産前産後の数ヶ月、ふうちゃんの幼稚園の送迎をどうしよう。
 ・・・つわりが落ち着いてきた頃から気になり始めたことでした。

 ふうちゃんは現在、知的障害児のための養護学校の幼稚部に通っています。我が家から電車と徒歩で(ふうちゃんの足で)50分くらいかかります。通園バスは家の近くまでは来ないので、これまでは私が送迎していました。
 この幼稚園に通い始めてから、ふうちゃんはものすごく変わりましたし、大きく成長しました。詳しくは今後書く予定の(いつになるやら・・・汗)幼稚園のページに譲りたいと思いますが、子供一人一人をとても大切にし、一人の「人間」としてきちんと扱ってくれるので、保育園時代は健常児の中でオミソとして扱われて萎縮していることの多かったふうちゃんがとても活き活きし、自分に自信を持つようになりました。同時に障害児のプロの先生の指導によって食事や排泄、衣服の着脱などの生活スキルも飛躍的に向上しました。そして何よりふうちゃんが幼稚園や先生、お友達が大好きで、毎日毎日楽しんで通っています。
 ですから、私の出産によって、ふうちゃんから幼稚園の生活を長期間取り上げることだけは絶対に避けたいと思いました。
 でも・・・。産前はギリギリまで頑張るとしても、産後しばらくはやはり無理でしょう。予定日は2月末。まだまだ寒い時期です。産後、実家に行ってしまえば私は楽なのですが、実家から幼稚園までは片道一時間半かかるので、ふうちゃんにメロメロの祖父母でも、日常の送迎は無理です。
 結果的には前のページに書いたような経緯での出産になってしまったのですが、正期産で一週間で赤ちゃんと共に自宅に戻ってくるつもりでいましたから、産後実家に行くのはやめ、ふうちゃんの幼稚園の送迎は他人の手を借りることを検討し始めました。

 最初に、ベビーシッターの業者さんなどによるサービスを調べてみました。すると一時間1800円なので、一ヶ月依頼すると軽く10万円くらいかかってしまいます。これはとても金銭的に賄えません。
 次に、住んでいる自治体のサービスを調べてみました。すると我が家が住んでいる区では、『ファミリーサポートサービス』と『社会福祉協議会・まごころサービス』という2種類のサービスがあることがわかりました。費用負担はありますが一時間900円ほどなので、業者さんに比べればまだ支払える金額です。
 ところが。『ファミリーサポートサービス』に電話してみると、「障害児でもいい、と言ってくれる人が出てくるかどうかはわからない。以前にあったケースでは道路に飛び出してしまうなど危険なことがあったため、責任が持てないので結局お断りしたんですよね〜」とかなり敬遠ムード。また「費用負担があるとは言っても、援助する側の会員も普通の区民なので、ドタキャンなどがあってもご了承ください」と。いい人が見つかればいいけれど、それは“運”だし・・・。安心して利用できるサービスではないようでした。
 『社会福祉協議会・まごころサービス』も同様のことを言われたあげく、「うちは“区”のサービスなので、区内から区内の送迎しかできません」とのこと。ふうちゃんの通っている幼稚園は別の区にあるので、この条件がクリアできませんでした。

 困ったナァ、と思いながら「愛の手帳(東京都知的障害手帳)のしおり」をペラペラめくってみると、『心身障害者(児)ホームヘルプサービス』が目に留まりました。

内容 知的障害のため日常生活を営むのに支障のある知的障害者で当該知的障害者が入浴などの介護・家事・外出時の移動の介護を必要とする場合に、ホームヘルパーを派遣し、日常生活を支援する。
負担 所得に応じて利用者負担あり
手続 福祉事務所
(東京都発行の「愛の手帳のしおり」より。フリガナは除いてあります)

 これだ!と思い、早速福祉事務所に電話してみました。すると・・・。
 「このサービスは区内から区内の送迎しかしないことになっているので、出来ません。」とツレナイ答え。
 「だって、都の制度でしょ。区内しか使えないなんておかしいじゃないですか」と言うと、「運用は区が行っているので、サービスの範囲は区が決めています」とのこと。
 さらに「中軽度知的障害者ガイドヘルパーサービス、という制度があってこちらは区外もオッケーなんですよ」と言うので「じゃあそちらのサービスを利用させてください」というと、「残念ながら18歳以上しか利用できないんです」。
 「結局、利用できる制度はない、ということですね」というと「そうなります」。

怒怒怒 (`´)怒怒怒
なんだぁぁぁっ!全然役にたたないぢゃんっ!

 でも障害者手帳は都が発行しているものなんだし、都の制度なのに区内しかサービスしないなんてやっぱり納得が行きませんでした。確認してみようと都の福祉局に問い合わせてみると、担当の方が「本当にその理由で断ったとしたらおかしいですね。私から区の福祉事務所の方に確認してみてもいいですか?」と言ってくれました。

 ・・・そしてその10分後。区の福祉事務所から電話があり、めでたくホームヘルプサービスの利用の許可が下りたのでした。

 利用を開始した2003年2月の時点では措置制度だったので、区が実際のサービスを担当する介護業者さんを決定しました(4月からホームヘルプサービスが支援費制度に移行したので、現在は区が認定した利用時間内で利用者が直接業者さんを選び、契約する形になりました)。
 送迎してくださる方は皆さんホームヘルパーの資格を持っていて、大変きちんとした仕事をしてくださいます。やはり業者さんなのでとても安心して委ねられます。
 毎日の往復なので数人のヘルパーさんが交替で入って下さっていますが、ふうちゃんはどの方もみんな大好きで、あまり混乱することもなく(たまに出かけるとき大泣きしたりしていますが・・・)手をつないで幼稚園までルンルン通っているようです。