第13回酔句会 平成14年9月9日    課題句【草】


得票           句          作者   3点句選者

6点  露草や御所に攻め入る兵五百  【眠奈】    一山

6点  草花を添えてほとけのきみとゐる  【遊飛】  細木

4点  指折りて秋の七草後一つ  【走月】          佐々木

4点  庭草の棲み処賑やかちんちろりん  【十茶】

3点  鈴虫も土手草嬉し夜露かな  【立桃】         本間

3点  天高し牛の背ゆれる草千里  【鷹見】         渡部

3点  道草に漱石想う鰯雲  【八渓】            金子

3点  放屁虫尻掻く仕草の瓜二つ  【走月】         真田

3点  野の草もひと雨願う残暑かな  【十茶】

3点  草叢にビー玉ひとつ夏終わる  【眠奈】

2点  雨しきる廃船に生う草いきれ  【光彩】

2点  虫の音のいざなうままに野草園  【鷹見】

2点  露草や染織に揺れ影に透く  【光彩】

2点  露草を画帳に移し朝寝する  【八渓】

2点  虫の音に草踏む足は僅か濡れ  【花車】

2点  秋鴉草葺き屋根の隠し物  【八渓】

2点  草の葉で手波送りぬ盆の船  【遊飛】

1点  新盆や雑草摘む指に震えあり  【遊飛】

1点  冷や酒はオラが自慢のT草枕U  【眠奈】

1点  秋の暮枯れ草燻す塀の外  【花車】

1点  草枕隣は何にをする人ぞ  【立桃】

0点  秋草の匂い悩まし夜長かな  【立桃】

0点  草笛の田畑を望む路程かな  【光彩】

0点  しゃがみける影に寄り付く草虱  【走月】

0点  草ひばり円くなりたる窓の月  【鷹見】

0点  新涼や手付かずの庭雑草を刈る  【花車】

0点  夕陽背に道草寄り道赤とんぼ  【十茶】




席題句 《苦い酒・香・月夜》

得票          句          作者     3点句選者

11点  手鏡に香気ほのかに糸瓜水   【走月】    福田 金子

8点  手枕に酔うてやや寒苦き酒  【走月】     佐々木 真田

7点  沈む村月夜に狸影ひとつ  【眠奈】         一山 細木

7点  曼珠沙華導き香る澄みし朝  【光彩】

6点  苦き酒臓腑にしまいちちろ鳴く  【鷹見】      本間

4点  家並のまばらにありて星月夜  【走月】       渡部

4点  みちのくの窓いっぱいの月夜かな  【鷹見】

4点  夜長ゆえ終りなきかな苦い酒  【花車】

4点  秋香る洗足池に我れ独り  【立桃】

2点  虫の音に夢にも醒める苦き酒  【光彩】

2点  梨むきて抱かれたる記憶香りだす  【鷹見】

1点  闇の路青きを示す月の夜  【光彩】

1点  これもまた秋の香りか山歩き  【眠奈】

1点  洗足の池に月夜の秋深し  【立桃】

1点  横丁や香り秋刀魚に暖簾分け  【花車】

1点  人生の初秋思うてにがい酒  【立桃】

0点  どぜう鍋差し向かいても苦き酒  【眠奈】

0点  苦き酒笑顔で呷る月夜かな  【十茶】

0点  月夜道浮かぶコスモス靴照らし  【花車】


9月9日(月)。神田神保町「酔の助」にて。18:30〜22:00
出席者は、十茶、鷹見、花車、光彩、立桃、走月、美順、眠奈の8名。遊飛、八渓は投句のみにて欠席(八渓は不届きにもふた月連続のドタキャン。いずれ俳聖の天誅が下るであろう)。書記は美順女史。

今回は兼題【草】のみで、自由句の代わりに美順女史より席題【苦い酒・香・月夜】が提出される。これは前年の忘年句会に続き二回目の試み。最大3句、制限時間1時間とあって、卓上の山海の珍味には見向きもせずに全員、沈思黙考。美順女史曰く「カニを食べている時みたい」。十茶、早くも酔いが回ったのか、わずか1句でギブアップ。他はなんとか3句捻り出す。

最優秀賞(優秀賞5回)受賞の勢いを駆って、前回も優秀賞を獲得した遊飛、鷹見の両名も、今回はさすがに息切れか、眠奈(兼題)、走月(席題)に名を成さしめる。眠奈は兼題での初受賞。席題は走月の圧勝。最下位は、一時の勢いの失せた花車。

次回は10月7日(月)。お題は【石】。


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