『断腸亭日乗』(永井荷風・岩波書店) ☆☆☆☆☆
日記の最高傑作。権力をとことん嫌悪し、陋巷に安らぎを見いだした荷風散人の面目躍如。

『火宅の人』(檀 一雄・新潮社) ☆☆☆☆☆
無頼を決して気取ることなく、無頼を誠実に生き抜いた壮絶なる物語。圧倒されてしまう。

『檀』(沢木耕太郎・新潮社) ☆☆☆☆
“火宅の人”の妻に徹底取材した、檀一雄の真実。そこに、見事なる男が屹立している。

『君美わしく』(川本三郎・文藝春秋) ☆☆☆☆
戦後日本映画の黄金期を彩った憧れの名女優17人への連続インタビュー。美しくも毅然。

『橋ものがたり』(藤沢周平・新潮社) ☆☆☆☆☆
江戸の橋を舞台に繰り広げられる、市井の男女の出会いと別れ。心洗われる瑞々しさ。感涙。

『殺人百科』(佐木隆三・徳間書店) ☆☆☆☆
“陰の隣人としての犯罪者たち”を哀歓を交えつつ執拗に追う。理屈抜きに面白い。

『薄化粧』(西村 望・文藝春秋) ☆☆☆☆
実際の事件資料を基に構想した犯罪ノベルの快作。暗い情念が迸る。西村望は、いい!
     
レクイエム
『破滅の美学 ヤクザ映画ヘの鎮魂曲』(笠原和夫・幻冬舎) ☆☆☆☆
あの『仁義なき戦い』の脚本家が万感の思いで綴った、ファン待望の書。熱い時代が蘇る。

『男たちの大リーグ』(デヴィッド・ハルバースタム JICC) ☆☆☆☆☆
1949年夏のヤンキース対レッドソックス戦を再現。素晴らしきかなベースボール! 必読。

『日本ボクサー辞典』(ベースボールマガジン社) ☆☆☆☆
名ボクサー150人の軌跡を各々簡潔に紹介。名文多し。堪能。タイトルマッチ全記録あり。

『血と骨』(梁 石日・幻冬舎) ☆☆☆☆☆
父親をモデルにした業深き男の激烈なる人生。在日の昭和史を描出。心震える壮大な物語。 

『AV女優』(永沢光雄・ビレッジセンター出版局) ☆☆☆☆
H系雑誌に連載したAV女優42人のインタビュー集。視線の低さがいい。グッときました。

『ぼっけえ、きょうてえ』(岩井志麻子・角川書店) ☆☆☆☆☆
岡山地方の方言で綴られたホラー小説。とんでもない作家の出現だ。大化けする予感あり。

『レディ・ジョーカー』(高村 薫・毎日新聞社) ☆☆☆☆☆
日本社会の闇を切れ味鋭く活写。後の重大事件を予見していたかのようだ。高村薫は凄い。

『東電OL殺人事件』(佐野眞一・新潮社) ☆☆☆☆☆
昼は東電で頭脳を売り、夜は円山町で肉体を売ったエリート女性。心の闇は限りなく深い。

『OUT』(桐野夏生・講談社) ☆☆☆☆☆
弁当工場の夜勤パートの主婦たちのリアリティが凄い。直木賞受賞作『柔らかな頬』より上。

『私戦』(本田靖春・講談社) ☆☆☆☆☆
金嬉老事件に肉薄した渾身のルポルタージュ。著者の情熱が行間からほとばしってくる。

『破滅 梅川昭美の三十年』(毎日新聞社会部編・幻冬舎) ☆☆☆☆
三菱銀行北畠支店猟銃強盗人質事件の詳細と、犯人の三十年の生涯を追跡。

『毒猿 新宿鮫U』(大沢在昌・光文社) ☆☆☆☆☆
『新宿鮫』シリーズの最高作。台湾から潜入した殺し屋、毒猿が渋い。

『カーン博士の肖像』(山本 茂・ベースボールマガジン社) ☆☆☆☆
日本人初の世界チャンプ白井義男のトレーナーの数奇な一生を追ったノンフィクション。

『史上最高の投手はだれか』(佐山和夫・潮出版社) ☆☆☆☆
黒人リーグの英雄サチェル・ページ。42歳で大リーグ入り。最後の登板は59歳。脱帽!

『海峡を越えたホームラン』(関川夏央・双葉社) ☆☆☆☆☆
韓国プロ野球草創期に渡韓し活躍した在日プロ野球選手たちの心の軌跡。感動的です。

『東京漂流』(藤原新也・情報センター) ☆☆☆☆☆
時代認識の鋭さにおいては当代一の著者が1980年代初めの魔都東京を漂い、病魔を抉る。

『惨殺! 昭和十三年 津山三十人殺しの真相』(筑波 昭・旺文社) ☆☆☆
一人で三十人を惨殺! 岡山県苫田郡の寒村で起こった記録的殺人事件を追う。

『死体は語る』
(上野正彦・時事通信社) ☆☆☆
前東京都監察医務院長による、死体にまつわる興味深い話。死体から事件の真相が…。

『競馬無宿』(寺山修司・新書館) ☆☆☆☆
スポーツ新聞等に連載した競馬コラム集。スシ屋の政、トルコの桃ちゃんが懐かしい。

『敗れざる者たち』(沢木耕太郎・文藝春秋) ☆☆☆☆☆
自殺した東京五輪銅メダリスト円谷幸吉と、大毎オリオンズ榎本に関する記述が心に滲みる。

『父の詫び状』(向田邦子・文藝春秋) ☆☆☆☆☆
短編の名手のエッセイ集。その各々が短編小説の趣。驚かされてしまう。

『日本の黒い霧』(松本清張・文藝春秋) ☆☆☆☆☆
戦後の日本で頻発した不可解な事件にはアメリカ謀略機関の関与が…。その謎解きに興奮。

『日本女地図』(殿山泰司・角川書店) ☆☆☆☆
今は亡き名バイプレイヤーは軽妙洒脱なエッセイストでもあった。泰ちゃんファン多し。

『性技実践録 セックスメート氏聞き書き』(下川耿史・河出書房新社) ☆☆☆☆
スワッピング歴三十数年という斯界の達人が性技を実践指南。流石! 傾聴に値します。


         コージロー 自営業 男性 52歳 岡山県生まれ 東京都板橋区在住 175cm 56kg


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