The Hollies "Stay With The Hollies" & "In The Hollies Style"

(1st & 2nd)

 

Stay With The Hollies

 1. Talking 'bout You
 2. Mr. Moonlight
 3. You Better Move On
 4. Luciele
 5. Baby Don't Cry
 6. Menphis
 7. Stay
 8. Rockin' Robin
 9. Watcha Gonna Do 'bout It
10. Do You Love Me
11. It's Only Make Believe
12. What Kind Of Girl Are You
13. Little Lover
14. Candy Man

 ここで紹介するのは、ザ・ホリーズの1stアルバムである。発表は1964年2月で、全14曲から 構成されている。当時の多くのブリティッシュ・ビートバンドの例に漏れず、殆どがカバー曲で占められており、オリジナル作品は1曲のみである。

 ホリーズの場合、日本では「バス・ストップ」以降で語られることが多いため、「白人」あるいは「洗 練された」という形容が付くことが多く、ロックンロールというよりはポップスというイメージが強い。確かに、1965年以降になると大雑把な話としてはそ れでもいいだろう。だが、本 作はどちらかというと、ロックンロール色が強いアルバムである。もちろん、アニマルズやゼムと比べると、確かに黒くはないのだ が。

 さて、本作を聴いて真っ先に思うのは、「他 のバンドよりも上手いじゃないか」ということだと思う。 ホリーズが演奏力の高いバンドであったことは、ごく最近になって言われるようになったのだが、確かにそうである。例えば、M1M3はストーンズもカバー している。M1では、ストーンズが荒っぽく、ホリーズが整った演奏を聴かせてくれ、これは両バンドの資質に還元されるであろう。しかし、M3はどう聴いて もホリーズに分があると思う。もっともM3は、そもそもストーンズの資質に合わない曲というハンディがストーンズ側にはあるが、それを割り引いてもホリー ズに分があるのではないか。

 それはM2についても同様だ。こ ちらはビートルズのカバーが有名だが、ボーカルは引き分けでも、中間でのテンポチェンジなど、リ ズム面ではホリーズに軍配を上げたくもなる。ただし、こういったカバー曲の演奏の 上手さ、そしてパーロフォン所属ということが、逆にホリーズを「第 2集団のバンド」にしてしまった可能性は否めない。とはいえ、パーロフォン所属であったからこそ、当時の英国随一のスタジオを使えたことで、音質の良い音 源が残せたこともまた事実だと思う。

 話が飛ぶが、ホリーズがビートルズと同じパーロフォン所属であったことは、ホリーズのキャリアを大 きく左右している。不利に働いた点は、ビートルズのフォロワーという認知しかされなかったことであり、またリズム隊の素晴らしさを聞き手に認めさせること が出来なかったことだろう。一方、有利に働いた点は、ボーカル・ハーモニーの魅力をレコードに刻めたことであると思う。特に本作では、M7のコーラスワー クが頭抜けているし、またM6、M8におけるアラン・クラーク のボーカルは、当時の英国にあって、ジョン・レノンに勝るとも劣らない出来である(逆に、後のクラークの洗練されたスタイルに比べると、 荒っぽいとも言える)。

 さて、唯一のオリジナル曲であるM13は どうであろうか。正直なところ、ビートルズに似過ぎという 感は否めず、オリジナリティという点では、今一歩である。ただし、ベースがメロディラインを弾いているな ど、当時としては目新しいアレンジもなされている。それに、レーベルあるいはプロデュサーが認めた曲がこれだったという可能性もあるから、否定的 に扱うべきではないだろう。第一、デビュー当時のオリジナル曲の出来など、他のバンドだってそれほど大したことはないのではないか(キンクスの「ユー・リ アリー・ガット・ミー」やザ・フーの「アイ・キャント・エクスプレイン」といった例外あるが)。

 最後に、ドラマーのボビー・エリオットについて述べておく。M4やM11などで聴けるように、エリ オットはもっと評価されていいドラマーだろう(それを言い出したら、ギタリストのトニー・ヒックスもそうだが)。キース・ムーン登場以前、少なくともロッ ク・ドラムを感じさせるドラマーといったら、エリオット位ではないか。確かに、リンゴ・スターなども「プリーズ・プリーズ・ミー」のエンディングにおける フィル・インなど、唸らされるものもあるのだが(ただし、この辺りについても、ジョージ・マーティンの志向が絡んでくるので、断定するのはまずいかもしれ ない)。
 などと書いているが、かつてベスト盤のレビューを書いた時点では、筆者にもエリオットの貢献について分かっていなかったのである。

 

  In The Hollies Style

1. Nitty Gritty / Something's Got A Hold On Me
2. Don't  You  Know


 



 

(20004-1-31)

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