーファーストが生まれましたが、後のルターなどの宗教改革によって、一たんその女性尊重の根は断ち切られたのです。宗教改革のとき、プロテスタントがすべてのマリア像を破壊し、マリアの絵を焼いて、聖母崇拝を抹殺しようとしたのです。魔女裁判も、一般に信じられているのとは違って、中世ではほとんどなく、宗教改革以後に生じています。ちなみにプロテスタントの中でも、ピューリタンの女性蔑視は強かったといわれます。彼らは新約聖書よりも旧約聖書の方を重視していたことも、その要因と考えられます。
 女性蔑視の近代の思想家たちの発言が、ことごとくプロテスタント系あるいはユダヤ系の学者たちによって行われた事実は注目すべきかもしれません。しかし皮肉なことに、近代の思想、学問、科学技術は、プロテスタント系の学者、思想家たちによって唱えられてきたことは確かなことです。アメリカ、イギリス、北欧などに代表されるプロテスタント系国家では、近代の人権、平等思想によって、男女同権や女性解放運動への先導役を担ったのです。国によって一概には言えませんが、総じて、フランス、イタリア、ラテンアメリカ、ロシアや東欧諸国のギリシャ正教会系統を含むカトリック系の文化圏が比較的女性の社会進出が進んでない理由でもあります。プロテスタント系国家の中でも、とりわけアメリカでは、何でも法と権利の主張になってしまい、男も一人前、女も一人前、男女は完全平等、完全同権でなければならず、常に男と女が対峙する、競り合い、突っ張り合いの激しい社会であるのに対して、カトリック圏では、男も半人前、女も半人前、男も女も個人としては不完全、未完成であって、お互い補い合いながら男と女が一つになって初めてワンセットで一人前になるという見方をいたします。私は、この一見おくれているかのような印象を与えるカトリックのセンスは、これからの家庭や社会にとって、むしろますます見直される価値を含んでいると思っております。
 ところで、女性の社会進出がおくれている文化圏、イコール宗教圏と言ってもいいわけですが、イスラム圏、ヒンズー教を含む仏教圏、儒教圏などです。そうなると、日本は仏教と儒教の二つの影響を受けていますから、古来一貫して女性蔑視が激しかったと誤解されやすいのですが、必ずしもそうではありません。古事記などの日本神話の世界では、男女の二人の神によって、日本の国土と多くの神々を誕生させましたが、旧約聖書のような男性絶対優位とは無縁であって、男女の相補原理、つまり男女が持っているそれぞれの特徴を相補い合うことによって一切は成就するという知恵を示しています。そこにはみじんも男女の優劣差はなく、カトリック的なセンスに近いとも言えます。この日本神話の相補性は、その後の日本人の女性観に大きな影響をもたらすことになります。
 日本では、万葉集以来、和歌の前に平等であったと言ったのは、上智大学の渡部昇一教授でした。万葉集全二十巻、約四千五百首、作者は天皇から兵士、農民、こじき、遊女まで含み、もちろん女性差別は一切ありません。文字どおり、和歌の前に平等な国民歌集であったのです。平安朝の女流文学、紫式部の源氏物語が世界最初で最大の長編小説であることは、世界じゅうが認めていることです。枕草子、蜻蛉日記、更級日記等々、女性の知的活躍を示す材料には事欠きません。
 中国で小説が出てくるのは元末から明にかけての白話小説で、ざっとおくれること五百年。ヨーロッパでも女性が初めて小説を書いたのはエリザベス女王時代のアフラ・ベーンという女性でしたが、約六百五十年おくれています。
 古来、日本では、男はますらおぶり、女はたおやめぶりで、優劣差はなく、陰陽相補原理でやってきましたが、鎌倉時代、武門の時代になると武の論理が強くなり、男性的原理が台頭してきました。以後、武家政権が続き、戦国時代になって男性優位社会が補強され、徳川時代に至って、儒教を官学、つまり幕府の正式な学問として取り入れました。その際、オーソドックスな四書五経から離れて、儒学の中でも朱子学を採用したことが、女性を封建的な固定観念で縛りつけることになった背景の一つかもしれません。女大学を筆頭に、女実語教、女今川、女小学など数多くの女性用教訓書が書かれ、多くの女性たちに読まれました。しかし、このことは、寺子屋や武家の女子教育とあわせ、日本の女性の識字率を、ユダヤ人社会を除けば、当時の世界の最高水準にまで引き上げる役割を果たしたのです。そして今では、明治維新とそれに続く近代国家の形成は、実は封建的として非難されることの多い江戸期の知的蓄積に、その多くを負っていることを指摘する識者は近年ふえてきています。
 私は、日本神話の男女の相補関係や、カトリックのようなセンスが日本の社会から消えていくことを恐れるものです。
 今、問題になっている公立高校の男女共学化への動きは、その意味で極めて残念なことです。そもそも、なぜ今、男女共学化なのかという根拠があいまいです。共学化の必然性はどこにあるのでしょうか。
 私は、ここでは専ら別学の教育的意義についての視点から問題を取り上げます。
 私は、男女共学は、男女相争わしめずという教育的配慮を欠くのではないかとの疑念を持っています。教育現場において、男女を量と質の両面において全く同じスタートラインに立たせ、全く同じハードル越えを強いることになるような競争関係に置くのではなく、相補い合う相補関係に置くことの方が、生物学的、生理学的構造から見てもむしろ自然なことです。更に、心理学者の科学的データによると、高校生のころになると、男女とも、自分とは何だろう、いささか文学的な言い回しを使えば、我いずこより来たりて、いずこへか去るという問いかけをみずからに問う時期とされます。もちろん、問題意識には個人差があります。だれでも少なくとも物思いにふけったり不安や懐疑に襲われる時期であります。つまり、アイデンティティーを追求する時期とされます。男は、より男としての自覚を高め、女は、より女としての自覚を深める時期だと言われます。男女共学は、できれば、男女それぞれのアイデンティティーが形成された後、確立された後に行われるのが望ましいとされるのです。アイデンティティー確立期はしたがって、人格形成期であり、しかもこの時期は思春期でもあります。ここで問題なのは、人間の適性を伸ばすとか、一人一人の個性を伸ばすという言葉は頻繁に使われますが、男女の本来的な価値や特性、男女の適性を伸ばすというような使われ方はされません。戦後教育の中では、性差にかかわることは避けてきたからです。男や女である前に、一人の人間であることに価値が置かれ、男であること、男らしくあること、女であること、女らしくあることよりも、人間であることが優先されたのです。現実に存在する男女の性差は無視されました。
