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カシーバー:「美女と野獣」(LocusSolus)

ジョン・ゾーン:「The Classic Guide to Strategy」(TZADIK)

フレッド・フリス:「Pacifica」(TZADIK)

 

このラインナップは、こないだKDM’S郷里=山形で購入したソフトの一覧です。

山形に帰省してCDショップに行くととても憂鬱になります。東京では普通の光景として眺めていた情報量がきれいさっぱり欠如しているからです。もはや「不足している」などというレベルではないんですわ。おそらく山形市内のすべてのCDショップをまとめても、新宿のタワレコ一軒にも負けるほどの質でしょう。

なんか新しいCD聴きたいナ、という感じでルンルンとお出かけすると逆に凹んで帰ってくることが多かったりします。なんつーか田舎と都会の格差の縮図を見せ付けられてるみたいで、消耗しちゃうわけです。

 

そんな中で、唯一KDMが「行こうかな」と思えるショップがあります。そこはクラシック的には国内盤がほとんどで、それほど面白みがあるわけではないんですが(それでもマシな方です)、TZADIKレーベルとかレコメンデッドレコード(いわゆるレコメン系ッスね)のCDが奇跡的に置いてあるショップなのです。

まあ、それでもやっぱり需要はそれほどでもないらしく、なんとTZADIKレーベルの商品が1000円で叩き売られてました。多分売れ筋は持ってかれちゃった後なんでしょうが、それでもそれらを含めていくつか入手したってわけです。

 

カシーバーはこないだ取り上げたハイナー・ゲッベルス(key)とアルフレード・ハルト(sax)によるプログレッシヴ・ロック・バンド。その第二作にあたるらしいです。あとKDM的に知ってるところではスラップ・ハッピーのクリス・カトラー(dr)も参加してたりします。解説によるとアルフレード・ハルトの方は本作をもってカシーバーを脱退したそうで、それにはゲッベルスとの音楽的志向の相違みたいなのがあったという話です。

ハルトがインプロヴィゼーションへの拘りを示すのに対して、ゲッベルスは最近の活動でも聴かれるようなコンセプチュアルなある種の「構造」を求めていたということらしいんですが、まあおかげで後述するジョン・ゾーンのソロよりも全然聴き易いです。同解説によるとこのアルバム自体は第1作と「美女と野獣」のあとのアルバムとに挟まれて過渡期的な、少々霞んでる印象で捉えられてるようですが、まあ確かにギシギシと軋むような過激さみたいなもんは感じられませんでした。KDMは充分にカッコイイと思って聴けましたけどネ。

 

TZADIKレーベルの主催者でもあるジョン・ゾーンのアルバムは、1981年と85年に発表されたsaxソロのアルバムを1CDに入れたやつ。ジャケットは「地」という漢字がベシッと書いてあってイカしてます。これはもう延々とぐぎょけきょけきょゴボゴボぷわーゴボゴボと危ない音が続く聴き手にも体力勝負を強いるような重いCDです。KDMは特に水の中でsaxを鳴らしてるようなゴボゴボという音が、うがいしてるみたいできつかったッス。ガラガラ、ペッ!といまにも聞こえてきそうで、途中からそこが気になりはじめてかなりストレスたまりました。それまでは結構楽しんで聴けてたんですが・・・(−−;)。変なの。

 

ちょっち前にアンサンブル・モデルンともCDを出した元ヘンリー・カウのフレッド・フリスのCDは、大編成のオケのために作られた曲。一時間にも及ぶ大作で、オケにピアノ、ヴォーカルやエレキギター、アコーディオンなどなど盛り沢山です。でも単純に過激だったり前衛的だったりするわけではなくて、むしろ美しく内省的なサウンドスケープが大海原のように続く、とても綺麗な曲です。

 

山形にしては結構いい買い物をしたと思ってます〜。

(2001.8.17)

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