連協ニュース2005年8月増刊号
〜全国合研に行ってきました〜
8月の全国合研報告レポート!
☆第37回全国保育研究集会in広島 ☆
暑い暑い7月30日・31日、代表委員は故郷広島で開催された"第37回全国保育研究集会"に参加してまいりました。
当日朝4時起きで東京駅に向かい、新幹線でいざ広島へ!4時間後広島駅へ降りると暑い〜〜〜っ。広島の夏は本当に暑いです。
会場となった広島県立総合体育館は実家から徒歩10分。現地の受付に行くとそこには二葉くすのき保育園の保育士さんが・・・。
今回調布からの参加は8名、うち7名は二葉くすのき保育園の保育士の方々でした。うーんすごい。ちなみに東京都からの参加は458名
(子ども32名含む)地域トップは東久留米市の56名(子ども13名含む)でした。
午後1時いよいよ開会。オープニングは『あそべやあそべ みなあそべ』−平和でなくちゃあそべない−をテーマに、わらべ歌をまじえた合唱劇を披露。そして『あそべやあそべ』という唄にあわせ、しゃもじ鳴子を手にすてきな踊りを披露してくれました。
子どもも大人もステージだけでなく、1階席・2階席でも力いっぱい踊っている姿は圧巻!素晴らしい歓迎行事でした。また会場中に所狭しと飾られた千羽鶴には、それぞれ保育園やサークルの名札が
下げてあり、広島の皆さんの気持ちが伝わりました。
"オープニングフォーラム 子どもに最善のものを保障する保育を"
では、大宮勇雄氏(福島大学)の講演、また全国各地からの保育実践と運動の報告では、愛媛県・東京都中野区・埼玉県の3名から報告がありました。
また島根の森山幸朗氏(あおぞら保育)から『私たちがつくる保育・地域』という内容での講演、『合憲集会の課題−子どもたちに最善のものを−』
をテーマに上野さと子氏(全国保育団体連絡会)の演説がありました。
全国からの報告で胸が痛んだのは埼玉県のある園長先生からの報告でした。家族の借金が原因で家を失くし車の中での生活を余儀なくされたAちゃんとその家族。
おばあちゃんはせめてAちゃんだけでも保育園に寝泊りさせてもらえないだろうかと園長先生に相談しますが、 それでは問題は解決しないと考えた園長先生はAちゃんにとって何が一番言い方法なのか真剣に考え、Aちゃんを児童相談所へ預けることを提案します。
父親の猛反発のなかおばあちゃんを説得し、Aちゃんは相談所へ。父親の猛抗議にも頭を下げ続けた園長先生。
家族が新居を見つけ、Aちゃんが保育園に戻ってからは、環境の変化で感情的になっているAちゃんのわがままをすべて受け止めて保育を続けた話に会場では涙ぐむ人たちもいらっしゃいました。
休憩をはさみ歓迎行事が始まります。
合唱構成詩 輝け!ひろがれ子どもの笑顔−ヒロシマから平和な未来へ−
実行委員・保育者の皆さんの合唱及び演劇で広島の保育の歩みを紹介してくださいました。原爆で孤児になった子どもを育てるため、戦後すぐに保育所を復活させたこと、
また0歳児保育は全国に先駆けて1950年から開始されたことなど、私も初めて知りました。
オープニングセレモニー終了後、東京から参加した方々の集会が小1時間設けられました。
世話人の方から、戦後60年を迎え平和について考えるをテーマに20分程お話を頂きました。また最近の東京都内の情勢などについて参加者4名が各地の報告を行いました。
どこもかしこも民営化問題にゆれています。 東久留米の方は2名が報告、お一人が昨年東京合研を成功させ、是非その締めくくりとして広島へ行こうと大勢で参加された暑い想いを語って下さいました。 もうお一人が東久留米市で2園の給食が民間の給食サービス会社に委託され、今後もその方向であることを報告してくださいました。練馬区ではAERAに掲載された程とんでもないことがおこっています。 光が丘第八保育園を本年9月に民間委託することが決定(年度途中にもかかわらず)。 区の委託を受けた選定委員会が応募5社に対して「該当事業者なし」の判断を下したにもかかわらず、区は、「区の責任」で先の不合格業者から選び直すと発表したのです。 先にスケジュールありきのこの対応に職員・保護者の怒りは頂点に達しています。 最後の4人目はなんと私。(開始2時間前に東京保問協の方から何かしゃべって〜と依頼があり引き受けてしまいました)
調布市の公立保育園での火を取り扱う行事の廃止についてと仙川保育園建て替えによる園庭の問題について報告してまいりました。
6時半に終了・解散となりました。私はオプショナルツアーで被爆体験者の方の話を聞く集会に参加してきました。"夏服の少女たち"というドキュメント映画を鑑賞。
8月6日県立広島第一高等女学校に通っていた少女たち(現在の中学2年生)すべての生徒が原爆で命を失いました。
その頃の少女たちの生活をアニメで描き、犠牲になった少女たちの遺族のインタビューで構成されています。
その後体験者の方のお話を聞きました。その方は母親、弟とご自身が被爆、弟さんもご自身もかなりの重症を負われたもののお母様が看護婦だったことで手厚い看護の甲斐あり弟さんとともに一命を取り留めたとのことでした。
被爆者ということでの差別も体験、また放射能の影響におびえながらの生活だったとのことでした。
