♪障害児枠について♪

 このページでは保育園の“障害児枠”について少し書いてみたいと思います。

 誤解されがちなのですが、“障害児枠”というのはその枠の範囲内であれば障害児が優先して入園できる制度、ではありません。
 全国レベルでは、障害児であればお母さんが働いていなくても保育園に入園させてくれる自治体もいくつかあるようですが、我が家の住んでいる自治体の場合はもちろん両親が働いている(もしくは何らかの“保育に欠ける”理由がある)ことが条件です。
 また、健常児の定員の枠の他に障害児枠が設けられているのでもありません。“障害児枠”は、一般の保育園入園の条件を満たした上で、一つの園に多数の障害児が集まらないよう、定員の中で障害児の入園できる数を制限したもの。つまり障害児は普通のお子さんより保育園に入るためのハードルがちょっと高いのです。

 我が家の住んでいる自治体の保育園は障害児の受け入れが比較的良い、と言われています。つまり“障害児枠”が多い、ということです。
 確かに引っ越す前に保育園事情について色々調べたのですが、障害児枠のある園がそもそも絞られていたり(=障害児の受け入れをしない園がある)、障害児枠をすごく限定している自治体は多かったです。例えばある小さな自治体は、公立の保育園が全部で16しかなく、障害児枠はその半数の園(8園)に各2名ずつでした。ということはその自治体に住んでいる障害児は16名しか保育園には入れないのです。ここまで少ないと、保育園は家か職場に近いことが条件ですから、障害児枠の待機という事態が生じる可能性もありますよね。
 我が家の住んでいる自治体の場合は保育園の数がかなり多い上に、全ての園に“障害児枠”が2〜3名ずつあります。合計で100名以上の障害児枠があるので、まず障害児枠での待機の心配はありません。受け入れが良い、というのは実はこういうレベルの話です・・・。

 “障害児枠”のメリットは、第一に加配の先生がつくことです。うちの住んでいる自治体の場合、月曜日から金曜日、9時〜17時で常勤でアルバイトの先生を一人つけてくれます。ただ、障害児一人につき先生一人、ということではなく、各園に一人、という状況らしいです。
 “障害児枠”加配で派遣された先生をそのまま障害児担当にするかどうか、は園長先生に一任されています。S保育園では、2歳児クラスの時は担任の一人S先生が主にふうちゃんを担当してくださって、加配のアルバイトの先生はこれまでS先生が見ていた他の子を担当しました。3歳児クラスになってからは、本来担任(=正規の公務員)が一名のところを二名配属してくれて、加配のアルバイトの先生は別の学年を担当しているようです。本音のところ、アルバイトの若い先生より公務員の経験豊富な先生のほうがいいので、これはとても嬉しい配慮です。
 ただ、S保育園では上記のような手厚い体制を取ってくださる代わりに、先生をふうちゃん専属にはしていません。加配のアルバイトの先生をその子専属にしてくれる園もあるようで、どちらが良いのかは子供の障害の程度や障害の性質によるのだと思います。
 例えばふうちゃんは運動能力もお友達より遅れているので、園庭で遊んでいる時、三輪車が勢い良く向かってくるのに逃げることができず、目を白黒させることがあります。そういうちょっと危険な状況の時はやはりふうちゃん専属で常に目を離さない先生がいたらいいなー、と思ったりもします。でも、やはりベテランの保育のプロは本当に子供の導き方が上手なので、どちらにも良い点があり、欠けた点もあるのですよね。

 もう一つのメリットは、保育料の減額です。
 保育園は福祉施設なので、保育料は一律ではなく、両親の収入に応じて20階層くらいに細かく分類されます。といっても全部の階層で保育料が異なるわけではなく、例えば1〜3階層まではA、4〜7階層はB、8〜15階層はC、16〜20階層はD、というようになっています。園児本人もしくは家族が障害を持っている場合、保育料の階層を1段階下げる、と書いてあったのですが、我が家の階層から1段階下げてくれても結局保育料は同じだね、と言っていたら、何と優しいことに(!)実際に金額が下がるところまで何段階も階層を繰り下げてくれるのでした。
 ちょっとわかりづらいですね。例えば前の例で、我が家が13階層目だったとします。1階層下げて12階層目になっても保育料は同じCで変わらないのですが、実際には7階層目まで下げて保育料をBにしてくれたのでした(といっても一ヶ月1000円くらいの違いなのですが)。

 デメリットは何と言っても保育時間に制限があること。多分加配のアルバイトの先生との関係なのですが、一番長くて月曜日から金曜日、9時〜17時までと決められており、延長はできません。他に助けてくれる人がいない限り、フルタイムでは働けないわけです。
 保育時間は障害児に限らず母親の勤務状況に合わせて個別に設定されるのですが、やはり障害児はかなり制限がつくことが多いようです。後で詳しく書こうと思いますが、ふうちゃんの場合は9時から16時までで、卒園まで変えないという約束になっています。本来保育園は“働くお母さんのための施設”であるはずなのですが、私の場合“保育時間に合わせて仕事量を調節”しています。実際にはそれほど困っているわけではないですが、本末転倒なので不合理さを感じないわけではありません。あと1時間預かってくれたらデパートや本屋さんに寄ったり、少しだけ自分のことが出来るのにな・・・と思ったりします。

 でも、20年か30年前だったら、障害児を保育園に預けて働くなんて夢のまた夢だったでしょう。
 現在の状況を作ってくれた国や自治体、茨の道を少しずつ切り開いて来られた先輩の障害児のご両親たちに感謝しなければならないですよね・・・。