二つの大きな目が欲しい

 閻魔大王が三班小役人に命令を下し、牛頭、馬頭、小鬼どもが閻魔大王の殿堂に集まった、閻魔大王が王三と趙五の生まれ返りの案件を審理するのである。

 やがて、王三と趙五は小鬼に引っ張られて殿堂にやって来た、二人は並んで跪いた。閻魔大王は「王三、わしはお前を人に生まれ変わらせてやろうと思う、何か望みはあるか」と聞いた。
 王三はこれを聞き急いで閻魔大王に「大王さま申し上げます、あなたさまのお陰でわたくしがまた人の世に生まれ返れますなら、父は政府の高官、わたくしは官に登用され広大な田畑と山河がほしゅうございます」と言った。

 閻魔大王は「よろしい、わしはお前の願いを許そう」と言った、王三は閻魔大王が許してくれたと見るや、また、「いやいや、まだございます」と言った、閻魔大王はまだ願いがあると聞いて「まだ何かあるのか、みんな一緒に言え、若い娘の屁ようにちびちび出すな」と言った。
 王三は閻魔大王はまだ悪く思っていないと見て、また図々しく「それに若い二人の妻を娶り、え−、それから、わたくしはいつも十七、八の若さでいられますように、お願いいたします」と言った。

 閻魔大王はこれを聞くと怒ってしまい、趙五に向かい「趙五、お前が聞いた通り王三はあんなにたくさん願いをだしたが、お前は何がほしいのだ」と聞いたので、趙五も慌てて「閻魔大王さま、わたくし趙五は、何もいりません、ただわたくしを二つの大きな目玉に生き返らせて下さい」と言った。

 閻魔大王はこれを聞き、とても不思議に思い、すぐ趙五に「お前、二つの大きな目玉で何をするのだ」と聞くと、趙五は王三を指さし、かっと怒って「わたしはこの恥知らずがうけようとする大きな福がどんなものか見てやりたいのでございます」と言った。  

          撫順市巻下                                         1993・12・28

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