ご本人は結婚、出産も経験されお子さんを0歳児から保育園に預けていらしたとのことで「保育士の方、父母連協の方、子どもたちに平和の大切さを伝えていってくださいね」とおっしゃっていました。
その後二葉くすのきの皆さんと合流し、広島のおいしい魚介類と地酒で盛り上がりました。
二日目は市民子育て講座・実技講座が広島県立総合体育館で、基礎講座・分科会が広島修道大学で開催されました。分科会だけでも41に分かれており、どれに参加しようかと
悩みましたが"公立保育園の民営化問題と今後のあり方を考える"という分科会に参加しました。
ちなみに広島修道大学はアンガールズ山根さんの出身校。(こんなマメ知識はいりません?)私は地元にもかかわらず初めてこの大学へ行きました。
この分科会の参加者は50名程。ほとんどが保育士の方でした。
9時30分から始まり千葉県船橋市・京都府城陽市・大阪府八尾市・広島市東京都の計5団体からの報告がありました。
船橋市では民間委託反対運動に正規職員・臨時職員・父母会の3団体が"保育3団体"を結成し、民間委託されたらどうなるか学習会を開いたり、民間委託の問題点などを分かりやすく文書にして配布したり、他団体への声かけ運動をされています。
また『うちの園だけは民間委託しないで運動』というユニークな反対運動もされています。普段からお互いの団体と交流があったからこそできた、とのことでした。
広島市では先に記載したように公立保育園の内容が充実していますが、今年3月に突然"条件が整ったところから"民間委託するというと新聞発表されました。
寝耳に水の内容に正規職員も驚くと同時に早速対市交渉に入りました。
先の条件が整ったところから・・・というのは1.保護者の理解が得られること2.公立保育園のあり方を検討し、今後どのような役割を果たしていくかを明確にすること3.職員の処遇に関する理解が得られることという市の回答でした。職員の方々は早速民間移管に関しての勉強会を重ね、問題点を確認し、関係者に知らせていく努力をされています。
八尾市では大規模改修したばかりの園を含め13園の公立保育園のうち5園を民間委託することが決定。まずは地域の方にこの問題を一緒に考えてもらおうという姿勢から活動を始めました。
地域の方々に一緒に考えてもらおうと、問題提起する内容の文書を配布したり、一軒一軒住民を訪ねて保育園が民営化されることに対するアンケートをとったりと非常に地道で手間のかかる活動をされています。"まず反対ありき"ではなく一緒に考えるという姿勢は正直頭がさがりました。
京都府城陽市では築30年を超える園舎の建て替えを何年にもわたって要請していたところ、ようやく建て替えが決まったと思ったら、建て替えとセットで民間委託すると発表がありました。保護者は"そもそもなぜ民間委託が必要なのか"行政に説明を求めますが納得のいく回答は得られないまま、民間委託が決定してしまいます。
しかし、保護者は民間委託されるのなら、できる限り今の保育の質を保つべきと次々と行政に要望を出していきます。委託先の審査委員会には保護者の中から数名をメンバーに入れてもらい、直接意見を通せるようにしました。
民間委託された大田区での事例を挙げ、行政側が民間委託された園の見学もしていないことを聞き、大田区まで担当者を視察に向かわせました。
委託応募先の見学ツアーを組み委員会のメンバーと行政側の担当者と一緒に見学するなど「とにかく子どもの目線で引き継ぎを考えて欲しい。
民間委託とは財政面や施設の引き継ぎだけではない」と行政側に言い続け、ほぼ保護者の要望を通してこられました。
子どもにとっていい保育園になるように新たな受託先と信頼関係を結んでいきたいとおっしゃっていました。
最後は東京都の自治労連の方から都内の民間委託の現状について話がありました。あちこちで民間委託されている現状に驚くばかりです。
分科会での発表はほとんど公立の保育士の方からでした。保育士の方が民間委託を反対する理由、それは自分の職場がなくなるというような利己的なことでなく子どもにとっての"保育の質"を守るために活動してくださっていることがよく分かりました。
"保育の質"とは"保育士の質"であること、そして今まで公立保育園の保育士の方たちが培ってきた保育を守るためにやはり民営化すべきではないと感じました。
分科会の中では『公立・私立二つの保育園がそれぞれ頑張ってこそよりよい保育につながるのではないか』という声もありました。
分科会で感じたのはどの自治体でも民間委託は突然発表されるということ。どの団体の方も活動の中での壁は、同じ立場でも人それぞれ"温度差"があるということでした。
当然民間委託したほうがよいという方もいらっしゃいます。その中で"まず反対ありき"で活動するのではなく一緒に考えるという活動から始められた八尾市の保育士の方のお話はいい勉強になりました。
民間委託した際のメリット・デメリットを日ごろから話し合うことも必要なのではないかと感じました。
研究集会は3日間でしたが仕事の都合で3日目の記念講演は出席できませんでした。
大変勉強になった二日間でした。参加させていただいてありがとうございました。
以下は会計報告です。
往復交通費35220円・参加費&資料代10070円・分科会参加交通費890円合計46180円
来年は埼玉県で開催です。是非参加してくださいね〜〜〜。
(編集担当 事務局) |