ここ数年、10万円以下の家電製品は、大抵「オープン価格」という設定になっている。かつては、型落ちした製品がオープン価格に再設定されるものであったが、最近では新製品のうちからオープン価格として売り出されている。
オープン価格とはつまり、販売店の自由裁量によって、価格を決めてよいということである(客との交渉も、もちろん含まれるのだが)。
しかし、実際に販売店によって売値にばらつきがあるのだろうか。確かに、「価格ドット・コム」のようなウェブサイトを覗くと、相当ばらつきがあるように見える。しかし、在庫処分品ならともかく、新製品のうちから、販売店によって売値に明確な差が付いたことを目にしたことは、これまでに殆ど無い。
なるほど、お互いにライバル店の売値情報を仕入れることにより、ある一定の価格に落ち着くのかもしれない。しかし考えてみれば、販売店には販売店ごとの経営状態というのがあるばずで、それは売上規模、税金、人件費、仕入れ値、流通コストなどなどだが、それらがどの販売店でも一致するということはあり得ない。従って、ライバル店同士が、少数の製品ならいざ知らず、数多くの製品を全て同じ売値にすること自体が、非常におかしなことであり、無茶なことだといえる。
となると、考えられることは二つある。
(1)近隣地域で、協定を結んでいる
(2)オープン価格といいながら、実は「希望価格」がメーカーから出ている。
真相は、私などには分かるはずも無いので、これ以上追求しない。むしろ、わたしが主張したいのは、
オープン価格という曖昧な言葉を使うのはやめるべきだ、
ということである。何が嫌かというと、
メーカー側にだって、売りたい価格があるくせに、それを奥ゆかしく(?)、「我々には何ら決定権は無く、全ては消費者の決めることです」と言っているようにしか思えないからだ。実に白々しい。
これが、かつてのようにメーカーの「系列ショップ」がそれなりに力を有してるのならば、「オープン価格」という設定は、メーカー間の競争という点で意味を持ちえた。しかし、今や系列ショップには殆ど力は無く(地方に行けばまだまだ力を持っているかもしれないが)、力を持っているのは量販店であろう。そんな状況下で、「オープン価格」に何の意味があるのだろうか。
(2002-10-6)
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