 戦後は、民主主義がグローバルスタンダードとして機能し、錦の御旗となって民主的の名のもとに何でも推し進められることとなりました。日本の教育の大きな問題の一つが、戦後アメリカから持ち込まれたプロテスタント的発想に基づいた教育だったことです。その代表が、ジョン・デューイなどの極端な自由放任主義、進歩主義思想による教育でした。民主的教育の名のもとに、アメリカ直訳の男女平等思想、むき出しの男女同権思想が戦後教育の大前提とされることによって、男女の性差は教育の中で全く考慮されず、無視されたと、私は見ています。
 ここで、誤解のないようにちょっと触れておきます。
 プロテスタント系の東北学院や宮城学院、尚絅女学院などは、既に百年以上の歴史と伝統を持つ私学の雄として、カトリック系の私学とともに、戦後公教育の不備と不足を補う極めて重要な役割を担ってきた功績は、高く評価されるべきだと思っております。
 東大の木村尚三郎名誉教授によると、カトリックのフランスでは、男女共学は大ざっぱにいえば幼稚園と大学だけのようです。小学校は完全に男女別学、しかも教室やクラスを分けるのではなく、校舎も分けています。中学校と高等学校をあわせたリセ−−高等中学校では、伝統校を中心に別学であります。大学でも高等師範学校と普通訳されている学校も別学だそうです。フランスといえば、アレキシス・カレルは、ノーベル生理学、医学賞を受賞し、医学の発展に不滅の足跡を残した世界的に著名な学者ですが、その名著「人間この未知なるもの」の中で、「教育は男女の相違を考慮すべきである。若い少女に少年と同じ訓練を知性面と肉体面で与えかつ同じ野心を抱かせるべきではない。教育者たるものは、男性と女性における肉体的及び精神的特性と、その生得的諸機能−−生まれながらに持った機能に細心の注意を払うべきである。文明を築き上げるに当たっては、これを考慮に入れることがぜひとも必要なのであると書いています。アレキシス・カレルは、現実に存在する男女の性差を尊重すること、男女それぞれの特性と適性への教育的考慮が不可欠なことを、長年の学問的結論として、極めて説得力のある示唆を与えてくれています。
 そこで、四点についてお伺いいたします。
 今、なぜ男女共学化なのか、その根拠と必然性についてお伺いをいたします。
 全国での別学数の比較や、共学を求める声が多いからとか、今や男女共同参画社会の御時勢だからというような、教育の本質論から外れた、いわば教育の周辺事情や教育環境をめぐる客観的要因を判断基準にするのではなく、教育の意義と内容そのものについて検討されることが、まず第一義でなければなりません。私は、共学化や別学の問題とは、実は教育の本質論にかかわるテーマなのだと思っております。男女共学と別学の教育的意義をどうとらえているのかお聞かせください。
 みやぎ男女共同参画推進プランの男女共生教育の推進のところに、男女共学化について、「合理的理由のない女子と男子を分ける」云々とありますが、合理的理由とはどういう理由のことか、お尋ねをいたします。
 逆説的に言えば、現在の別学を、今日までの長い間、合理的理由のないことを承知の上で放置してきたことになると思いますが、このことについての御見解をお伺いいたします。
 総理府の男女共同参画審議会の委員として答申の作成にも携わった樋口恵子女史は、主要先進国の中で日本の女性の社会進出度の低さを批判するとき、グローバルスタンダードとは世界共通のルールのことだ。ルールを無視して国際社会は渡っていけない。日本の現状は嘆かわしい、というような趣旨の発言をしています。しかし、グローバルスタンダードとは、実はアメリカンスタンダードと同義語であって、グローバルスタンダードそのものであるアメリカにおくれをとっている日本が、一日も早く近づかなければならないという図式になっています。
 今、私どもは、男女共同参画社会を推進するに当たって、どのような社会をイメージしたらいいのでしょうか。男女の性差を無視して、歯どめなき男女完全平等、完全同権、完全責任型社会に驀進しているアメリカを初めとする、イギリス、北欧などの社会に近づくことが、そもそも女性自身にとって、男性にとっても、そして子供や高齢者にとっても、本当の幸せにつながるとは思えません。少子・高齢社会を乗り切るためにも、私たちの目指すべき男女共同参画社会とは、社会全体の幸せ指数をスタンダードとする社会でなければなりません。
 知事は男女共同参画施策推進本部長として、本県の男女共同参画社会のイメージをどう描いておられるのでしょうか。あわせてこの際、主観が入ることを承知の上で、知事自身の女性観、したがって男性観を率直にお披瀝ください。
 同時に、その文脈の中で、男女共学と別学について、別学を体験された知事自身の感想を含め御見解をお伺いいたします。
 日本の男が一番よく似合う風景は、田んぼの畦道に腰をおろして休んでいる時の野良着姿であると言ったのは、司馬遼太郎氏でした。男という字は、田んぼで力を出す人間のことと俗に解釈されるように、古来、腕力や筋肉は男の象徴であり、男女はだれの目にも明らかでした。ところが、文明はテクノロジーを発達させ、ますます男女差を縮めています。ハイテク兵器は男女差をなくし、ピストルを持った女は、刀しか持たない男の命を簡単に奪えます。現代社会のペーパーワーク化は、基本的に男女差をなくしました。社会構造の変化やシステムの進歩は、ますます多くの女性たちの活躍の舞台を広げていくに違いありません。しかし、今後の日本の社会が、男女平等、男女同権を突き詰めていくその行き着く先が、もしアメリカのように男女が職場とポストをめぐってせめぎ合う、激しい競争社会だとすれば、私どももまた、光とやみの両面を引き受けることを覚悟しなければなりません。コインは裏と表でできているのです。
 聞くところによれば、本県の条例化は十二月議会をめどに議員提案の方向で、今、新みやぎ創造運動対策特別委員会の柏佑整委員長を中心に精力的な取り組みがなされているようであります。司馬遼太郎氏の表現をかりれば、宮城の男と女が一番よく似合う風景をお互いが見つけ合うことのできる県民参加型社会、宮城ならではの男女共同参画社会の推進を強く願いながら、私の質問を終わります。
 御清聴ありがとうございました。

