第6回・酔句会  課題句【鬼】

得票       句           作者

11  鬼の面瞬きもせず逃げもせず  光彩

8  豆を撒く吾が五感にも鬼棲める  鷹見

8  冬負うて肩もころうぞ鬼瓦  鷹見

8  鬼の棲む我が家は鬼が鬼は外  十茶

7  東尋坊鬼哭(きこく)がごとし余寒風  光彩

7  雪どけやむすっと顔出す鬼瓦  遊飛

5  鬼界島流刑の民も東風を聞く  八渓

4  鬼部長抱いた花束春霞み  花車

4  鬼は外芸妓の泪先斗町(ぽんとちょう)  眠奈

3  鬼を追う子らの飴から桃太郎  遊飛

3  縁側の赤鬼春眠角隠す  十茶

3  鬼監督の声ラグビー場に谺して  走月

2  鬼は外東上線に西日墜つ  眠奈

2  鬼太郎を家来に春の夢路往く  八渓

1  鬼は内福は何処か節分日  立桃

1  鬼瓦霞の奥で寝ておわす  八渓

1  日永くポカポカお昼寝鬼子母神  走月

1  鬼哭くときけばきかるる冬の雷  鷹見

1  鬼は外泣く子逃げる子はしゃぐ子も  眠奈

1  アフガンは百鬼夜行の枯葎(むぐら)  眠奈

0  鬼講師入試終われば営業マン  鷹味

0  懐かしや鳴りし鬼灯(ほうずき)口当たり  遊飛

0  鬼親父孫の前では蠻顔(えびすがお)  立桃

0  北窓を開いて見入る鬼瓦  走月

0  蓬摘み団子を腰に鬼が島  花車

0  梅開き赤白黄色鬼ごっこ  十茶

0  鬼ごろし懐軽し酔い心地  立桃



自由句

12  薄墨をひと刷き暮れて寒鴉  眠奈

10  皹(あかぎれ)てされど休まぬ祖母の朝   光彩

9  墨痕の筆いさぎよし福達磨  鷹見

8  霜の径ざくりざくりと下駄の噛む  光彩

7  梅古木枝先に生命宿しをり  八渓

6  田楽の味噌を嘗め嘗め桝啜る  走月

6  絞る手もホンノリ赤み水温む  走月

5  冬ざれの横浜鴨居今昔  立桃

3  海荒ぶ鉄路の果ての避寒宿  鷹見

3  涅槃図の疵浮かびくる峡の昏(かいのくれ)  鷹見

2  冴え冴えと月方寸の中にあり  八渓

2  庭の端匂いで威張る沈丁花  十茶

2  白き葱洗う清流に息吹さす  光彩

1  挿木した木瓜の赤い芽チョンと出て  十茶

1  冬凪の腰越友の影淡く  眠奈

1  白酒の盃重ねて妻怒る  花車

1  春時雨汽車の響きも切れ切れに  八渓

1  冴返り軍手取り出しペダル踏む  走月

0  なぞりては止めはねはらい写経かな  遊飛

0  SLの似合う駅舎も冬篭り  眠奈

0  梅咲くと笑いが止まらぬ道真公  花車

0  修行僧素足は寒いか足袋履いて  立桃

0  薮十八番二八十割手打そば  遊飛

0  風花に雪と喜ぶ都会子  立桃

0  梅小鉢咲いたときだけインテリア  花車

0  神宿る空海大地初日かな  遊飛

0  春一番薄れし四季を悟らす如  十茶


2月4日(月)、神田神保町「酔の助」にて、18:30〜22:00。
出席者9名。長嶋遊飛氏、会合に初参加。
今回から、選句5句のうち、1位を3点、2位を2点、それ以外を1点として、その合計点を競うことにした。
書記はいつものように福田女史が担当。

苦節半年、毎回健闘しつつも、いま一歩が足らずに泪を飲んできた渡部光彩氏、ついに優秀賞を初受賞。いよいよその才が開花した。自身が描いた俳画入りの短冊を手に、思わず笑みが漏れるのもむべなるかな。今後もますます精進を期待。
細木花車氏、ついに4回連続の優秀賞の偉業は達成できず。先達に遠慮したのではという声も聞かれるが、ご当人はこれが実力ですよといたって謙虚の一言。次回が楽しみ。
佐々木眠奈氏、優秀賞4回目の受賞で、いよいよ酔句会優秀大賞に向け、王手。優秀大賞とは、優秀賞通算5回受賞者の栄誉を永く讃え、漆塗りの極上短冊懸けが贈られることになる。次回、いよいよ初受賞なるかどうか、注目の的に眠奈氏、自信のほどを秘めてか、ニヤリと目を細めて帰路に着いた。
今回、福田女史も投句に加わる予定も、頭調不十分のためか、不参加。次は「必ず参加します」とのことで、乞うご期待。

第7回酔句会は、3月4日(月)、18:30より例によって神田神保町「酔の助」奥座敷にて開催の予定。奮ってご参加のほどを。


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