結婚式の直後。
眠くて怪獣プータゴンに変身していたので、正面を向いてかわいく写っている写真が一枚もありません。
せっかく素敵なドレスを着ていたのにね・・・(ToT)

 結婚式のために、ママはふうちゃんにドレスを用意しました。といっても、お下がりなんですけど。おフランス製でチュールまでついている、れっきとしたフォーマルドレスです。ふうちゃんが1歳くらいの頃にいただいたのですが、ずっと陽の目を見ずに現在に至っていました。
 本当は1歳半くらいの子が着るロングドレスなんです。でも、外国製で大きめに作ってあったので、ひざ丈で十分着られるようでした。

 ・・・背中のボタンがはまらない以外は。

 そこでママのお母さんである“ばあば”は一念発起しました。
老眼だからといってもう10年以上使っていなかった洋裁セットとミシンをタンスの奥から引きずり出し、ドレスの後ろをほどいて、折り返されていた生地を4センチも出し、ボタンの位置をずらして、背中を足りるようにしてくれたのです。
 ママは、裁縫は一生避けて通りたいくらい苦手なので、背中が留まらなかった時点でこのドレスを諦めかけていたのですが、ばあばのおかげでドレスは見事に生まれ変わりました。背中をよくよく見れば、ちょっとおかしなところもあるんですけど、ま、そんなにジロジロ見る人もいないでしょうしね・・・。
 あのドレスが陽の目を見ることができて、とても嬉しかったママでした。
ドレスを着てごきげんなふうちゃん。

 ところが、ふうちゃんは、結婚式の日、ほとんど怪獣プータゴンでした。
 結婚式が始まった途端、静まりかえった教会で「ウキャア!」と大声を出し、外に出ることに。おかげでママは、花嫁がお父さんと共に牧師さんの前に進んで行くところしか見られなかったのでした。

 結婚式の後、隣のレストランで披露宴がありました。個室でしたが、閉鎖された場所の嫌いなプータゴンは、激しく外へ出せ攻撃。パパとママはおいしそうなロブスターを置いて代わる代わるふうちゃんと外に出ました。まだ誰も使っていないバーのテーブルで遊んでいるうち灰皿を割ってしまい、お掃除をしていた方に大顰蹙を買うなどプータゴンは本領発揮。いたたまれなくなったママはプータゴンをベビーカーに乗せて、お散歩に出ました。
 教会はサンセットクルーズが出航する桟橋のちょっと向こうの崖の上にあり、教会の横はちょっとした海浜公園のようになっていて、ウェットスーツのサーファーがお昼を食べたり、近所の人が犬を散歩させたりしていました。プータゴンは気持ちよくお散歩しているうち、ウトウト・・・。

寝ちゃえば天使なんですけどね。
でも、比較的早めに寝てくれたので、その後パパとママは平和に披露宴のお食事とお酒をたっぷりと楽しむことができたのでした。


披露宴で曝睡するプータゴン。
パパの背広の下にはまだ人間に戻りきれていない怪獣の足が・・・