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ふうちゃんの住んでいる地域では、毎年11月に、その次の年の4月からの保育園入園希望を一斉に受け付けます。もちろんこの期間以外にも年中を通して随時受付はしているのですが、次の年の4月1日からの入園を目指すなら基本的には11月の集中募集期間に応募してください、ということです。
我が家は2000年9月にこの地域に越してきて、10月から障害児専門の保育施設「つぼみの会」に入れていただいたばかりだったので、とりあえず年度途中の入園はあまり考えていませんでした。ただ仕事の都合などを考えると「つぼみの会」より保育園の方がはるかに動きやすいことから、4月の入園を目指してこの集中募集期間に応募することにしました。
今住んでいる地域は保育園の数が多いこと、そして各保育園に“障害児枠”が2〜3名確保されていることから、障害児が比較的入園しやすい傾向にありました。
この“障害児枠”についてはまた別のページで詳しく触れたいと思いますが、“障害児枠”で応募する場合、必ずしておかなければならないことがありました。入園を希望する保育園の事前見学です。
入園が決まれば自分の大切な子供が一日の大半を過ごす場所ですから、保育園の事前見学、というのは当たり前のような気もします。ただ健常児の場合、事前見学は必須ではありません。だいたい、希望する園に入れるかどうかは入園間際になるまで全くわからないのです。入園させてもらえるかどうかもわからない園に見学に行ってもねぇ・・・というのが私の正直な気持ちでした。
これはあくまで邪推なのですが、障害児の事前見学を必須とすることによって、入園を希望する障害児を預かることが本当に可能かどうか保育園側で判断する機会を設けたい、ということではないでしょうか。障害児の受け入れが比較的良い自治体だと言われていても、やはり医療的ケアを必要とする子供や重度の障害を持った子供の受け入れはできないことはパンフレットに明記されていました。書類審査を通ってからこの子は受け入れられない、というのはトラブルになりやすいので、書類審査の前に軽い面接をして予備判断をしておこう、というような意図を感じないでもありません。
我が家はとりあえず家から5分以内にある2つの園を見学することにしました。
一つは公立で、一つは私立の認可保育園です。私立は独自の方針で独自の運営を行っているのですが、認可保育園の場合は園児の募集や保育料は全て自治体が管理しているので、親側から見れば公立とさほど変わりません。公立も認可も一定の保育水準はクリアしているはずなので、我が家が望むことは家の近くであること以外全くと言っていいほどありませんでした。
10月の末、まず私立保育園を見学。
教室は窓が大きく取られていて陽が燦々と差し込んで明るく、職員さんたちはみなさん感じが良く、印象としてはベストでした。気になったことといえば、その園では3歳児クラスから教室が2階になってしまうので、ふうちゃんがノタノタ階段を昇降しているとき、元気のいいお友だちがピューっと横を通り過ぎたりするのがちょっと危険ではないか、ということくらいでしょうか。
見学が終わってソファーに腰を降ろし、案内してくれた先生がニコニコしながら雑談を始めたところで、私は切り出しました。
「あのぉ、もうお気づきかもしれないんですけど、この子、障害児なんです。こういう子でも大丈夫でしょうか」
先生はふうちゃんが障害児である、ということに全く気づいていなかったらしく、ちょっと間を置きました。
「・・・大丈夫ですよ。うちの園の障害児枠は3名ですが、現在2名来られています。ただ、2歳児クラスから3歳児クラスになるとき、うちの園は定員が全く増えないんです。現在満員の状態なので新規の入園は難しいかもしれませんね」。
その後、その先生は障害児枠の説明や今在籍している2名の障害児について私の質問に応じてしっかりと説明して下さったのでした。
その次の週、公立の保育園を見学しました。
秋雨のボソボソ降る、暗くて寒い日でした。小さなこじんまりとした保育園だったこともあるのですが、案内された教室は狭く暗く、園庭もとても小さく、前に見学した保育園と比べてしまうとものすごい差がありました。
やっぱり事前見学して良かった。ふうちゃんが障害児だということを考えると公立の方がいいかなぁと思ったりもしたけど、エライ差があるじゃん。
ま、ほんとに大切なのは施設等のインフラよりも、保育の質・保育士さんの人間性なのですが、そこはこんな短時間の見学じゃ全くわからないですからね・・・。
とはいえ、親の側が保育園を選べる状況にあるわけがありません。入りたい園は6個まで希望を出せる、とのことでしたので、とにかく保育園に入れたい我が家としては、私立保育園を第一希望、印象の悪かった公立保育園を第二希望として、あとは家の半径1キロメートル以内にある、歩いて通えそうな保育園を近い順からのべつまくなしにリストアップ。希望欄を全部埋めて、保育課に提出したのでした。
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