暴力団だった!(会社乗っ取り編 その1)
これから記載する事柄は全てノンフィクションですが、登場する人物・団体名は仮名にしてあります。
警察・公安・司法機関等からの要請以外、記載に当たっての資料・データ等は一切公開に応じません。
自己保身のためですのでご了解下さい。(嘘だと思ってもらってもかまわんちゅうこってす。(;^_^A)
平成8年8月、馴染みの不動産業者から空室210号室の入居申し込みが来たという連絡があった。
会社名は株式会社パソコンサービス(仮称)。
代表者はIBMの元プログラマーで、独立して会社を始めたとのこと。
主に企業向けソフト開発。
仕事はIBMからの援助を受けて行う予定という報告を受け、入居審査もクリア。
9月には入居して事務所をOPENし、従業員も若い人材を多数採用するというスタートでした。
平成9年5月、代表者の鈴木 宗男(仮名)が管理人室にやってきた。
鈴木「オーナーさん、実は経営が苦しくてですね、一室を借りて賃料を払いきれないので友人の会社と同居と言う形で契約改正して欲しいのです。」
という申し出。
ついでに社名も変更するので、そちらもお願いしたいとのこと。
私はこの不景気の昨今よくある話なので、快く了承した。
入室してきたのは(株)ワールド・ベンチャー(仮称)と日本国営通信(株)(仮称、NHK??)という2社。
もちろん代表者はそれぞれ異なる人物。
書類も印鑑証明、登記簿謄本が揃っており、外見上は普通の企業である。
この時点からこの会社はおかしくなりはじめた。
翌日、さっそく同居するという会社の代表者が挨拶に来た。
(株)ワールド・ベンチャーの社長はでっぷりと太った貫禄のある人物。
日本国営通信(株)の社長はロマンスグレーよろしく立派な紳士であった。(この人物がとんでもない人間だったのだが)
そして日本国営通信(株)の社長がパソコンサービス改めレイズ(株)の専務に就任するとのこと。
挨拶しに来た日の夕方、210号室は遅くまで仕事をしていた。
当時若い従業員が約20名ぐらいいたのだが、1週間のうちに全員が姿を消した。
私は企業維持のためにリストラを行ったのだろうと気にも止めなかった。
平成10年になって、これまで振り込みでしっかりと入ってきた賃料がぱったりと途絶えた。
最初のひと月は苦しいのだろうと思って様子を見ていた。
翌月になっても支払う気配は無いので、管理してもらっている不動産業者とで賃料の督促と今後の方針を聞くために210号室を訪れた。
出てきたのは日本国営通信(株)の社長である柴田 恭平(仮名)。
柴田「オーナーさん、わざわざ来てもろうてすんまへん。 賃料でしょ。 いや〜、うちとこも苦しいんや。 もうちっと待っといて、...そうやな1週間後の月曜日にはきちんと払います。」
との回答。
それから小一時間、会社の方針とか販売商品とか延々と説明されたが、非常に口がうまい。
こちらが思わずうむ〜とうなってしまうほど、妙に納得させられてしまった。(詐欺師のテクニック?)
1週間後、管理室に来たのは(株)ワールド・ベンチャーの社長の太ったオヤジ。
オヤジ「管理人さん賃料持ってきました。」
私 「すいません、今領収書切りますね。」
オヤジ「小切手なんですが資金が調達できず、先付け小切手なんですよ。 それで3日後に入金しますからそれ以後に銀行で落として欲しいんですわ。」
私 「.....ま、いいでしょ。 はい領収書。」
それから1週間後、朝一番に小切手を銀行に持っていった。
その日の昼にオヤジがまた来た。
オヤジ「すんません、管理人さん。 お金が工面付かずにあの小切手落ちまへんねん。 申し訳ないですけどSTOPかけてください。」
私 「はあ〜? それでお金はいつ持ってきますの? 領収書は?」
オヤジ「明日の昼には得意先から入金ありますんで、明日午後一番で持ってきます。 領収書は今持ってまへんねん、すんません。」
私 「しゃあないですなぁ。 今回限りでっせ。 明日お願いしますよ。」
急遽私は銀行にSTOPするよう連絡し、印鑑を持って銀行と往復するはめになった。
そして翌日。
オヤジはお金を持ってこなかった。
ヤラレタ!!
続く