知事(浅野史郎君)

 藤倉知格議員の御質問にお答えをいたします。
 今、質問が終わって自席に帰る藤倉さんに、勉強になったという声が議場からも上がりました。私も同じ思いでございます。男女共同参画社会とか男女平等とかいいますけども、そういうことを歴史から説き起こし、また宗教観というのも御披瀝になり、そういうような大変深い意味があるということを改めて教えていただきました。たくさんのことを教えていただいたような思いがいたします。そういう意味で、基本的な考え方は若干違うところはございますけども、その問題意識の深さということには感銘しつつお聞かせいただきました。
 こういったことも、私どもが、男女共学を原則とするというようなことの方針を指し示してから、実は県民の間でも多くの議論が巻き起こっております。私のもとにもメールやそれから知事への手紙という形で、かなり多くのしかもまじめな議論というのが送られてきておりまして、宮城県においてこれだけ白熱した議論が真摯に闘わされているというのは、ついぞなかったのではないかというような思いもしておりますが。そういう意味では、むしろこういった議論は−−この後教育長からも答弁あると思いますが、ここでぱたっと打ち切ってしまうというのはいろんな意味でもったいないというか、問題があるんではないかというふうにも思います。もう少しこういった議論を続け、我々としても、しっかりとお聞かせいただいた上で結論を出すべきではないかというふうに思っております。無理やり一律に一斉に結論を急ぐべきではないと。これは男女共学の問題についてもそうだというふうに考えていますが、ただ、私どもとして基本的な考えは、方向はこうだということを示すこともまた必要だろうと思っております。
 そこでまず、私から、男女共学化についてお答えをさしていただきますが、県立高校での男女共学化ということでございますが、私どもとしては、むしろ高校生という多感な時期に男女が同じ場で学ぶ、そしてそれを通じて男女それぞれの特性を十分に理解し、尊重し、協力しながらともに学んでいくということが、男女共同参画社会をつくり出すということにおける大変重要な要素であるというふうに考えております。
 これは県立高校での話でありますが、県立高校というのは、申すまでもなく、県民の御負担によって設置されておるものでありまして、この県立高校の後期中等教育での機会を広く均等に県民に提供するという観点から考えられるべきだろうと思います。つまり、男だからといって入学できない県立高校がある、女だからということで入学できない県立の高校があるという、こういう性別による制限を加えるのは、県立高校ということで、いかがだろうか。この辺も議論の重要な点だろうと考えております。このようなことから、県立高校においては今後男女共学化を進めていくべきであろうと考えております。
 次に、みやぎ男女共同参画推進プランの男女共生教育の推進ということについての見解でございます。
 みやぎ男女共同参画推進プランは、日本国憲法で保障されている基本的人権の尊重と男女平等を基本理念としております。性別、年齢、障害の有無にかかわらず、個人として尊重され、みずからの責任で自分らしく生きる権利が認められ、すべての男女がともにその個性と能力を発揮し、あらゆる分野で協力し合う、これが男女共同参画社会で、その社会の実現を目指すものであります。したがって、社会における制度や慣行が性別によって固定的な役割分担をしているということを反映して、男女が社会における活動を選択することにおいて、中立でない影響を及ぼすということにより、男女共同参画社会の形成を阻害する要因となるおそれがあることにかんがみ、学校、家庭、地域における男女共生教育の推進が求められているところであります。
 なお、男女共学化については、更に教育長からもお答えをいたします。
 次に、男女共同参画社会のイメージについてでありますが、男女共同参画社会とは、男女が社会の対等な構成員として、みずからの意思によって社会のあらゆる分野における活動に参画する機会が確保され、男女が均等に政治的、経済的、社会的及び文化的利益を享受することができ、かつ、ともに責任を担うべき社会、このように考えております。
 次に、男女別学の問題について少し個人的な見解を求められましたので、まず、私の女性観、男性観ということについてちょっとお話をさしていただきたいと思いますが、ただいまは議員から、歴史観、宗教観などを踏まえた、男女の関係性というか、あり方についてのお考えを御披瀝いただきました。これは、男女どう生きるべきかというのは、お話にもありましたように、人間いかに生きるべきかということに通じているのではないかというふうに聞かせていただきました。
 まず、お話の中で、現代の欧米社会、特にアメリカの社会では、男女の性差を無視した男女完全同権追求型社会というような御指摘があったと思います。確かにそういう面もあろうかと思います。私もアメリカ社会で生活をしたという経験から、まあ女性も頑張ってるな、頑張り過ぎかなと、私の目から見ると感じられる面もありましたが、一方、例えば、いろんな公衆の場での、エレベーターの乗り降りでありますとか、そういった場でのレディーファーストという習慣、これは日本よりも日常的に行われている、定着しているというふうに見ております。また、これは男女ということだけではないと思いますけれども、家族の価値というのが強調されているというのが、現在の日本社会との大きな対比ではないかと思っております。アフターファイブや週末には夫、妻、子供が一緒に過ごすということが理想とされて、更に公式の行事では夫婦がともに出席をするというのが一般的であります。私も慣れないそういった場面を随分経験いたしましたが、日本に帰ってきてぱたとなくなったということに、悲喜こもごもでございました。アメリカ社会では、男女が互いの存在を尊重する立場に立っているというふうに感じたのは、私の率直な実感でございます。
 翻って現在の日本の状況はどうかといいますと、正直なところ、やはり、男性である私が言うのも何でございますが、男性が主であり、女性はどちらかというと従というような社会的な通念がまだ依然として存在するのではないかと思います。家庭では、男は外の仕事で大変なんだということで、妻との会話が不足したり、また、自分のことを何か言っているようでございますけども、親の介護は女性がやるものという決めつけ、妻に任せ放しといったことが多いようです。つまり、男らしさ、女らしさというときに、日本ではどこか、男性は社会の主体をなす存在、女性はそれを支える存在といった認識があるように思います。そこには、やはり日本の歴史的な背景というものもあるのではないかと思っております。
 しかし、現代では、女性でも、職場や社会で自分の能力を発揮したいという人たちがふえてきました。一方、男性でも、育児でありますとか介護に興味を持って、家庭内で仕事をしたいという人たちも、少数でありますけれども出てきております。ただし、まだそうした思いは、男らしさ、女らしさという社会通念からはつぶされがちであるという実態でもあります。女性は、男性と同じ就職試験に合格しても、補助的仕事しか任されず、昇進も遅いということがあったり、男性の方は、職場で育児休業というのは認められていても、実際に会社なりの雰囲気で休暇をとるのが許されないという現実があります。
 こういった、男性だから、女性だからという性別により人生の可能性を狭めてしまう社会を変えて、男女とも自由に人生を選択することが可能な社会をつくっていく、それを両性の協力のもとで実現をしていく、それが私の考えている男女共同参画社会のイメージであります。また、そういった社会で自己研さんを積みながら真の実現を図っていくのが、新しい男性像、女性像であるというふうに考えております。
 今度は、私自身の個人的な体験で、私は高校は別学校でありましたが、そこでの感想ということでございますが。これはだれしも同じですけども、伊勢議員は両方だったということでありますけれども、普通は、別学校か、共学校か、どちらかしか体験をしてないので、比べるというのはちょっと難しい部分があると思います。それはそれとして、私について言えば、別学校での三年間の高校生生活は、大変に気楽でありました。伸び伸びとしておりまして、男子校としてのよさというのを満喫したということで、ハッピーであったということはございます。一方では、私は当時塾に行っていまして、そこでは男女共学でありまして、何かかえって違和感を感じたり、異常な関心を示したりというようなこともございました。その意味では、高校の本来の三年間では、女性とのかかわり方の訓練不足という−−訓練って、これはするものかどうかわかりませんが、訓練不足、今言ったように、ちょっと意識し過ぎというようなものがあるのかなというふうに思っておりますが、よくはわかりません。
 個人的な感想を求められたついでにということで、更に個人的なことをちょっと申し上げますと、私の娘は、今春、高校進学という予定です。実は、小学校も私の母校を卒業しております、娘は。中学校もそうであります、もうすぐ卒業式ですが。高校もそうしたい、彼女もそうありたいと願っておりましたが、かないません。私は別学校でございましたので。どうして入学試験も受けられないんですかって私も聞かれて、知事という立場ではなく、ちょっと答えに窮したということがございます。
 そんなことも、個人的なことではございますけれども、実際のこととしてございました。男女共学の問題というのも、私の娘のことに関して言えば、そういう選択のチャンスというのを認めるかどうかということと、それからまた、これはあくまでもこれから高校に入る子供たちの問題というのが大変大きいんではないかということも申し添えまして、少し長くなりましたが、私からの答弁とさしていただきます。


