お堂内部は金色燦然たるモザイクで覆われています。金箔をヴェネツィアガラスで挟んだものを全面に貼り付けています。
お堂の平面形状はギリシャ十字で長い身廊はありません。このお堂も他の建物同様に,びっしりと打込まれた建設当時の木の杭の上に建てられていますが,墓で覆われた床面は不等沈下で波打っていました。しかし壁面には大きなひび割れ等は見当りませんでしたので,営々とメンテナンスされて来たのでしょう。
洗礼堂には踊るサロメのモザイクがあるのですが修理中で入れませんでした。
入口右脇から2階に上がると黄金のモザイクが間近に見られます。又,かつてコンスタンチノーブルから分捕って来て,お堂のファッサード(正面飾壁)のテラスに飾られていた4頭のブロンズの馬のオリジナル像が酸性雨を避けて屋内に置かれています。一時ナポレオンがパリに持去り,その後返還されたものとか。
現在テラスにはコピーの馬が置かれています。このコピーはシカゴの美術館でも見かけましたが幾つか作られたのでしょう。
テラスからはサン・マルコ広場の石畳模様がよく見えます。
広場はお堂から見て奥行が狭くなっており,目の錯覚を利用して広く大きく見える工夫がされています。この様な工夫はピサ大寺の側壁にも見られますし,ミケランジェロがデザインしたローマのカンピドリオ広場にも見られます。
聖書を書いたサン・マルコの遺体はアレキサンドリアの墓からヴェネツィア商人によって運ばれました。そしてこのお堂が建てられたのですが,アカデミア美術館にはその顛末を描いたティントレットの絵があります。