金星のデータ: ・太陽からの距離:0.72天文単位 ・反射能Albedo :0.78 ・観測表面温度 :735Kまず「金星表面での太陽定数Sv」を求めます。この大きさは太陽からの距離の2乗に反比例ですので、地球の太陽定数との比で算出すると、Sv=2.643×10^3[J/m^2・s]となります。地球の約2倍。
つぎに、このデータをもとに放射平衡温度を求めるのは地球の時と同じ。がちゃがちゃと計算しますと、225Kとなります。意外なことに、地球よりも低くなります。これは、高い反射能(約8割を返してしまう=だから金星は明るい)のため。
最後に温室効果ですが、735−225=510Kも温室効果によって上昇してしまっていることがわかります。
これはどうしてか? 実は金星の大気がほとんど二酸化炭素であり、これによって温室効果が"暴走"状態にあると説明し、そこから地球大気の特異性についての話をしました。
地球も初期大気では、二酸化炭素を中心とした組成だった。それがそのまま行っちゃったのが、今の金星の状態。なぜ地球は今こんなに快適なのか? それはやはり太陽からの距離が重要な要素であると考えられます。
それは、地球の場合、太陽からの距離が適度だったため液体の水が存在可能であったこと。液体の水は二酸化炭素を大量に吸収し、大気中から激減させた。そのため温室効果が暴走することをくいとめたのではないかと説明しました。
(この部分、自分で考察してみたもので、厳密には高度なシミュレーションが必要で
しょう。ご指摘お願いします。)
ともあれ、金星と比較することにより、「奇跡の星・地球」の意味が改めて認識できるのではないかと思い、授業してみたわけです。
でも、実際には計算で生徒はアップアップで、地球のすごさまで気を回す余裕はなかったかも(^_^;)