教育長(柿崎征英君)

 藤倉知格議員の御質問にお答えいたします。

 初めに、共学、別学の教育的意義についてでございます。
 教育的環境をめぐる客観的要因をよりどころに、男女共学、別学を論ずべきではないという御指摘がございました。
 男女共学、別学につきましては、それぞれの立場からそのよさがあると議論されていることは十分認識しているところでございます。実際、各高校におきましても、これまで独自のよき伝統が築かれてきたことは事実でございます。こうした事実も踏まえた上で、県教育委員会といたしましては、二十一世紀に生きる子供たちにとってよりふさわしい教育はどうあるべきかを思いいたすとき、男女が互いの特性を尊重し合いながら、ともに成長し合うことができるような教育のあり方が望ましいと考えてございます。例えば、現在高校でも家庭科が男女共修となってございます。共学校では、男女が自然な形で協力し合う意識が日常的にはぐくまれていると考えてございます。こうした積み重ねにより、ひいては男女が社会の対等な構成員としてさまざまな分野の活動に参画し、責任を担っていく男女共同参画社会が構築されるものと考えております。
 したがいまして、県教育委員会といたしましては、このような考えから、県立高校においては男女共学を進めることとして方針をお示ししたものでございます。
 次に、みやぎ男女共同参画推進プランにおいて、男女共生教育施策の方向として、合理的理由のない女子と男子を分ける各種慣習や慣行の解消に努めると述べている点についてでございます。この場合の合理的理由とは、例えば心身の発達の状況に応じてでございますが、健康診断や着替えのときに一時的に男女生徒を男女に分けることは、理由になるというふうに考えております。学習内容も含めほとんどの場合には、男女を区別する理由がないものと考えております。
 また、別学の県立高校が現在まで残っていることについてでございます。
 県教委といたしましては、これまで時間をかけて男女共学化を進めてきたところでございます。昭和二十三年度には、県立の別学校の割合が実に約七六%ございました。順次、共学化を進めてきた結果、平成十一年度には約二八%というぐあいになってございます。この十年間を見てみましても、平成二年度には古川工業高校を、その後柴田農林高校、小牛田農林高校、そして今年度は蔵王高校を男女共学としてきたところでございます。また、機械科や家政科といった学科についても、これまで男女別の募集をしていたものを、今年度までそのほとんど男女募集としております。更に、昭和四十八年以降の新設高校はすべて男女共学で設立しております。
 男女共学化につきましては、これまでの各校の伝統を生かすとともに、新たな魅力を加えることができるように配慮しながら、今後も進めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。

