●赤いリンゴはどうして赤く見えるの?
私たちが物体を見るとき、一般的には、日中は太陽光のもと、夜間は蛍光灯などの照明のもとです。
太陽や蛍光灯の光は波長の異なる様々な色の光(単色光)を含んでいます。そのため、太陽や蛍光灯
の光は全体的には白色となっているのですが、このような光を白色光といいます。
物体に光が当たったとき、物体は、特定の波長の光を吸収し、それ以外の光を反射します。
それでは、赤いリンゴが赤く見えるのはなぜでしょうか?赤いリンゴが赤く見えるのは、赤い光を反射し
ているからなのでしょうか。赤いリンゴが赤く見えるのは、白色光のうち、赤い光を反射して、それ以外の
光を吸収するからという説明を良く目にします。目から鱗が落ちるような簡潔な説明ですが、実はこ
の説明は正しくありません。
赤いリンゴは、白色光のうち青緑(シアン)の光を吸収して、それ以外の光を反射しています。すなわち、リンゴから
反射されている光全体が私たちには赤色に見えるというのが正しい説明です。「赤い光が反射している」は、正しくは
「全体として赤い色に見える光が反射している」ということです。単に「赤い光が反射している」では、赤の単色光が反
射しているという解釈もできますので、その意味を取り違えないように注意しましょう。
さて、ここで実験をしてみましょう。赤いリンゴに青緑(シアン)の光を当ててみましょう。赤いリンゴは青緑(シア
ン)の光を吸収します。リンゴに当てている光は青緑の光だけですから、リンゴから反射してくる光はありません。赤い
リンゴは黒くみえることになるのです。
物体に光が当たったときに、物体は特定の色の光を吸収し、それ以外の光を反射します。吸収されなかった
光、すなわち反射されて私たちが見ている光の色を補色もしくは余色といいます。物体が吸収する光の色と補色には、左
の表のような関係があります。補色は、物体から反射する光全体の色です。言い換えれば、補色は白色光から吸収光を欠
いた光の色(白色光から特定の色の光が吸収されて余った光の色)と言うこともできます。
それでは、バナナはどうして黄色く見えるのでしょうか。表を見てください。補色の黄色に相当するのは、青い色の光
です。すなわち、バナナは白色光のうち青い光を吸収し、それ以外の光を反射しています。バナナから反射されてくる青
色を欠いた白色光が私たちには黄色に見えるということです。バナナに青い光を当てると、バナナは黒く見えます。
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