嫁さんを供える

 ずっと昔、ある家でゆくゆく嫁を娶るのはむずかしいと小さな女の子を貰ってきました、15、6歳になれば髪を上げられるからです、髪を上げるとは髷を結う、つまり嫁になることです。それはこの家の男の子の嫁になることなのです。
 この家の母親はこの女の子を実の娘のように育てました、それにこの女の子が家のいろいろなことを手伝ったり、番をしてりとても役にたったのです。この女の子がまだ12、3歳でまだ髪が上げられないうちに、この家の息子は大きくなり17、8歳になって事の次第もわかるようになってきました。

 そしてその年もみるみる暮れました。
 年越しは何処の家でも、かまどの神、天と地の神、福の神、祖先に供え物をします。この家の母親も饅頭を蒸して供え物にすることにしました。饅頭が蒸し上がる頃に母親はこの娘に「お前の婿さんが来ても、食べられたり、触らせたりしてはいけないよ、赤い点のついているのはみんな神様にお供えするのだからね」と言い聞かせました。

 娘は「わかったわ」と言って饅頭が蒸し上がるのを番していました。蒸し上がると釜からとりだしてまた蒸しました。母親は忙しく外で仕事をしています。
 息子は母親が外で忙しそうにしているのを見て、家に中に入り、娘の頬ををつまみました、娘が声もださず顔を赤くすると、息子はつぎに娘の乳を撫でました。娘は嫌がって 「何するの」と言いますと、息子はちょっと考えてから母親が家の中にいないので、こんどは娘の股を撫で始めました。

 娘は恥ずかしくなって「お母さん、この人が触るよ」と言うと母親は「触らせちゃ駄目、それは神様にお供えにするのだから」と言いました。(笑い声)

          撫順市巻下                                         1993・12・29

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