2/28

二十五番(遊佐美由紀君)

(略)
 最後に、教育行政についてお伺いします。
 男女共同参画社会基本法が成立し、二十一世紀にかけて我が国の経済社会の環境の変化に対応するためには、多様化、個性化を尊重していくことが求められています。このためには、男女を問わず、個人がその能力と個性を十分に発揮できる社会、すなわち男女共同参画社会の実現であり、性別に基づく差別の撤廃、社会制度・慣行を男女共同参画社会の視点に立って見直すことが法律で定められています。この実現のためには、学校教育において女性と男性を分ける習慣や慣行を解消し、男女が互いに理解し合える学習を進めることが必要だと思います。
 宮城県では、この視点に立って、県立高校将来構想において男女共学化の方針を打ち出しました。現在、県立高校将来構想に関する意見を聞く会が古川市や仙台市で行われ、男女共学についての、男女別学の存続、共学賛成の活発な意見が交わされています。二十一世紀の高校の方向性を考えるに当たって、この法律が成立したこともありまして、男女共学が推進されることが望まれます。これはいつごろ実際に実現する予定なのでしょうか、お伺いします。
 県の教育委員会では、男女共同参画に向けて、宮城県の県立高校を男女共学化する方針を打ち出しました。しかし、肝心の教育の現場での、男女の性別にとらわれることのない、個性と能力が発揮できるジェンダーフリーの教育について、教職員の研修や生徒に対する教育が十分でしょうか。このジェンダーフリーについての教育を進める具体的施策を伺いたいと思います。
(略)

知事(浅野史郎君)

(略)
 私からは最後になりますが、教育行政で県立高校の男女共学化についての部分、お答えをいたします。
 県立高校の男女共学化に関しての私自身の考え方でございますが、今後、高校に入学してくるのは、二十一世紀を担う子供たちであります。こういった子供たちが男女それぞれの特性を尊重し合いながらともに成長していくというための教育環境づくりが重要でありまして、その一環としての男女共学化というのは、男女共同参画社会の形成に大きく寄与するものと考えております。こういったことから、今後とも県立高校の男女共学化を着実に進めていくべきものと考えております。その具体の内容、またジェンダーフリーということについては、この後、教育長から答弁をいたします。
 私からは、以上でございます。

教育長(柿崎征英君)

(略)
 次に、県立高校の男女共学化についてでありますが、本県では、平成七年に有識者から成る魅力ある県立高校づくり推進会議の提言において、男女共学化に関する方向性などが示され、昨年十月にその具体的推進策として県立高校将来構想検討素案を提示いたしたものであります。この検討素案を公表して以来、これまで県内の各県域で実施した説明会、はがき、Eメールなどを通じまして多数の御意見を伺っております。更に、先般発足いたしました県立高校将来構想有識者会議の中においても、大所高所から御意見をいただくこととしております。
 教育委員会といたしましては、これらの議論も踏まえながら、実施時期を含め、共学化の具体の進め方について取りまとめてまいりたいと考えております。
 次に、ジェンダーフリーに関する教育についての御質問でありますが、教職員に対しては、男女平等に関する研修会や講演会に参加させるなどにより意識の高揚に努めているところであり、また、児童生徒に対しては、道徳や社会科などの授業において取り上げるほか、教科外においても、男女が相互に深い理解と信頼のもとに、すべての人が性別にかかわらず自立できる能力を高めるよう今後とも指導してまいります。
 以上でございます。

二十五番(遊佐美由紀君)

(略)
 そして、教育長、これまでは県立高校の将来構想について話し合いが続けられてきました。私はこれは進めるべきだと思いますが、教育委員会のこれまでの進め方には問題があると思っています。福島県の教育委員会では八年間かけて、そして共学化を進めてまいりました。これまでの教育委員会は、ある決めたことに対して県民に理解をしてもらうというやり方をしてきました。それにつきましては、私、今回の男女共同参画社会におきましては、男女が話し合うことによって、未来の子供たちが新しい学校をつくるという視点が大切だと思っております。これまでの教育委員会の体質、そして御自身の、教育長自身のジェンダーフリーのチェックをしてみますと、どうかというふうな疑問もあります。
 そこで、これからは、教育長、この間の将来構想に出席して、あいさつしてすぐ帰るのではなくて、御自身で両方の意見をしっかり聞いて、そして県政に取り入れるべきだと思います。そうしたきちんとした教育委員会の体質を改善して、新たな高校のあり方についての検討をお願いしたいと思います。
(略)

教育長(柿崎征英君)

 遊佐美由紀議員の再質問にお答えいたします。
 これまでの進め方について再質問ございましたが、先ほどもお話しいたしましたように、平成七年には、魅力ある県立高校づくり推進会議というところから共学化についての御提言があったということで、その後、鋭意検討を重ね、今回の具体の素案という形で御提示申し上げ、これまでにないような形で県民の皆様に御説明し、更には県民の皆様からいろいろ御意見を相互にちょうだいするというような形で進めてまいっておるわけでございます。今後、十分御意見を踏まえながら、中間まとめ、更には計画づくりを進めてまいりたいというぐあいに考えております。
 また、有識者会議であいさつのみで帰ったというような御指摘ございましたが、これにつきましては、大所高所からの御意見を相互に交換していただくというような趣旨から私は退席させていただき、自由に御意見を交換を期待したものでございます。
 なお、報告については十分承っておりますので、そういうことで御理解いただきたいというふうに思います。

平成11年12月定例会

12/6

五十五番(相沢光哉君)

