飛行機がゆるゆると動き始めました。さあ、ハワイに向けて出発です。

 ふうちゃんはと言えば、枕で背中と両脇を固められて、安全ベルトもしっかり締めて、席にちんまり座っています。
 羽田は、国際線のターミナルも新しくなっていました。といっても、本当にローカルな空港と間違うくらいこじんまりとしたターミナルです。ま、中華航空しか使っていないんだから当たり前か・・・。

 出発時刻が19時45分だったので、ふうちゃんの夕食は待合室であげようと思っていました。他の項でも書いているとおり、ふうちゃんは摂食障害があって離乳食の形態のものしか食べられないので、機内で食べさせるのは大変だからです。
 ママは、もうすぐ3歳になるふうちゃんのために図々しくもベビーミールを事前にリクエストしておきましたが、ベビーミールというのは市販の離乳食の瓶詰めなんです。家で作ったもののほうがはるかにふうちゃんの口には合うし、栄養もあるし、広い待合室で食べる方がふうちゃんもリラックスできるし・・・ということで、ふうちゃんの夕食を家からクーラーバッグに入れて持っていきました。また、翌朝の朝食は機内で食べることになると思ったので、バナナを2本と潰すためのすり鉢もクーラーバッグに入れていきました。
 新しいターミナルには授乳室があり、熱湯が用意できたので、夕食は暖めて食べさせることができました。冷凍して持っていき、完全に溶けきっていないものもあったので、本当に助かりました。

 機内が暗くなり、エンジンの轟音が高鳴り、飛行機は滑走路をスピードを上げて走り出しました。離陸です。
 ふうちゃんは暗くなっても恐がりませんでした。でも、“これから何が起こるのかな?”と若干不安を感じていたようです。離陸の瞬間も、高度を上げている最中も神妙にしていました。

 座席については、飛行機の最後尾の、前後左右ガラガラ、というところを割り当ててくれました。チェックインの時に「最後尾になってしまうのですが、宜しいでしょうか」と確認がありました。うちは周囲に人がいない状態は大歓迎で、別に窓際がいいというような希望もなかったので、嬉しい配慮でした。
 中華航空は、この他、リクエストしていたベビーミール(市販の離乳食のビンをくれる)についても「お客様は大きいので、余分に積んでおきました。量が足りなければ遠慮なく乗務員におっしゃってください」と言ってくれるなど、きめ細やかな配慮をしてくれました。食事は家から持参したので、結局追加の分はいただかなかったのですが、こういうことってとても嬉しいですよね。

 前方の席は満席か?と疑うくらいぎゅうぎゅうに詰め込まれていたので、離陸後に、前方から何人か我が家の席の近くに移動して来られました。サッと移動してきて、一列全部占領して横になって寝てしまう旅慣れた方もいらっしゃいました(あれができると全然疲れが違いますからね)。
 その方たちについては、たとえふうちゃんが暴れたとしても、元のご自分の席に戻ればいいのですから、多少気が楽でした。また、前の席に移動して来られた男の方にはママが「ご迷惑をおかけするかも知れません」とご挨拶したら、「僕は気にしないから大丈夫」と言ってくださったので、これまた気が楽でした。

 結論から言えば、ふうちゃんは行きも帰りも機内ではとっても良い子で、ぐずることも泣くこともなく、通路に出せと言うことも一度もなく、自分の席で寝たり遊んだりして、ずっとおとなしく静かに過ごしました。
 これにはパパもママもびっくりしました。1歳半の頃に沖縄に行き、生まれて初めて飛行機に乗ったときは行きも帰りも荒れっぱなしで、スチュワーデスさんからも白い目を向けられ、ママかパパがずっと通路に立ってあやしていたんですが、今回は担当のスチュワーデスさんに笑顔と愛想をふりまき、ぬいぐるみやトランプなど予定外のものをせしめるという芸当までやってのけたんです。
 結局今回の旅行の最大の心配は全く杞憂に終わったのでした。
 ふうちゃんの成長を実感させられ、パパとママには大変嬉しい思い出となりました。