犬の友だち探し
むかし、犬は大きな森の中に住んでいました。毎日、あちら、こちらを歩きましたが、一人では淋しく、何時も友だちが欲しいと思っていました。
ある日、犬が森の中を歩いていますと、おや、向こうから小さな白兎が来るではありませんか、犬が「白兎さん、俺と友だちにならないか」と言いますと、白兎は「いいですよ」と答えました。こうして犬と白兎は昼は一緒に遊び、夜は一緒に寝ました、白兎は暗くなるとすぐス−ス−と眠りました、でも、犬は違います、何かあるとすぐ“ワンワン”吠えるのです、白兎は何度も目を覚まして「アレ、犬さんどうして吠えるの、もし狼が聞いたらわたしたち食べられちゃうじゃないの」と言いました。犬は“こいつは駄目だ、狼を怖がるなんて勇気がない、俺は狼と友だちになろう”と何も言わずに白兎と別れ、どんどん行くと具合よく狼に会いました。
「狼さん、俺と友だちになって一緒に暮らさないか」 「いいよ」 二人は昼は一緒に走り、夜は一緒に寝ました。狼は一日走り回り疲れてすぐ眠りました。でも犬は元気で何か音がするとすぐ吠えて、狼を何度も起こしてしまいました、「あれぇ、お前どうして吠えるのだ、もし熊の野郎に聞かれたら、俺たち二人は食べられてしまうじゃないか」それを聞くと犬は“狼は度胸がなくて駄目だ、熊は肝っ玉があって、何も恐れないだろう”と思い、犬は何も言わず狼に別れ熊のところへ行きました。
犬は熊に会うと、熊にすりより「熊の兄貴、一緒に暮らさないか」と言いました、熊は「いいよ、一緒に暮らそう」と言って、夜になると犬と一緒に寝ました、熊は横になるとすぐぐっすりと寝込みましたが、犬は元気でちょっと何か音がするとすぐ“ワンワン”と吠え、二度も三度も熊を起こしてしまいました、熊は「おい、お前いつまで吠えてるんだ、人が聞いたらわしら二人は捕まってしまうじゃないか」と言いました。犬はそれを聞くと“え、熊は人が怖わかったのか、熊が怖がるのだから人は何も怖くないのだな”と思い、何も言わずに熊に別れ,人を探しに行きました。
犬は森の中を何日も人を探しましたが会えません、そうだ、森を出て探そう、犬は森を出て、大きな道に出ました、するとちょうど柴を背負って家へ帰る人に会いました、犬は人に「友だちになりませんか」と言うと、人は「よし、わたしと一緒に家へ帰ろう」と言いました、犬は人について行きました。
人は家へ帰ると皿に御飯を盛って犬に食べさせました、すっかり犬が食べてしまうと、人は土塀の下に小屋を作ってくれました、そこで犬は小屋に入って寝、人は家の中で寝ました。犬は夜中に何かあると、すぐ“ワンワン”と吠えました、人はこれを聞くと、起きて来て犬に「お−、お前はとても元気で家を守ってくれるなあ」と言いました、それを聞くと犬は尾をふって喜びました。こうして犬はそれから人と友だちになって一緒に暮らすことになったのです。
撫順市巻上 1997.7.30