(略)
 次に、公立高校の男女共学化についてお伺いいたします。
 第三女子高等学校の移転問題が引き金となり、群馬、福島、栃木県とともに、公立高校に占める男女別学校の割合が高い本県でも、いよいよ男女共学化に向かうことが、九月定例会での知事答弁、教育長答弁で明らかになってまいりました。
 十月に発表された県立高校将来構想検討素案の中でも、生徒の多様化への対応、中卒者数の減少への対応、男女共同参画社会の基礎づくりという、本県高校教育の課題から、学校再編や学級減などとともに、平成二十年度を目途に、男女別学校をすべて男女共学化する方針であると明記されております。
 先月六日エル・パーク仙台で、共学是非のパネル討論会が開催され、これは、壇上のコーディネーター、パネラーの四人がすべて共学賛成者という変な会であったそうですが、その後出席者を交え、賛否両論延々三時間に及ぶ活発な討論があり、また一高在学生から、生徒総会で五百三対五十九の圧倒的多数で共学反対決議を行った旨の報告もされたことが、村上良信さんという方からのレポートで知りました。
 私は、学校再編などを余儀なくされるケースを除いて、公立高校は、男女共学化を一律に進めるべきではないと思います。仮に全国でただ一県になっても、別学、共学を自由に選択できる公教育制度を宮城県が持ち続けることは、本県の誇りある特色となり得ます。終戦直後、GHQの圧力に抗して、男子が真に男子として成長するとき、女子が真に女子として成長するときの教育は、それぞれの別学がよいと主張した先達の努力や、それに共感を抱いて許可した進駐軍幹部のエピソードは貴重であります。本県を代表する公立高校が別学校として長い歴史と文化と伝統を有することも大切にしたいと思います。
 また、共同参画社会は必要ですが、共同参画社会イコール男女共学化というのは余りに短絡的であり、男女両性の尊重があっての共同参画社会であるべきであり、男でもない女でもない中性的な人間社会づくりは厳に慎まなければなりません。そして、男女共同参画社会の終極の目標は、少子社会の解消に置くべきであります。
 以上、るる述べてまいりましたが、公立高校の男女共学化について知事の御所見を求めるものであります。
(略)

知事(浅野史郎君)

(略)
 県立高校の男女共学化についてのお尋ねでございますけれども、これまで、男女共学化については、専門高校を中心にして、学科改編や改築の時期をとらえて、順次、推薦をしてまいりました。また、昭和四十八年以降の新設校については、すべて男女共学の学校として開設をしてきたところであります。
 先般、普通科を含むすべての県立高校の共学化の方針をお示しして以来、男女別学の高校がこれまで築いてきた長い歴史と文化と伝統を大切に守るべきとの御意見が多く寄せられていることを、私も承知をしております。議員も私も、高校は別学でございました。どちらかというと有名高でございました。そういった、母校を守れという気持ち、これは私も大変大きくあります。また在学生も、まさに今自分が通っている学校というものをこのままの姿で残したいというふうに思うのは人情でございますし、当たり前だと思います。しかし、今我々が論じてるのは、平成生まれの子供たちがどういった高校教育を受けるかということでございますので、その論点で、むしろ、今小学生である、中学生である子供たちに、どうしたいんだというふうに問いかけるべき問題であろうかというふうにも思っております。
 男女共同参画社会イコール共学ではない、それはそのとおりということではございますけれども、しかし、男女が社会の対等な構成員としてあらゆる分野の活動に参画をしてともに責任を担うという男女共同参画社会の理念からは、県立高校の男女共学化を進めていかなければならないものと考えております。県立高校は、後期中等教育の機会を広く均等に県民に提供するため、県民の負担により設置をされているというものでもございますので、性別による制限を加えることなく、すべて男女共学化すべきものであろうと考えております。
(略)

五十五番(相沢光哉君)

(略)
 男女共学の問題でありますが、性別による別学は避けたいという知事のお考え、公教育の中でそれはある程度普遍的な動きもあることは承知しております。教育基本法の第五条にも、男女共学ということがうたわれているわけでありますが。しかし、男女別学というこのあり方が宮城県の公教育の特色となって今後も生き続けていくという価値観、これは公平公正な公教育としてもあながちおかしいわけではなくて、男女共学、男女別学をそれぞれ選択し得るということでは、私は大変特徴があるのではないかと思いますので、あえてこの点についての知事の御見解をお伺いいたします。

◎知事(浅野史郎君)

(略)
 もう一点、県立高校の男女共学の問題についてでありますが、これは、今私ども、提示をして、そして幅広く御意見をちょうだいしながら進めていきたいという基本認識にございますが。率直に言いますと、小中学校というのはむしろ共学が当たり前でありまして、今の子供たちはそれでずっと育ってきているわけであります。そうしますと、高校に入ると別学ということの方が、やや、その流れからいうと、自然ではないと感じるところが多いのではないかという面もあろうかと思います。
 ただ、大事な問題でありますので、これは、一方的に押しつけ、以後終わりということではなくて、教育庁でも示していますように、十分に御説明を申し上げた上で、この点について、多くの方々の御理解を得ながら進めていくべきものであろうというふうに考えております。

12/9(詳細はこちら)

二十三番(岸田清実君)

