目は清を見抜けない

 昔、少し変わった性質で意地悪な地主がいました。いつも雇人が水を汲んで来ると、後ろの桶の水を捨てさせてしまいます、どうしてでしょう。地主は雇人がおならをするから後ろの水は臭いと言うのです。それでこの雇人はやめてしまいました。

 地主はまた人を雇って、水を汲ませました。この雇人もよくおならをします、地主は前のようにやはり後ろの桶の水を捨てさせました。 ある日、この雇人が地主に「世の中で何が一番清らかですかね」と聞きました、地主は「水が一番清らかさ」と答えました。「違いますよ」「そんならお前、何が一番清いか言ってみろ」「いや、あたしが言いたいのは、目は清らかなものを見抜けないってことでさあ」「そりゃあ、どう言う意味だ」「あたしはいつも水を汲んで来る途中で、水桶の前と後ろを担ぎ変えますが、旦那、飲むと前と同じのように美味しいですか。だから、あたしは目は清らかさを見抜けないって言うんですよ」と言いました。  

        中国民間文学集成遼寧巻撫順市巻下            1993・12・26

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