どこがブロードバンド向けなんだ?

 
 日付が変わってしまったが、先ほど「ワールド・ビジネス・サテライト」(テレビ東京系列)にて放送された、ソニー関連のニュースは、見ていて訳の分からない代物であった。
 ソニーが発表したのは、「コクーン」と呼ばれる製品で、触れ込みによると、 ブロードバンド時代に対応した新製品 とのことであった。
 
 だが、その実態はというと、
 (1)TV番組をハードディスクに録画する。その際、ユーザーがジャンルを選択すると、そのジャンルに含まれる(とされる)番組を機械(レコーダー)が選択して録画する。
 (2)出先から携帯電話を使って録画予約をする。
だそうである。さすがに番組でも(2)に関しては、「少々貧弱ではありますが」と断りを入れていたが、まったくその通りである(ただし、サービスとしては良いと思うけど)。いや、(1)についてでさえ、
一体どこがブロードバンド対応なんだ?
と首を傾げざるをえない。
 
 まず、TV番組をハードディスクに録画することに関しては、最早珍しいことではない(普及率は別として)から、これは「売り」ではないのだろう。問題は後半部分である。
 ユーザーが選択したジャンルに含まれる(とされる)番組を機械が選択するということは、回線を通じてコンピュータが番組の情報(時間帯、チャンネル、ジャンル、概要)をどこからか入手するのであろう。しかしだ。この程度の情報はテキスト・データ・レベルである。時間帯とチャンネルに限れば、Gコードといった体系もあることだし、いずれにしても大した情報量にはならないと思う。
 言い換えれば、ダイアルアップ接続やISDNレベルでも十分対処可能な情報
だと考えられるのだ。別に、ブロードバンドにご登場願うことではないだろう。

 しかし、デジタルTV放送との絡みで、この「コクーン」なる商品の企画を考えてみると、実に「妙」である。というのは、デジタルTV放送になれば、双方向性にすることも出来るから、ユーザーが好きな時に好きな番組を取り出すことだって出来るはずだ。となると、予約録画自体がどうでもいい機能になってしまう可能性だってあるではないか。

 まあ、「企業の宣伝としての多少のハイプさ」には目をつぶるべきかもしれない。また、こういったニュースから「メディア・リテラシー」を身に付けることも出来なくはないから(本当かね?)、「絶対に存在しては駄目だ」とは主張しないでおく。しかし、やはりニュース番組というのは、宣伝する側を批判的な視点で見ることも必要だと思うんだけど。
 
 ところで(1)の機能だが、これは本当に必要なのだろうか。その程度のことは、視聴者が新聞・雑誌・ウェブサイトを見て判断すれば済む話ではないのか。いや私からすれば、「おせっかい」以外の何者でもない。
 
 
 

 

 
 

(2002-9-5)

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