(略)
 大綱三点目に、県立高校再編について質問申し上げます。
 十月に県教育委員会が県立高校将来構想素案を発表し、十一月九日を皮切りに、各圏域で説明会が行われてきました。どこでも活発な意見交換が行われてきたと聞いておりますし、さまざまな機会と分野で、県立高校のあり方をめぐる議論が行われています。県立高校のあり方をめぐってこれほど真剣な議論が行われているのはかつてないことであります。県民の議論を巻き起こしながら県立高校のあり方を考えていこうという今回の県教育委員会の本問題での進め方を、私は評価したいと思います。
 しかし、一方で、説明会の開会時間が夕方四時と、広範な参加が難しい時間帯であったり、予定が、説明を含めて一時間と短いという問題点もあったと感じられます。現時点での説明会を通した意見集約の状況と説明会のあり方についての教育長の御所見をお伺いいたします。また、説明会以外に、素案についての説明、意見聴取の機会を持っておられましたらお知らせください。
 少子化の進行はだれの目にも明らかであり、何らかの方策がとられなければならないことは疑う余地がありません。平成十年度中学卒業者数が県全体で三万一千二百二人であり、それが平成十五年には二万六千七百二十七人、平成二十年には二万三千五百六十四人と、平成十年に比して七千六百三十八人減少するとの予測であります。平成十年を一〇〇とすれば、十五年は八六、二十年は七六であります。最も低いのは平成二十年時点比較で栗原郡の五七であり、古川、登米、石巻、本吉、仙南の各圏域が六六から六九で並び、仙台が八二と最も減少数が緩やかとなっています。このような中では、何らかの改革はやむを得ないものであります。しかし、その内容と進め方に幾つかの課題があると指摘せざるを得ません。
 その第一は学校規模であります。素案では、一学年六学級規模の学校を各圏域に配し、学科のバランスや地理的条件を勘案し、一学年六学級未満の学校規模の配置も検討するとなっています。しかし、一学年六学級にこだわらなければならない理由は必ずしも明確ではありません。学校規模が大きくなれば部活の種類がふえ、教職員数の増加によって教科も多くなりますが、それは教師と生徒とのつながりを希薄にする危険の上に立っていると言えます。基本的な学校規模を六学級にこだわらず、ある程度の弾力性を持たせるべきではないかと考えますが、いかがでしょうか。そして、それは地域性の面からも必要だと考えられます。例えば、栗原郡で言えば、平成二十年見込みが郡全体で十七学級であり、四校に再編するとの素案であります。うち一校が六学級とすれば、残り十一学級を三校で分担することになり、平均三ないし四学級であります。これ以上の統合は通学状況からも難しいと思われますが、規模の格差が著しくなるのではないかと考えられますが、いかがでしょうか。
 また、平成十年の栗原郡での出生者数を見ますと六百十人であり、この世代は十五年後の平成二十五年の高校進学者の該当年代であります。社会的な増減を無視するとすれば、外部への進学などを差し引くと、十四ないし十五学級程度になると予想されます。一校は一学年六学級での編制を固定的と考えれば、残りは三校合わせて八ないし九学級であります。更に規模の格差が広がることとなりますが、どうお考えでしょうか。
 更に、仙台圏での問題も指摘しなければなりません。平成二十年の見込みが百九十八学級、二十七校で、四十四学級、二校の減少となっていますが、仙台市立校の四校を入れても、一学年六学級を超えるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。この際、これまで生徒受け入れのために大規模化している高校については、少なくとも一学年六学級規模への縮小を進めるべきであると考えますが、御所見をお伺いいたします。私は、生徒減少期を反面では好機ととらえて、三十人学級の検討を進めるべきと考えますが、御見解をお示しください。
 第二の問題は、共学化の問題であります。私は、ジェンダーフリーの時代にあって、共学化の決断をすべき時期に来ていると考えていますし、県教育委員会の提起を前向きに受けとめたいと思っています。しかし、この問題をめぐっては多様な意見が出されているのも事実であります。特に、在学している高校生が学校のあり方としてこの問題に取り組んでいることは、賛否を問わず大切なことであります。彼らの意見をも門前払いせず、しっかりと受けとめた上で決断すべきと思いますが、いかがでしょうか。また、共学化に当たっては、現在の学校を生かした形で進めるのか、共学化に当たっても学校再編を伴うのかについてはいかがお考えでしょうか、お伺いをいたします。
 第三はプロセスについてであります。男女共学あるいは再編等の課題は、地域や教職員、父母など広範な分野に影響を及ぼすものであります。その具体的な推進に当たっては、それぞれの意見が十分反映される形がとられるべきと考えます。中央教育審議会は、昨年九月の答申の中で、学校評議員制度を提起していますし、県立高校の中でも、この活用を模索する動きも伝えられています。本問題の具体的な推進に当たっては、個別対象ごとに学校、父母、教職員、生徒などから成る協議会を設置し、議論を重ねるべきと考えますが、いかがでしょうか。
 また、県民の意見集約について年度内中間報告取りまとめにこだわらず、さまざまな意見を幅広く集約すべきと考えますが、御見解をお伺いいたします。
 第四は、私立との関係であります。仙台圏における生徒の数を約六対四に取り決めた公私間協定は来年度までとなっていますが、生徒数の減少を踏まえて、これまでどおりの内容での延長を目指すのか、新たな比率を想定するのか、あるいは協定そのものを取りやめるのかについて、どう考えておられるのでしょうか。
 高校再編に関する質問の最後に、今後の進め方について質問いたします。まず、高校の多様化との関連ですが、再編統合にかかわる高校の具体名まで含めた中間報告を年度内に公表するとのことですが、その際、対象となる学校名とあわせて総合学科などの内容まで含むのかどうかについて御所見をお伺いいたします。
 また、再編に当たって教職員のリストラがあってはならないと考えますが、いかがでしょうか。
(略)

知事(浅野史郎君)

