Mountain Trekking編

第3日目('97.5.9)
チョムロンから、クルディガルを経てヒマラヤホテルへ

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チョムロンで朝食

朝起きて外に出ると、昨日見た山々は、しっかりそこにいてくれた。一晩中私たちを見守っていてくれた。アンナプルナVとヒウンチュウリには、朝日が当たっている。マチャプチャレは太陽を背にしているため光は見えない。雲もなくじっとしている。山は鳥の鳴き声以外音もなく、しーんと静まり返っている。その中で山々が堂々と私たちを見下ろしている。見下ろすというよりは、何にも注意を払わず、ただ凛として荘厳さをたたえている。山をバックに朝食をとる。昨日でやっと山の食事の常識を理解した私たちは、一番早くできるものを聞き、5分で作れるというポリージュを頼む。気持ちよく、楽しく、すがすがしい最高の朝食だ。温かいミルクが体全体を暖める。パワーがわいてくる。
 AM7:00出発。向かえに見える山へ行くが、まずは、川まで下らなくてはならない。ひたすら下る。途中、ボランティアでチョムロンに電気をともした林さんの作った水車の横を通る。道を間違えると、村の人々が、"ABC"(ANNAPURUNA BASE CAMP)と言って正しい道を指さしてくれる。"ダンニャバード(ありがとう)"と言って歩き出す。モディーコラー(川)につく。AM7:40。下るだけで40分もかかる。吊り橋を渡る。昨日一緒に泊まったでトレッカーの忠告に従い、竹を拾い、杖をつくる。丈夫そうな竹を探し、研治、3分メイキング。使い易いように作ってくれる。


シヌワ付近

 ひたすら登り、AM9:00シヌワ着。向かいには、朝出発したチョムロンの村が見える。こんなに苦労して山を下り、そして登ったのに、直線距離ではほんの少し進んだだけ。とほほ。ここで、7,8人のフランス人グループに会う。服装といい体型といい、本格的な登山家という感じ。このトレッキングは多分ハイキングという感覚なんじゃないかな。私たちは、自分のペースで地図で行く先を確認しながら進む。マチャプチャレを仰ぎながらひたすら登り少し下ってクルディーガルにAM10:30着。ここにトレッキングのチェックポストがある。止まると汗が一気に吹き出る。山の上と言っても日中の気温は30度ほどある。ポストの横にある水で顔を洗う。チェックなんてどうでもいいという感じの管理のお兄さんがいる。外のベンチに座ったまま動かない。kenが中に入りチェックノートを見ていると、やっと、記帳するように言う。一人でいる時間が長すぎたのか、後任者がいなくてずっといることになって悲しんでいるのか。ちょっと取っつきにくかったが、話してみるといい人だった。
 チェック・ポストからバンブーまでは下り。AM11:00バンブーを過ぎ、ひたすら歩き続ける。バンブーを過ぎたあたりで、kana、胃炎&腹痛。思うように脚が動いてくれない。kenも、後ろを振り返り立ち止まりながら進む。大幅ペースダウン。情けない。3日目にしてこうなってしまうのか。
 …と、とんでもないポーターとすれ違う。脚を痛めたと思われる女性を背負い、ひょいひょいとサンダルで下っていく。女性は大柄ドイツ人風、勿論ポーターより大きい。後ろを振り返ると、地面から浮かんだ女性だけがあっと言う間に消えていった。道はひたすら登り。カッコーが風邪をひいて咳をしたような鳥の鳴き声が聞こえる。道は木々に囲まれ、小川を渡る。時には、よじ登るような石段もある。右にはモディーコラーが流れ、急流では轟音が轟く。暑さ、急坂、腹痛、そして後ろから追いかけてくる雨雲と戦いながら先に進む。途中、インド人&ポーターを追い越す。彼らはドーバンで休息をとった後そのままステイする。数日後にも出会ったが、ちょっと不思議な人たちだった。

 正午ジャストにドーバンに到着。休息をとる。食事(エッグヌードル&ヌードルスープ。普段食べないのに山ではこれがおいしい)をオーダーし、ミルクティーを飲む。そうしていると雨が降り出す。中に避難して食事をとる。食事をとっていると、ジヌーで出会ったアイリッシュカップルが入ってくる。またまたびしょ濡れ。あと、30分早く行動するといいのだが。思わず、"雨雲の主"と言ってしまう。とてもいい人達なんだけど・・・。食後、kanaうとうとする。
 PM3:00小雨になったと、kenに起こされ再出発。バッグが軽い、足取りも軽い。バッグは、昼寝中にkenが寝袋だけ残して荷物を移してくれた。この頃、kenは、荷物の重さで肩が真っ赤になっている。ゴメンナサイ&感謝。小降りのままで状況変わらず。前日のように晴れてくれない。雨だし、山は見られない。ひたすらぬかるみの道を見て歩く。50分ほど歩いたところで大雨となる。大きな木を見つけその下で雨宿りをする。ちょうどここは、アンナプルナ・サンクチュアリ(内院)に入ったところ。ちょっと手前にお堂みたいのがある。お香のにおいでいっぱい。昔、このサンクチュアリは、カーストの身分の低い人や女性は入ることが出来なかった。神のすむ聖地である。
 人影が二つ近づいてくる。"雨雲"+"人間二人"=やはり、といっては失礼だがあのアイリッシュであった。それにしても随分軽装。私達は、Tシャツの上にトレーナー、ウインドブレーカーを着こんだというのに、Tシャツのみ。雨に慣れ親しんでいるのか。一緒に木陰で雨宿りする。お互いを気遣い、仲がよい。"研ちゃん"と"加奈恵ちゃん"のよう。雨がやむ気配はない。このままここにいてもしょうがないと、ビニール袋をバックパックにかぶせ、スタートすることにする。早歩きで進む。直ぐ後からアイリッシュも来る。  30分ほど歩き、あっと言う間に、PM4:30目標のヒマラヤホテル着。標高3000m。二人ともずぶぬれ。すぐにウインド・ブレーカーを乾かす。この間アイリッシュも到着し、隣にステイする。さすが3000m寒い。ジヌーで見かけたフレンチ隊もやってくる。まだ先に行くつもりなのか部屋を取らず外で待機している。私達は、着替えし、シャツを干し、ヒーターのあるダイニングルームで暖まる。明日着るものがないので、シャツももってきて一緒に暖まる。アイリッシュも入ってくる。フレンチも入ってくる。どうやら先まで行くのを断念してステイすることにしたらしい。kenは、現地食ダルバード(豆スープ+ベジタブルカレー+ライス)、kanaはベジタブルフライドライスを食べ、ミルクティーを飲みながら明日の道程を確認する。明日はいよいよABC。
 雨は降り続く。アイリッシュは部屋も雨漏り。寒い。昨日、kanaが寒くて眠れなかったことから、ベットを二つつけて、寝袋2枚をかけ、一緒にくるまって寝る。ぐっすり寝られる。


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