外壁補修工事顛末4
このページの物語はフィクションであり「全くのつくりごと」です。
登場する人物・団体・地名等がどれほど実在するものに酷似していてもそれは気のせいです。
だから難しく考えたりしてはいけません。……ということでお願いします。
外壁補修工事顛末3の直前に起こった出来事である。
事故と言ってもそんなにたいしたことはないので、グロとかは期待しないでください。(^◇^;)
その1
その日、仮設作業中の職人さんたちはちょうど私が勤務する管理室の窓側の足場を組んでいた。
いつものように壁にボルト穴を開ける音、足場材を運び上げる音、ボルトを締める音が響いていた。
するとその時、「あーーーーっ!」という声と金属製の何かが落下していく音。
なんだろう?と思って様子を伺っていたら突然1階の飲食店のおばちゃんが管理室に飛び込んできた、
「管理人さん! たいへんたいへん!! 工事の人がけがをしたらしいのっ!!!」
「ええっ!! すぐに行きます!」
現場に駆けつけてみると顔なじみになった警備員のおっちゃんが後頭部を押さえて苦しそうにうめいている。
「救急車は!? 何?何があったん??」
話を聞いてみると鳶職の若い子が金具類の入った重い袋を受け取るときに手を滑らせてしまい落っことしたそうだ。
8階付近から落としたのだがたまたま下にいた警備員の後頭部に直撃。
8階の高さから見れば人間の頭はマッチ棒の頭のようである。
偶然とは言え当たる方が困難だと思うのだが運が悪いとしか言いようがない。
おっちゃんは意識があるのでとにかく大丈夫だろうということで、毛布や段ボールを敷いてあげ救急車を待った。
やがて救急車がやってきておっちゃんは病院へと運ばれていった。
その日の夕方、近所の人が私の所へやってきた。
近所の人:「なんか職人さんが落ちてけがをしたそうで。 たいへんですな〜。」
私 :「はあ? いやいや違いますよ。 金具を落として下にいた警備員さんがけがをしたんですよ。」
噂は正確には伝わらないとは言え少々まいった。
で、翌朝、顔なじみの佐川急便の運ちゃんにばったりと出会った。
運ちゃん:「昨日人が落ちて死んだらしいですね〜。」
私 :「へ!? \(●o○;)ノ そんな話になってるんですか!?」
運ちゃん:「噂でもちきりですよ。」
私 :「嘘ですよ嘘、けがしただけです。 それはシャレにならんですよ〜。(>ω<)」
人の噂は怖いもんだ。
その後、警備員のおっちゃんのことを工務店の現場監督に聞くと、けがは案外たいしたことが無かったらしい。
ヘルメットにぶつかったんで軽くて済んだんだろうとのこと。
ただ、医療費は保険が適用されるからいいのだが定年後にようやく見つかった警備の仕事だったのに、この一件で仕事をはずされてしまってがっかりしてるとのこと。
かわいそうなおっちゃん、どうしてるかな?
その2
私が管理するマンションは古い物件なのでオートロックとか言う物は付いていない。
24時間出入り自由である。
そのために防犯対策として防犯カメラで常時録画監視している。
十数台のカメラを設置してあり、ビル内を出入りする人間はどの通路を通ろうが必ず映像に記録される。
ところが今回は外壁に足場という進入路が設置されるため、防犯の対策のしようがない。
工事が始まる前から住人さんに十分に気をつけるように張り紙などをして呼びかけていた。
泥棒が侵入しないように工務店とも再三の打ち合わせをして足場の位置、仕様を決めた。
しかし、どうしても進入路が出来てしまった。(外壁補修工事顛末3を参照)
ある朝、マンションのテナントの社長さんがやってきた。
社長さん:「管理人さん、泥棒に入られたみたいです。」
私 :「あちゃ〜、やられちゃいましたか。 被害はどのくらいありますか?」
社長さん:「いや、あまり置いてなかったんでお金で2万円ぐらいなんですけどね。」
私 :「申し訳ありません。m(_ _)mペコ うちにも責任の一端がありますし、その程度でしたら弁償させてもらいます。」
社長さん:「いやいや、それはかまわんのですけど、ガラスを1枚破られましてね。 それを修理してください。」
私 :「はい、それはすぐに工務店を呼んで交換させます。m(_ _)mペコペコペコ」
住人さんの多くがこんなに優しい方たちばっかりなのにあのいずま亭と来たら・・・ブツブツ。
ガラスの交換費用が高く付くなあとは思いながらその程度で済んだことに感謝した。
*この時、もう一軒泥棒に入られていたのだが、女性の住まいで私の元に知らせてくれなかったのでその時は気づかなかった。
*平成18年春管理室にある男性がやってきた。
「こちら神戸の灘警察署の刑事なんですが・・・」
関西各地で200件以上のビル荒らしを働いた泥棒が捕まったというのである。
手口から被害届を照会していくと、上記の2件の空き巣が浮かんできて追求すると白状したらしい。
何年もたって捕まることもあるんだと感心しました。
他にもいろいろと出来事はあったのだが、現在も住まいしている住人さんの話になってしまうのでこのへんで。
工事は約1ヶ月後予定通り完了いたしました。