ドレーンが抜けるまで

●6/9再手術後6日目
 
朝、K先生が処置に来ました。処置は部屋でやるのですが、ママは処置中は出ていなければなりません。終わってから話を聞くと、「心のうと前縦隔に入れていたドレーンのうち、心のうのドレーンが詰まったので抜いて中を洗浄しました」とのことでした。
 あとで洗浄に立ち会った看護婦さんに聞いたところ、「ものすごーくドロドロの膿がおそろしーくいっぱい出た」と言っていました。うーん、見なくて良かった。

 夕方、S先生から「血液検査の結果、炎症反応が5.6まで下がっています。肝・腎機能ともに良い状態です。抗生剤がずいぶん効いてきたのだと思います。この5.6という数値は、今朝の洗浄をする前の数値なので、洗浄後はさらに下がっていると思われます」と嬉しい知らせがありました。炎症反応は、普通の人に比べればまだずいぶん高いのですが、一時18まで上がっていたことを考えればすごく下がりましたよね・・・。
 この日はずっと平熱でした。

●6/10再手術後7日目
 
再手術をしてからちょうど一週間が過ぎました。
 朝、先生が消毒に来られ、ママに「長くなるかもしれないけど頑張りましょうね」と言ったので、ママはちょっとショック・・・。
 やっぱり長くなるのかあ・・・。

 パパのお母さんがお見舞いに来てくれたので、ふうちゃんを預けてパパとママは久々に外食しました。
 ママはふうちゃんが抑制されないように、交替してくれるじいじやばあばがいる時以外はふうちゃんから片時も離れないようにしていました。うっかり食事を買い損ねたりすると、カップめんやおせんべいなどに頼るほかなく、そのころの食事の質はひどく落ちていました。
 またパパも毎日夜中に帰って来る生活で、毎日コンビニのお弁当やお総菜に頼っていました(退院後、某コンビニのお総菜は全種類制覇した、と豪語していた)。
 出かけたのが3時頃と遅かったので、結局ファミレスになりましたが、二人ともひどい食生活を送っていたので、暖かいおいしい食事が食べられて、とても嬉しかったです。

●6/11再手術後8日目
 
清拭の時、家から持ってきたドライシャンプーで洗髪をしてもらいました。前の日吐いてしまったので、ちょっと臭ったのですが、寝たきりの洗髪はひどく大変で頼みづらいのです。この日の看護婦さんはすごく丁寧にやってくれたので、乾いたらサラサラでとてもいい匂いがしました。
 また、ふうちゃんは身体の清拭は嫌いでいつも怒っているのですが、この日、看護婦さんが「足をたらいにつけましょうね」とお湯を入れたたらいにふうちゃんの足を入れると、ピタッと怒るのを止めて大人しくなりました。すごーく気持ち良さそう・・・。なんて現金なヤツなんだ!

 この日は日曜日で、午後ママはパパと交替してもらって家に戻り、リフレッシュしました。
 ところが、18時頃ママが戻ってみると、ふうちゃんはご機嫌が悪く、熱を測ったら何と7度2分もありました!
 6/8以来ずっと平熱だったのに・・・。慌ててアイスパックでクーリングしたら熱は下がったものの、やはりMRSAは手強い菌です。夕食をあげていたら機嫌は直ってきて一安心・・・と思ったら。

!!!!
 何とドレーンから真っ赤な血が出ているではありませんか!
これまでドレーンからは、白血球やリンパ球、また細菌の死骸の白いカスのようなドロドロした膿が、少しピンク色に染まって出てくるだけでした。その時はドロドロというのではなく液状の血が出ていたので、ママは慌ててナースコール。
 日曜の夜だというのにK先生がいて、来てくれました。
 「今細菌のいるところは空洞になっているんですが、体力がつけばそこに新しい肉が造られてきます。この出血は新しい肉の細胞(肉芽という)がドレーンの先に接触して起こっているので、悪い出血ではありません。血がドバッとたくさん出たりしなければ心配要りません。明日ドレーンを1〜2センチ引いてみて、肉が造られてくるようにしたいと思います」
 でも出血はその後もちょろちょろと続き、ママはとても不安になってしまったのでした。

●6/12再手術後9日目
 
朝起きてオムツを替えたら、何と血尿・・・・・!
 昨日の出血に続く血尿のため、ママはものすごーく不安になってしまいました。
前にも書いたように、ハベカシン、というMRSAに有効な抗生剤にはとても強い副作用があり、腎臓や肝臓の機能が低下することがあるのです。副作用で腎臓に問題が出ているのでは・・・。
 午前中にK先生が消毒に来たので、「せ、せんせー、け、血尿がぁぁぁぁ・・」と言ったら、「大丈夫でしょ」と一蹴されてしまいました。先生、そりゃつれないぜ・・・。

●6/13再手術後10日目
 
夜中の3時頃ゴソゴソする音で目が覚めました。なんとふうちゃんの点滴が漏れてしまっているのだとか。
 「チームの先生はいらっしゃいませんが、心臓血管外科の夜勤の先生にお願いして入れ直してもらいますので・・・」。
 来られた先生はとても若く、30分くらい格闘したのですが結局ふうちゃんの細い血管には針が入らず、結局朝まで点滴中止になってしまいました。
 ふうちゃんは大汗かいて怒りまくって寝るどころじゃないし、骨折り損のなんとやら・・・。あーあ。

 朝から調子悪いなあ、と思っていたら、でも、何とその日の午前中の消毒で、何と残っていた前縦隔に入っていたもう一本のドレーンも取れたのでした!!
 ドレーンの入っていた場所に、内部を洗浄するための短いパイプはつけられているのですが、抑制と寝たきりの生活に、やっとサヨナラです。
 嬉しかったので少しだけ身体を起こして座らせてみましたが、ふうちゃんはすぐ横になってしまいました。ずっと寝たきりだったので、ちょっと座っているのも辛かったのでしょう。

 その日、ふうちゃんは思いっきりうつ伏せになって寝ました。
 良く頑張ったね、ふうちゃん。