「白土三平の好奇心」
(月刊誌「ラピタ」連載:1995年冬号〜1999年3月号)

新連載第一回掲載号
(別冊BE-PAL「ラピタ」1995年冬号)
「民族用具を使う」 雑誌「サライ」(1991.5.2号/小学館)より 「ツボ汁」 雑誌「ラピタ」(1998.6月号/小学館)より 「竹の道具」 雑誌「サライ」(1993.4.15号/小学館)より 「品定め中」 単行本「カムイの食卓」(1998.4.1発行/小学館)より
生きることの始まりに、食べることがある。
疎開で都会からやってきた少年の自我を目覚めさせたのは、
厳しく、あるときはやさしく見守ってくれた信州の山や川だった。
そして、都会生活に膿んだわたしを蘇生させてくれたのも房総の海と山だった。
自然の中で獲得した経験は20余年の空白の後でも確かに生きていたのである。
(白土三平)
全38回、内8回分が「BE-PAL」連載話の再掲載。単行本化(「カムイの食卓」「三平の食堂」)され、現在発売中。第30回から第38回までの後半9話分が単行本未収録。単行本は内容、写真共基本的に全く同じであるが、単行本化の際文章を細かい部分まで校正し直しているのが素晴らしい。1983年から1988年にかけて連載された「白土三平フィールド・ノート」と違い、この連載では海辺での生活の生の体感というよりも、この生活によって自分を見つめ直すという内容に変化している。よって内容は食べ物(動植物)の話に止まらず、自分の生い立ちから家族の事・様々な出会い・漫画の事など自伝的要素が詰まっている。マスコミに姿を現さない為、謎のイメージが強い白土三平だが、人間白土三平を知りたければ先ずこの写真エッセイ本をお薦めする。
 
NO. 発刊号 白土三平の好奇心・題名 回数 脱稿日 頁数 備考 収録単行本
- 1995冬 デーガン(アブラ桐) 第1回 1994.10.18 5 別冊BE-PAL「ラピタ」1(1994.12発行) 1-4
- 1995春 スス飯(香茸) 第2回 1995.1.8 5 別冊BE-PAL「ラピタ」2(1995.4発行) 1-2
- 1995夏 コゴ(ヒザラガイ) 第3回 1995.5.16 6 別冊BE-PAL「ラピタ」3(1995.7発行) 1-3
- 1995秋 サマツ(モミ茸) 第4回 1995.8.5 5 別冊BE-PAL「ラピタ」4(1995.10発行) 1-5
01 1996.1 フジサン(マツバ貝・カサ貝) 第5回 1995.10 5 月刊誌「ラピタ」創刊号 ※1995.11.30発売 1-7
02 1996.2 寒ナマダの干物 第6回 1995.11 5 月刊誌「ラピタ」第二号 ※1995.12.27発売 1-6
03 1996.3 カジカ 第7回 1995.12 5   1-1
04 1996.4 牙ものまわし(一) 第8回 1996.1 4   1-8
05 1996.5 牙ものまわし(二)メルチョ 第9回 1996.2 5   1-9
06 1996.6 ケジャン(一)蟹漬け 第10回 1996.3 3   2-3
07 1996.7 コガネ 第11回 1987.11 3 ※BE-PAL1988.1月号の再掲載 1-11
08 1996.8 飯だこポッポ 第12回 1988.1 3 ※BE-PAL1988.3月号の再掲載 1-12
09 1996.9 ス貝 第13回 1987.10 3 ※BE-PAL1987.12月号の再掲載 2-1
10 1996.10 舞茸 第14回 1987.12 3 ※BE-PAL1988.2月号の再掲載 2-2
11 1996.11 ケジャン(二)蟹漬け 第15回 1996.8 5   2-4
12 1996.12 ケジャン(三)蟹漬け 第16回 1996.9 5   2-5
13 1997.1 ハナフイ(アカクラゲ) 第17回 1996.10 3   2-6
14 1997.2 うみようじん(アメフラシ) 第18回 1996.11 5   2-7
15 1997.3 釣り 第19回 1986.1 3 ※BE-PAL1986.3月号の再掲載 2-8
16 1997.4 竹輪 第20回 1997.1 5   2-9
17 1997.5 キンコナマコ(珍味其の一) 第21回 1997.2 5   2-10
18 1997.6 狸汁 第22回 1997.3 5   1-10
19 1997.7 木株のイロリ 第23回 1997.4 5   2-11
20 1997.8 ナマコ茶漬け 第24回 1997.5 5   2-15
21 1997.9 ガワ 第25回 1986.12 3 ※BE-PAL1987.2月号の再掲載 2-12
22 1997.10 ウシブテ 第26回 1985.12 3 ※BE-PAL1986.2月号の再掲載 2-13
23 1997.11 アミタケ 第27回 1987.2 3 ※BE-PAL1987.4月号の再掲載 2-14
24 1997.12 -休載 - - - - -
25 1998.1 ウンラン(海蘭) 第28回 1997.10 3   1-13
26 1998.2 不明菌(クロカワハリタケ) 第29回 1997.11 5   2-16
27 1998.3 ニタリ 第30回 1997.12 5 内容:銀茸のニセモノ・毒・擬態的現象 未収録
28 1998.4 -休載 - - - - -
29 1998.5 ブダイの粕漬け 第31回 1998.2 5 内容:ダモン桶・ブダイの粕漬け 未収録
30 1998.6 ツボ汁 第32回 1998.3 5 内容:終戦時の骨汁・サザエのツボ汁 未収録
31 1998.7 浜大根(ハマダイコン) 第33回 1998.4 5 内容:昭和20年代前半と野草 未収録
32 1998.8 黒鯛 第34回 1998.5 5 内容:黒鯛釣り・素潜りの魚突き 未収録
33 1998.9 -休載 - - - - -
34 1998.10 ガンギの水なます 第35回 1998 4 内容:消え行くガンギエイの水なます 未収録
35 1998.11 マタタビ 第36回 1998.8 4 内容:マタタビを猫に与える・猿酒 未収録
36 1998.12 石の爪 第37回 1998.9 5 内容:金縛りの経験・幻の化石 未収録
37 1999.1 -休載 - - - - -
38 1999.2 -休載 - - - - -
39 1999.3 夜光貝 第38回 1998.12 6 内容:夜光貝で擬似鉤(角)を作る 未収録
 
気付いたものを下に特記しておく。
 
・第1回最終頁掲載の白土氏近影写真が単行本では無くなっている。(「白土三平フィールドノート土の味」表紙写真の別カット)
・第2回最終頁掲載の白土氏近影写真が単行本では無くなっている。(「カムイの食卓」著者紹介写真の別カット)
・第3回バフンウニ笊写真の文一部「大きめの石を起こすとその裏側についているので捕るのは簡単である。」が単行本では削除。
・第15回・第16回の参考文献記述部分が単行本では入れ換わってしまっている。(ミス)
・第17回白土氏初の水中写真「クラゲ」の付加文「撮影データ/ニコノスRS50_マクロAF・F2.8・プロビア400」が単行本では削除。
・第21回でのホヤの写真が単行本では無くなっている。(ミス?)
・第23回、写真4枚(スズメ焼き・トックリ・イサキ・燻製造りにおける一斗缶内部の様子)が単行本に未収録。
・第28回でのウンラン群生の引いた写真(一部を拡大した写真は雑誌・単行本共に収録)が単行本では削除。
 
※未所有:「ラピタ」NO.21(第25回)・NO.26(第29回)
 
 エッセイ本一覧へ