もうかりますやろ。
正直に言っておく。
ちっとももうからんっ!!
「よろしいなあ、こんな資産があって。」
「悠々自適でんな。」
「もうかって、もうかって、笑いが止まりまへんやろ。」
何度も何度も聞いてきたこの言葉の数々。
いい加減うんざりですね。
これをお読みになっている読者の大半がこのイメージを持たれていると思います。
大家は悪どい、金の亡者が多い。
TVドラマや実際に存在する悪徳オーナーの手によって印象づけられてしまっています。
現実はどうか。
実際に建物オーナーが利益を得ていたのはバブル最盛期まで。
バブル崩壊以後は都市圏に物件を持っていた弱小オーナーはかなりの数姿を消してしまうほど収益性の悪い業種になってしまいました。
バブルまではミドルリスク・ミドルリターンと言われ、大きく損害をすることが無い代わりに、大もうけすることもない、安定した業種と言われ、資金の余った資産家や都心部に生活していた方の資産活用の理想でした。
将来はテナントビルやマンションの1棟でも持って老後の資産形成でもしてやろうと思っている方もいらっしゃるでしょうが、外側から見えるほど建物運営は収益の高いものではありません。
現在十分な利益を出しているオーナーとは六本木ヒルズで有名な森ビルさんのように特等地に物件を構えている方、もしくは複数の物件を所有していて薄利多売が可能な方でしょうね。
もしくは、よっぽど悪質な大家。
郊外や地方都市の地主で建設会社に言いくるめられてマンションを建てたオーナーなんか悲劇としか言いようがないぐらい悲惨です。
ミドルリスク・ミドルリターンではなくミドルリスク・ローリターンになっています。
なぜ、こんなに悪くなってしまったのか。
1番目は過当競争の激化。
バブル期に乱立した多くの建物は数の限られた顧客の獲得のために賃料低下合戦を演じ、下落について行けないオーナーは物件を売るはめに。
競売物件として購入された建物は安いため、更に顧客を求めて賃料を下げるという悪循環に陥って現在の賃料相場はバブル期以前の水準まで戻っています(それ以下かも)。
2番目は諸経費。
建物に関わる経費の大半は銀行等から借りた借金の返済、税金、メンテナンス等諸経費です。
税金は固定資産税が大きな割合を占めています。
この税金がバブル以前に戻ったでしょうか?
答えはNO。
固定資産税を納める自治体の言うことには、「バブルの時急激に上げなかったから、下げるときもゆっくりしか下げません。」だと。
何をおっしゃる、一時3割以上も上がったのは無視ですか?
おまけに消費税が導入され直接ではないにしろ間接的に負担増加。
諸経費も戻ったかというと人件費などが戻るわけありませんからやはりお荷物になってます。
救いは銀行金利が0金利だったことぐらいでしょうか。
金利もとうとう上がり始めましたから今後ますます負担になっていくでしょう。
3番目は人口減少。
少子化が進んで日本の人口が減少傾向なのに、マンションや建物は増加するばかり。
過当競争にならないほうがおかしいじゃないですか。
4番目は修繕費。
建物の内外の造作設備の老朽化が進んでくると自然とおおきな修繕が必要になってきます。
この費用は建物が大きければ大きいほど莫大な金額になってきます。
借金があるのにまた借金の上乗せ、借金を返済し終わる頃にまた借金。
将来修繕が必ず必要だからと貯金していると税金で持って行かれる。(>ω<)
悪循環の繰り返しですね。
他に預かり保証金の減少だとか、維持費の増加だとか、アクシデントが起きたときの訴訟費用だとか、滞納家賃を夜逃げで踏み倒されたりとかetc...
そうそう最近は犯罪の増加で防犯防災の設備にも細心の注意を払わなければいけないようになってきました。
景気が良くなれば諸物価が上がるから値上げすればいいじゃないと思われると思いますが、借地借家法の規定で賃料の値上げは6ヶ月まで前に通達ということが定められています。
景気が良くなって経費が上昇していく中で6ヶ月後のことなんか予想できますか?
値上げが終わったらまたすぐに値上げなんて出来るわけ無いじゃないですか。
この旧態然とした古いまんまの借地借家法もリスクの要因の1つなんです。
「大きい資産を持っているから売ったらいいやんか。」と言うヤツがいます。
売った現金がそのまんまふところに入って残るのなら売りますよ。
売って借金相殺して税金払ったらいくらぐらい残りますかね。
おそらくマイナスでしょう。
それぐらい資産価値は落ちています。
まだまだいろいろとあるけど、愚痴になるのでやめます。
こういう風に建物経営は楽でおいしい商売じゃないんですよ。(;´д`)トホホ