通販生活
武田 甲州 の ペイオフ対策室
ペイオフ対策 法人編@
(基本的対策)

企業や団体など、法人の基本的なペイオフ対策

 事業会社や団体などのペイ・オフ対策である。対策は基本的に取引金融機関の変更が自由にできる個人とは異なるので要注意事項も多い。

安全な金融機関を選択する

できるだけ安全な金融機関を選ぶことが一番の基本。

安全な金融機関を選ぶ基準としては

●高い格付けが付与されている

●自己資本比率(BIS基準とも呼ばれる)が高い

●預金残高が減少していない

●不良債権が少ない

後述の「文書」にこれらを記載することも重要

複数の金融機関に口座を開設する

 従来から複数の金融機関で口座を開設している企業・団体が多いと思われるが、万が一ということを考えると最低2つ以上の金融機関で口座を開設しておいた方がよい。

預金以外の商品にも資金を振り向ける

 預金以外の商品への分散も有効性の高い対策。証券会社取扱いのMMF、MRFは換金性や安全性が高く利用価値が高い。

取引金融機関選定の文書を作る

 自己責任の原則が問われるのは、何も個人だけではない。法人の場合でも当然問われるのである。したがって取引金融機関が破綻した場合、1000万円までの元金とその利息を除いて保護されない。運営資金が凍結あるいは1000万円になってしまったらその法人は息の根を止められたと同じであろう。金融機関の破綻に連鎖して倒産する可能性もあるわけである。この場合、個人と異なるのは、法人内部においても責任問題が生ずることである。金融機関を選定した経緯や最終的な決裁者の問題である。

 最近はリスク管理という言葉が一般にも多く使われるようになってきている。このリスク管理の一環として、金融機関の破綻に巻き込まれないようにすることを主目的にして、上記のような問題を解決するとともに、責任の所在をはっきりさせるため内部文書を備えることを勧めたい。

 選定基準については、ただ従来からのつきあいなどという理由は正当なものとしては受け入れられない。とりわけ預金については、その金融機関の安全性が高いという積極的な理由が必要と思われる。たとえば、

  • 格付が高い
  • 自己資本比率が高い
  • 預金残高が急減していない
  • ディスクローズ資料が整備され、内容も信頼できる

などである。

早めの対応

 とにかく早めの対応を心がける。平成十四年3月末までに、文書を作成し、4月以降はそれを実行することをお勧めしたい。金融機関は、名寄せのためにかなりの労力を注いでいるが、昭和60年以前は本人確認不要で口座開設が容易にできたため、名寄せに時間がかかる可能性がある。名寄せ期間中は資金移動に制限があるため優良な金融機関に早めに移すことをお勧めしたい。

職員・従業員への配慮

  職員・従業員の生活への配慮を考慮する。ペイオフについての資料を配布したり、従業員の取引金融機関がどこかということも確認しておいたほうがよい。職員・従業員の生活安定も管理者としては関心を払うことは当然だからである。