情報システム学に関する学部レベルのモデル・カリキュラムが Association for Computing Machinery (ACM)、 Association for Information Systems (AIS)、Association of Information Technology Professionals (AITP) (前DPMA)を中心にして、米国等の研究者によって提示されている。
ここでいう情報システム学は、IS'97ドキュメントに次のような記述がみられることから、日本でいう文系に属するといえよう。
・コンピュータ・サイエンス(CS): 物理学相当(理学)
・ソフトウェア・エンジニアリング(SE):電子工学(工学)
・情 報 シ ス テ ム (IS): 組織へのITの適用(経営学)
米国における大学院修士課程レベルの情報システム学のカリキュラム
世界水準で、英国で1,2位のマネジメント・スクールにあるIT関係のマスターコース
Lancaster 大学は英国の湖水地方にあり、世界水準のMBAコースを有することで広くしられる。そこにある 「 IT、経営、組織変革のマスターコース」は、この分野の研究・教育をリードする。Lancaster大学においてPeter Checkland 教授は伝統的なハード・システム思考にある問題を指摘し、Soft Systems Methodology (SSM)を構築してきた。ITは単に工学的なアプローチで対処できるモノではない複雑性を有することを明らかにすると共に、それへのアプローチの方法論を開拓した。その伝統を色濃く反映する欧州型のIS研究・教育。
情報システム教育・研究で世界水準にあるLondon School of Economics (LSE)
LSEにおける情報システム教育は、プラットフォーム組織で知られるC. Ciborraや著書「科学が作られているとき」やActor Network Theoryで知られるB. Latourが指導を行う教育・研究機関である。テクニカルになりがちな情報教育を、TechnologicalかつSocio Philosophicalにまで拡大することで、社会学・経営学・組織論との接点をもった情報システム学を実施している。 そのカリキュラムおよびそこで使用される文献のリストは一見の価値がある。
情報システム研究・教育に関する限り、オーストラリアは世界水準にある。その中でも、Queendsland University of TechnologyはIS教育・研究をリードする大学として知られる。
QUTのIS教育は研究機関に所属するメンバーによって行われる。そのため、各研究機関に属する研究者のホームページを通じて、ボトムアップ探索でその教育の全体が理解できることに注意を要する。
情報システム学についての入門テキストと補助教材、テキストはPrentice Hallより出版されている。
ほぼ毎年改訂される情報システム学のテキストで、小さな文字で印刷された700ページほどある大きなサイズの大変重量のある大著。入門書であるが、経営学との関係がよく整理されバランスのとれたリソース。日本のこの種のテキストは、読者数が少ないため、改訂頻度が必然的に低い、それに対し英語で書かれたテキストであるため、全世界の読者を対象とすることから、読者数多く、経営資源が投入され充実したものとなっている。How to モノではなく、オーソドックスな読み物としてのテキストである。Webはこのテキストに対する教材等の補足情報を提供する。