占 い

 三人の息子がいる家があった。三番目の息子は算木占いに凝っていて、何かというとすぐ算木で卦を立てた。

 ある日、梁にさげた石油ランプを見て「人には生死があり、物には始めと終わりがある、ひとつこの石油ランプは何時壊れるか卦を立ててみようと、算木の筒を振り卦を立てると、ランプは今日の午後壊れると出た。それでは午後このランプがどうして壊れるか見届けてやろう、もし卦がはずれれば卦には霊験がないのだと考え、ランプの下に座り、口も聞かずにじっとランプを見ていると、すぐ昼になってしまった。

 女房が昼の支度をして「ご飯よ」と大きな声で亭主を呼ぶと、亭主は梁の下に座り、真上の石油ランプを見上げている。女房が「あんたご飯よ」と呼んでも、何とも言わず目を丸くして睨んでいる、女房はわたしをこんなに睨んで何かされるのではないかと驚いて何も言わずに戻った、老母が「お前の亭主はどうして来ないの」と聞くと女房は「呼ぶとわたしを睨みつけるので何も言えなかったんです」と答えた。

 老父がそれを聞いて怒り「飯だというのに来ず、一日中何もしない、そんなやつはこの家に用はない、わしが行く」と火かき棒を持ちプンプン怒って西の部屋に行くと、息子はまだ両方の目玉でランプを睨み、口の中で「昼になったのにどうして壊れないのだ」と見向きもせずランプを見つめ、父親が入って来たのも気がつかない。

 老父は怒って息子を殴ってやろうと思わず火かき棒を 振り上げると“ガチャン”と梁にさげた石油ランプにあたりランプを割ってしまった。息子は手足を振り、転げ回って喜び「俺が占った通りの時間にランプが壊れた」と嬉しそうに言った。  

           撫順市巻下                                      1996・2・18                  

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