靴屋が金貨を拾う

 昔、貧乏な靴屋が毎日靴の修繕で稼いでいた。
 ある日、靴屋は商売の帰り道で金貨を拾った。靴屋は大喜びしたが、着ているものがボロボロでしまうところがない、そこで靴屋は金貨を靴修繕の道具箱にしまった。そして歩きながら、これからこの金貨をどう使っていこうかと考えながら歩いているうちに河の岸辺に来た。そこでまた靴屋は俺はこんなに大儲けしたんだ喜び、これから靴の修繕なぞすることはない、こんなボロ箱さげていたってしょうがないと、道具箱を“ドブン”と河の中に投げ込んでしまった。
 しばらくして靴屋は金貨を道具箱にしまったことを思いだしたが、もうおそい。靴屋は金貨ばかりか、靴修繕の道具箱もなくしてしまった。  

        撫順市巻下                                         1993・12・30

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