年末特別酔句会   席題【灯・笑・鐘】

得票     句         作者

11  街灯にうっすらと雪友送る  八渓

7  冬の海翼よあれがパリの灯ぞ  眠奈

7  冬日差す蔵のほこりや幻灯機  眠奈

6  漏れ水の音に越しゆく除夜の鐘  光彩

3  暮の鐘明日はいらない今夜が欲しい  交塵

2  冬ざれの運河に灯る屋形船  鷹見

2  除夜の鐘年月流れ年男  十茶

2  元日に祖母の顔うく福笑い  光彩

1  侘助のほのかに灯る家路かな  鷹見

1  降る雪や商人宿の笑い声  鷹見

0  狐灯を遠くに望む寒の宿  光彩

0  道糸をひふと鳴らして除夜の鐘  八渓

0  街の灯やうらぶれてものたれ死ねず  交塵

0  笑み凍る鐘搗き堂に狐の灯  眠奈

0  鍋突つき笑いこぼれる酔句会  十茶

出席者7名、新たに木本交塵氏が参加。
書記は福田美順
平成13年12月26日、水曜日。
酔の助にて、19:00開始、22:30まで。

優秀賞は、 街灯にうっすらと雪友送る  八渓
     
初めての試みとして、当日、福田女史より席題受けての特別仕立て。
沈思黙句の1時間。全員、苦吟ぶりは忍ばれるも、できはいまいちか。
今回選句にあたって、1位は3点、2位は2点、3位は1点の合計点で決める。
吉川(八渓)は、前回不調も心機一転、トップに。三たび、俳号変えたのが功を奏したか。佐々木(眠奈)氏、力作ぞろいも、八渓の大駆けにあい、惜しくも足らず。初参加、木本(交塵)氏、1位票入るも今後に期待。

第5回-酔句会    【題目・松】

得票     句                作者

3  寒鰤(かんぶり)は松の小舟が晴れ舞台  花車

3  閉店のビラに隠れし松飾り  眠奈

3  松飾り外して手にする求人誌  花車

3  松たかこ初公演は冬銀座  立桃

3  雪の朝まっさき見に行く鉢の松  花車

3  南座も驟雨(しゅうう)にかすむ近松忌  眠奈

3  角松も世に習い造花かな  立桃

2  松毬(まつかさ)の斜めに落つる冬の海  鷹見

2  境内の松に掛声寒稽古  走月

2  松明けむ憂しき荒野へ戻り居り  光彩

2  平仄(ひょうそく)の合わぬ人生老いの松  眠奈

2  雪吊りのいのち匂える松ありて  鷹見

1  故郷の道遠かりし松飾る  鷹見

1  頭髪の松ぼっくりも寒化粧  立桃

1  小松菜にあとは焼き餅入れるだけ  八渓

1  雄松ゆえ吹雪に向いつんと立つ  光彩

1  松竹梅おせち料理をにらみつけ  十茶

1  御降り(おさがり)に凛(りん)と佇(たたず)む松飾り  走月

1  休み呆け尻を叩かれ松納め  十茶

1  松の内テレビを肴に酒三昧  十茶

1  往く人も来る人も見え松寒し  八渓

0  園(その)枯るる莚纏(まと)いて松一つ  走月

0  雪のせて墓石に松毬(まつかさ)一つ  光彩

0  門松を注射器に見る子らも居て  八渓



【自由句】

4  七草を刻みし音も夢の中  眠奈

4  風雪や早い夕餉で今日は暮れ  花車

3  日めくりの残り少なく年惜しむ  走月

3  外は雪結露も光る夕餉かな  十茶

3  君はいま木屋町あたり雪明り  眠奈

3  友の逝く報るのち賀状届き来り  光彩

3  コトコトと窓も曇りて葱鮪汁(ねぎまじる)  走月

2  酒唄の蔵より洩るる寒仕込み  鷹見

2  破魔矢受け玉砂利に落つ小鈴の音  光彩

2  デザートは切ってチンする鏡餅  花車

2  息子来る実家は寒し病み枕  立桃

2  酒旨し肴も旨し囲炉裏端  十茶

2  ひふみ日閑寂の刻流るるを  光彩

1  妄想に親もモノノケ春近し  立桃

1  画展出て帝都の冬の深みけり  鷹見

1  灯油屋が月の砂漠を鳴らし来る  鷹見

1  湯豆腐に疲れた胃袋ほっとして  十茶

1  冬晴れに国連ビルの影長く  眠奈

1  寒風を楽しんでをりペアルック  八渓

0  鵯の来てまず洗濯機水洗い  八渓

0  鴨啼きぬ鳥目なる身を忘れたか  八渓

0  心病み檻から見るや初の雪  立桃

0  去年今年(こぞことし)グラス片手に牌握る  走月

0  着しセーター妻が素早く毛玉取り  花車


平成14年1月7日(水)。恒例酔の助、奥座敷が会場。
19:00〜22:30まで。
出席者9名。酔の助副店長は、仕事の合間をぬっての選句で、大変。
参加者が増え、選句を各々5句に拡大。各1点として、合計点を競った。
題目の松がむつかしかったとの、一同の声。
書記は福田女史。

当日、急遽投句した金子立桃氏。今回が2度目の登場だが、一気に才能開花か。順調に得票をのばし、優秀賞まであと一息のところまで。
細木花車氏は、ついに3回連続の優秀賞に輝く。師匠格の鷹見氏を追い越したのではとの声が飛び交ったが、鷹見氏合点せず。次回、本領発揮の意気込みと見る。
佐々木眠奈氏も、3回目の優秀賞受賞。酒の旨味がことのほか身に滲みわたるようで、至極ご満悦の体にて、散会となる。


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