入院の前日

 今まで“手術が終われば健康になるんだから、早く終わらせてしまった方がいい”と前向きにしか考えていなかった我が家も、いざ本当に手術が近づくとけっこう神妙になってきました。

 入院の前日は日曜日だったので、パパとママはふうちゃんを八景島シーパラダイスへ連れていくことにしました。ハワイで行ったレストランで見た魚にふうちゃんが狂喜乱舞したので、もう一度水族館に連れていってあげたかったんです。
 主治医のM先生から「人混みに連れていかないように」と言われていたにもかかわらず、我が家はしゃあしゃあと水族館行きを決行したのでした。

八景島の水族館で。

 ふうちゃんは、今回は魚にそれほどの執着を示しませんでした。あのハワイのレストランでの熱中ぶりがウソのようでした。ちょうど時間が合ったので、イルカショーなども見ましたが、「ふーん」という感じ。パパとママはずっこけました。
 ・・・・と思ったら。
 水族館の出口に近いところに、巨大なカメやサメが泳いでいる水槽がありました。カメはまさに浦島太郎の乗ったタイプでしたし、サメは大きいのでは全長5メートルくらいあり、真っ黒ですごーく怖い顔をしているのです。どう見ても女の子が喜びそうな水槽じゃないんだけど。
 この水槽に、ふうちゃんははまってしまいました。「もう行こ。」とママが誘っても、ママの手をギュッと引き戻して「ここにいる。」の構え。全然動きません。特にサメが気に入ったようでした。近づいてくると「キャー」と黄色い声をあげ、ガラスをバンバン叩いて喜んでました。
 ・・・・ペンギンだって、シロクマだって、色とりどりのきれいな魚だって、アザラシだって、たくさんいたんだよ。
 なんで????

 八景島を後にして、じいじ・ばあばの家に行きました。入院の前日だからということで、じいじ・ばあばが夕食に招待してくれたのです。
 ふうちゃんは、慣れたじいじの家ですっかりくつろぎ、パパとママ(特に付き添いでまた泊まり込むママ)は、おいしい牛肉でリフレッシュしたのでした。