エレベーターにうんち

 ある朝,会社に出社してみると,1Fエレベーターホールにエレベーターカゴ内に敷いてあるダスキンのマットが丸めて置いてあった。
 「?????」
 なぜこんな所にマットがあるのだろう?酔っぱらいの仕業か?と思いながら,カバンを管理室に置いてから片づけようとその場を去った。

 親父「おい,マット見たか?」
 私  「いやぁ,まだ」
 親父「ほなら,見てきてみ」
 私  「??????????????」
 いったい何だろうと思いつつマットの場所に来て,丸めてあるマットを開いてみた....
 \(●o○;)ノ
 出たっ! 茶色の例のブツが...しかも,ビチOソ........
 ティッシュペーパーもちゃんとある.....(-_-;)

 外に放置してあったためかあのかぐわしい匂いはしないものの,あきれ果てて声も出なかった。
 ダスキンに連絡して交換してもらわなければ,と思ったのだが,このまま返すのはかわいそうなので,とりあえず洗ってやることにした。
 
 さっそく散水栓の前まで引きずっていき,高圧水で流してやることに決めた。
 下水口の横でホースを伸ばし,蛇口をひねる。
 勢いよく水がホースから出始める。
 その水を例の茶色のブツに.....
 ぐわぅっ!!
 飛び跳ねた水しぶきが茶色の破片と共に顔にかかった......(×_×;)

 (▼▼メ)(▼▼メ)(▼▼メ)(▼▼メ)(▼▼メ)
 怒りがふつふつと沸いてきた!
 絶対犯人捕まえたるっっっっっ!!


 マットを洗い終わり,事務所に戻った私はすぐに監視カメラのビデオデッキへ。
 (カメラは24時間収録してある)
 テープを巻き戻し、昨夜の人物を捜し出す。

 とりあえず,昨晩の午後11時から開始。
 早送りしながら,乗ってくる一人一人の行動を入念に監視する。
 そして,午前4時過ぎにさしかかったとき,一人の人間が妙な行動をしたので,あわてて巻き戻し,スロー再生してみる。

 再生....(白黒モニターです。)
 結構大きな体格の男がエレベーター内に入ってきた。
 新聞紙を数冊持っている,どうやら新聞配達の人間らしい。
 7F降りた。
 7F乗ってきた。
 5F降りた。
 5F乗ってきた。
 狭いエレベータの中で左右を見渡している。(なぜ?)
 おもむろにベルトをはずし,ズボンをおろしてしゃがむ。
 ...............
 何かすっきりしたような雰囲気で立ち上がり,ズボンを上げている。
 エレベーター開閉ボタンを押して1Fで出ていく。
 よく見ると,エレベーターの中央に黒い固まりと白い紙切れが...
 こいつだ!!
 
 
 3回ほど見直してこの人物の体型,雰囲気,顔立ちを脳裏にたたき込む。
 常時働いている新聞配達員ならば,夕刊も配りに来るはずだ。
 もし,ダメであっても,徹夜態勢で玄関を見張ることを心に誓った。

 午後2時30分頃。
 そろそろ,夕刊が配達される時間帯である。
 玄関エレベーター横の物陰から,表をじっと伺う。
 3時過ぎ,1台の自転車が止まる...こいつか?...いや違うこんな細身ではない。
 また1台の自転車が止まる。
 こんなオヤジではない。
 3台目。
 大きな体格,ビデオと同じ服装。
 こいつだっ!!

 物陰に潜み,男を待つ。
 エレベーターに乗り込もうとする男の横へ,廊下を歩いてきたように見せかけて近づく。
 すぐさま後ろに回り,エレベーターの扉が開くのを待つ。
 (男はおどおどしている雰囲気だった,気のせいか?)
 
 エレベーターの扉が開くとその男と一緒に乗り込む。
 男の真横に立つ。
 扉が閉じる。
 私「兄ちゃん,ちょっと事務所まで来てんか!」
 男「え!?...\(●o○;)ノ」
 私「ええから,ええから...」
 と,すかさず背後から男のズボンのベルトを掴み,逃げられないようにして,管理室の階のボタンを押す。
 男「何するんですかっ!」
 私「ええから,ええから ( ̄ー ̄)にやっ 」

 強引に男をエレベーターから降ろし,管理室へと引きずり込んだ。
 中には親父と兄貴。
 私を含め,いずれも体格のいい野郎どもである。

 親父「こいつか...,兄ちゃん,ま,そこ座り。」
 男 「.....何でしょうか?」
 私 「今からええもん見せたるわ,あそこにビデオあるやろ。 エレベーターの中写ってるんやで。」
  と、言いながら今朝の一部始終を再生して見せてやる。
 私 「これ,兄ちゃんやろ?」
 男 「......」
 兄貴「はっきり言うたらんかいっ!」
 (と机をおもいっきり拳で殴った,後で聞くと死ぬほど痛かったそうだが,ガマンしていたそうだ)
 男 「.....スミマセンm(_ _;;;)m
 
 この後親父がなぜこんな事をしたのか問いつめると,彼は高校生で,深夜どうしてもガマンが出来なくなってエレベーターの中でしてしまったことをしゃべり始めた。
 成人男子ならば,新聞屋に連絡して詫びをいれさせるのだが,未成年という事で,二度とこんな事はしないと誓わせ,解放してやることにした。
 彼は平謝りに謝りながら事務所を出ていった。

 その晩,私はシャンプーを4回した。(ToT)


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