寿命が延びる

 昔、王秀才という人がいた。年は三十、町の商家の番頭をしている。ある日、町で修験者に遇った、すると修験者はいきなり王秀才に「あんたはもう寿命が来ている明日死ぬ、早く家に帰ったほうがいい」と言うと身を翻して去った。

 王秀才は驚いてすぐ商家に戻り、修験者に言われたことを話し、泣く泣く今までの賃金を清算して三十両もらい、我が家へ走って帰った。
 その途中で王秀才はいまや首を吊って死のうとしている女を見て、そのわけを聞くと借金した三十両が返せず死ぬのだ言う、王秀才は持っていた三十両を女にやりまた駆け出した。
 すると今度は道端に包みが落ちている、拾ってみると中に白銀三百両、また驚いた王秀才はその場に落とし主が捜しに来るまで一晩待っていた。やっと落とし主が来て白銀三百両を渡して家へ帰った。

 さて、翌日になったが王秀才には何事も起こらない、半信半疑で再び商家に行く途中でまたあの修験者に遇った。すると修験者は「あんたはよいことをして寿命が延びた」と言って立ち去った。

      姜淑珍故事選                                1992・11・27  2001・06・11校正

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