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入院した翌日の5月23日は、手術の前日でした。
手術の前日は、これからしばらくお風呂に入れないから、ということで、入浴と洗髪をしっかりとしてくれます。ふうちゃんは慣れないお風呂場で怒りまくりましたが、看護婦さんは慣れたもの。ふうちゃんを右手に抱え込み、左手でさっさと身体を洗ってしまいました。
この日、ママは手術を担当する心臓血管外科の医師と、麻酔科の医師から事前説明を受けました。
ふうちゃんの心臓の手術のために心臓血管外科の医師5人のチームが組まれていますが、K先生とS先生の二人が中心で、手術も主にその二人がなさるということでした。
まず、ふうちゃんの病気である、心房中隔欠損症と肺高血圧症について詳しく書かれた、A4で4枚に及ぶ説明書を渡されました。このように説明書を用意して下さって、口頭だけでなく後からきちんと読み返せるようになっているのはすごく嬉しいことだと思います。説明書には今まで知らなかったことについても詳しく書かれていて、もっと前に欲しかったよー、と思うくらいでした。
以下、説明書からの内容の抜粋と、先生からの口頭での説明を合わせて、私が理解した内容を簡単に・・・。
●心房中隔欠損症の手術が一般的に必要となるのは、左心房から右心房への短絡率が30〜40%以上、肺への血流量が全身への血流の2倍以上の時である。通常は小学校に入学前の4歳〜5歳位で行うことが多い。
●ふうちゃんの場合、カテーテル検査によれば短絡率が69%、肺への血流量が全身への血流の3.3倍に及んでおり、肺の血圧は平均値で32mmHgであり、代償機能も限界に来ているため、通常より早いうちの手術が望まれる。
●手術の目的は心房中隔の孔を閉鎖することにより、心臓の余計な負担をなくし、血流の流れをスムーズにすることによって、不整脈の出現や肺高血圧を予防すること。
●手術の問題点としては、心臓を止めて人工心肺という機械で血液を体内に循環させるため、全身の臓器及び血液が影響を受ける可能性があることが挙げられる。人工心肺には造血作用はもちろんなく、血液は体内を循環すると少しずつ壊れていくので、人工心肺を使用している間は血液が薄くなり、全身の臓器は浮腫状態となり、肺の機能も一時的に低下する。そのために脳梗塞や腎不全になる可能性もわずかながらある。
●その他手術の影響として、術後に感染や不整脈などのさまざまな合併症が起こることがある。手術の危険性には合併症の危険性も含まれるが、実際に危険な状態になるのは全体の1%前後であり、心房中隔欠損症の手術は心臓の手術の中では極めて安全である。
●手術時間については、だいたい5時間程度を予定している。また、人工心肺を使って心臓を止めている時間は通常は20分程度である。
●順調にいけば10日前後で抜糸。退院は術後2週間程度を予定している。 |
説明後「質問はありますか?」と聞かれたので、孔の塞ぎ方について聞いてみました。
孔の塞ぎ方には2種類あり、穴のあいた靴下をかがるように糸でかがっていく方法と、ゴアテックス製のパッチで“つぎ”を当てる方法です。パッチは人工的な素材なので、やはりちょっと不安です。心房中隔欠損症の手術の歴史はそれほど古いものではないので、パッチの耐久性について、たとえばふうちゃんが100歳まで生きたとして、大丈夫なのかどうかはまだ証明されていないのです。パッチが古くなったから再手術、なんてイヤですから・・・。
すると、「どちらの方法を取るかは、開胸してみなければわからない」とのことでしたが、パッチは比較的大きな穴で、糸でかがるのがとても大変な時に使うことにしているそうです。S先生が研修していた、ある病院(心臓病では大変著名な病院です)では、全員パッチを使用するそうで、パッチの安全性や耐久性は問題ないと思う、とのことでした。
また、カテーテル検査の時と同様、全身麻酔をするため、麻酔科の医師からも麻酔についての説明がありました。
説明終了後、「手術・麻酔承諾書」「輸血説明文」「輸血承諾書」に署名・捺印しました。毎回思うのですが、これらの書類にサインするのって、イヤーな気持ちがするものです。自分のことだったらまだいいんですけどね。
その後、手術室所属の、翌日ふうちゃんの手術を担当する看護婦さんも個室にご挨拶に来られました。こうして手術してくださるスタッフの“顔”が見えるというのはとても嬉しい配慮です。前にどこかの病院で手術室で患者を取り違えた、という事件がありましたが、このような少しの配慮でミスは防げるのではないか、とも思いました。
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