(略)
 次に、大きな三番目の御質問項目として、高校再編についてのお尋ねがございます。
 私からも一部お答えをし、残余については教育長から御答弁申し上げます。
 県立高校将来構想は、生徒数の減少という中で、本県の高校教育のより一層の充実を図るために策定するものでございます。今回、この進め方といたしましては、まず検討素案を作成をして、これで基本的な方向をお示しいたします。この検討素案に対する県民の皆様の御意見を幅広く伺いながら進めていくという形をとります。つまり開かれたやり方で臨んでおります。説明会の会場ではいろいろな意見が出されていると伺っておりますが、私といたしましても、この時期に教育論議を大いに深めることが大切であると考えております。
 次に、仙台圏域での学校規模に関する御質問、三十人学級の御質問、いずれも私からも御答弁申し上げます。
 仙台圏域においても、中学校卒業者数は減少傾向にあります。平成十年を一〇〇として、平成二十年には八二となる見込みとなっております。こういったことから、今後、生徒の志望状況等を考慮しながら、望ましい学校規模である一学年六学級程度に近づけてまいりたいと考えております。
 次に、三十人学級についてのお尋ねでございます。三十人学級実現の要望については、県立高校将来構想検討素案の各地区の説明会においても出されていることは承知しております。仮に学級編制基準を三十人に変更するといたしますと、現段階において、高校においては約四百七十学級の増が見込まれます。また、教員についても約九百四十人の増員が必要になります。この財源のことを申しますと、概算で毎年約八十億円、新規の財源が必要になるものと考えられます。こういった状況を勘案いたしますと、慎重な対応も必要であろうと存じます。高等学校の学級編制も義務教育同様、教育制度の根幹にかかわりますので、国の施策の動向を見きわめながら対応してまいりたいと考えております。
 次に、男女共学化についても私から御答弁申し上げます。
 議員から、ジェンダーフリーの時代にあって共学化を進めるべきであるとのお話がございました。私どもも、高等学校段階においても、男子生徒、女子生徒がそれぞれの特性を尊重しながら、ともに成長し合うことが大切であると考えているものであります。こういったことから、今般発表した検討素案において、普通科を含むすべての県立高校の共学化の方針を示したところでございます。これに対してはいろいろな意見が寄せられております。男女別学の高校がこれまで築いてきた伝統を大切に守るべきとの御意見、これは別学校の在校生、OBなどからでありますが、その一方で、新しい時代を担う子供たちのためにも共学を進めるべきであると、こういったような意見も寄せられております。こうした意見を今後とも幅広く伺いながら、男女共学化のあり方について決定していくべきものと考えております。
 また、共学化に当たっては、学校再編を伴うのかというお尋ねでございますが、今回の県立高校将来構想検討素案において示した三つの方針であります、特色ある学科の設置等による魅力ある学校づくりの推進、生徒減少による学校再編、そして男女共学化、この三つの方針はそれぞれの観点から進められるべきものと認識しておりますが、実際に再編を進めていく段階では、相互に密接な関連が生じてくることもあろうと考えております。生徒数の減少の状況によっては、再編による共学化が生じる場合もあろうかと考えております。
 私からは、以上でございます。

◎教育長(柿崎征英君)

 岸田清実議員の御質問にお答えいたします。
 初めに、県立高校将来構想検討素案に関する御質問でございます。
 素案に関する説明会につきましては、これまで一般県民の方々を対象に県内七地区で開催したほか、地区別に市町村、同じく市町村教育委員会、更にPTA各支部において、小中高それぞれのPTA役員の方々に対して御説明申し上げてきたところでございます。地区ごとの説明会では、基本的な考え方を御理解いただけるよう検討素案の説明と質疑を行ってまいりましたが、できるだけ多くの御意見を伺うといった観点から、各会場とも一時間ないし二時間程度時間を延長してきたところでございます。その中で出された御意見を集約いたしますと、三十人学級への対応を含めた学校のあり方や、地域において高校の果たす役割、男女共学化について、これらに大別されるところでございます。
 また、意見聴取の方法ですが、説明会以外でも折り込みはがきつきのパンフレットを八万部作成いたしまして、過日、全市町村、全小学校、全中学校、全高校にそれぞれ配布したところでございます。更に、県政だよりに特集記事を掲載し、意見を募っているほか、Eメール、ファックスによる意見も随時受け付けるなど、できるだけ多くの方々から意見の聴取を図っておるところでございます。
 次に、学校規模についてでありますが、多様な選択科目を用意できること、類型やコースを設定できること、部活動や学校行事の活性化を図ることができるなどの観点から、一学年六学級程度の学校規模が望ましいものと考えております。この規模の学校は、各学区に一校以上配置することとし、これ以外にも学科のバランスや地理的条件などを勘案し、一学年六学級未満の学校の配置も考慮するものでございます。また、平成二十一年度以降の学校のあり方につきましては、平成二十年度までの経過や地域の状況も勘案の上、検討してまいります。
 次に、男女共学や再編の実施対象校では、教職員、父母、生徒などから成る協議会を設置し、協議を重ねるべきという御提案がございました。現段階は、特色ある高校づくり、生徒減少に対応した学校再編、男女共学化という方針について、検討素案という形で県民の皆様に御提示し、御意見をちょうだいしている段階でございます。今後、検討素案の中間まとめにつきましても、県民の方々から御意見を更に伺いながら行ってまいりたいというふうに考えております。
 また、今後の進め方についての御意見を議員から御提案いただきましたが、具体に計画を進める際の参考にさせていただきたいというふうに思っております。
 次に、平成十三年度以降の仙台地区における公私間協定についての御質問であります。今後、急激な生徒減少期を迎え、生徒の多様化の進む中、公立、私立それぞれが教育内容の一層の充実が図られるよう、主体的に取り組んでいくことを基本とし、また一方では、宮城県の後期中等教育の充実を図る役割をともに担うべき立場にあると認識しております。このような観点に立ちまして、平成十三年度以降の公私間協定につきましては、平成十二年度までの枠組みを基本に、これまでの公私間の協調の経緯を踏まえ、現在、私立学校の代表者と県の関係者などで構成いたします宮城県公私立高等学校協議会、ここにおきまして最終的な調整を行っているところでございます。
 次に、高校再編に係る今後の進め方でございます。高等学校においてどのような学科をどのように配置するかということにつきましては、全県的な学科のバランスや学区内のニーズなどを十分に見きわめた上で決定していく必要があると考えております。
 また、教職員のリストラについての御質問についてでございますが、県立高校将来構想検討素案は、少子化時代における高等学校のあり方を見定めるものでございまして、教職員のリストラを目的としたものでないので、御理解を賜りたいと思います。
 以上でございます。


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