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ライヴ備忘録

2003年ライヴ備忘録

2004年ライヴ備忘録

2005年ライヴ備忘録

 

2006年

 

☆2005.1.9 Shibuya O-EAST DCPRG return to east

DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDEN

special GUEST:大友良英/SKE/L?K?O

 

久々の生DCPRG(且つ生成孔さん)。

その前に大友良英/SKE/L?K?Oのトリオによる爆音ノイズ即興。

思い返してみても、O-EASTくらいの規模の箱で、ほぼ満員の聴衆を相手に、下腹にズシンズシン響く音量で、ノイズ即興を聴いた記憶はない。こういうのも意外と趣深いものがあり、妙に催眠効果があった。音圧とノイズが飽和して、かえって平明な気分にさえなる。ウットリ。

そしてDCPRG。

モロッコ帰りの菊地さん、CDJをセットしたかと思うと、流れ出したのはイスラムのコーランか何かの詠唱。
KDMはそれで完全にスイッチが入ってしまい(笑)、ブラス部隊がちょっと長めのフレーズを吹くだけでそれがコーランに聞こえてしまうという危ない状態に。(アンコールの前の菊地さんのMCでその興奮と妄想は最高潮にw)

それ以外は、最近の自分的課題である「音楽を常に3拍子で感じる」ことを念頭に置きつつ、また時に忘れつつ楽しみまくり。

今回は2Fの見晴らしのいいところに陣取った関係もあり、日本最高のバンドの勇姿と、ゴゾゴゾと踊り狂うクラウドのほぼ全体を視界に捉えながら堪能することが出来まして、とても新鮮でした。この位置、素敵。

DCPRGはでかい箱が似合う!

 

 

2006.4.25 楽屋(中目黒) 坪口昌恭TRIO(坪口昌恭(Piano,Effect) / 菊地雅晃(Ac.Bass, Effect) / 藤井信雄(Ds))

中目黒の、料理もお酒も美味しい「楽屋」といういい感じな箱。はじめて行く所でした。予約とかは入れてませんでしたが、「全然大丈夫」という師匠の一言を頼りにいきなり行ってみることに。

とはいえ、なんだかんだいって仕事を片付けてたら1stセットには遅刻。途中から聴き始めて2ndセット、アンコールまでまったり堪能し、すっかり満足。

師匠の、バンドの音をよく聴いて合わせていくドラミングを中心に、美しい坪口さんのピアノを後頭部辺りに滞留させ、菊地さんのベースでノリの軸をこさえて聴く2時間弱。

即興より、オリジナルやスタンダードの割と曲調がはっきりしたものの方が場所柄、合っていた様にも感じました。新宿ピットインなどとはやはり聞え方が相当異なります。音響的なものより、雰囲気と気分の問題で。

そりゃ、美味しいピクルスと美味しい生春巻きなどを食べ、あまり得意ではないものの美味しいお酒を飲みながら聴いてるんだから(笑)

楽屋は、とってもナイスな空間でした。今度、誰か一緒に行きましょう。料理も、今日はあんまり食えなかったけど、美味しそうなものばっかでしたよ。

いい感じなんで、今度友達とか誘って来ようかな〜とか思います、的な発言をしたところ、師匠曰く「ピットインは誘いづらいもんね」と。・・・音楽的共通項がない人に対してはまったくその通りで・・・(−−;)

 

 

2006.4.27 有楽町朝日ホール 「夜の全裸」(De nu nuit

菊地成孔 pepe tormento azucarar(ゲスト:カヒミ・カリィ) 

KDM、初ペペ。夜を退屈とラグジュアリーで溶かし込む素晴らしき2時間。

退屈さとラグジュアリーを生んで(膿んで)憚らない弦楽四重奏が素晴らしい。あらゆるスタイルがふんだんに投入された編曲(SQの編曲は全部中島ノブユキさんでしょうか?)が、隙のない見事な出来。確か2曲目に披露されたシェーンベルグみたいなとこなんか、もう堪らなく素敵でした。SQのアンサンブルもこなれており、堂に入ったもの。コロコロ変化する曲想にしっかり対応しておりました。

とまあ、自分の耳はどうしてもクラシック系の楽器に引っ張られがちになってしまうのですが、そのクラシック系の退屈さ(とラグジュアリーもね)に対して、比較的自由に演奏している(ように聞こえた)ラテンpercが、終始異化作用をもたらしてくれて二度うっとりです。

あと、その落ち着いた音(と音選び)のみならずステージ上の立ち居振る舞いのダンディさで音楽を大人のものに変えてしまう南博さんには、あこがれを感じずにいられませんでした。

eweを中心に今後のリリース情報もいろいろとあり、物欲も適度に刺激されて帰って参りましたー。

しっかし、菊地成孔さんについては、何を言おうと先回りされている感じ、あるいは既視感があるものですね。

 

 

2006.5.27 横浜みなとみらいホール

パーヴォ・ヤルヴィ指揮 ドイツ・カンマー・フィルハーモニー管弦楽団 ベートーヴェン交響曲全曲演奏会 第3

交響曲第6番「田園」Op.68、交響曲第7Op.92

聴いてきました、生パーヴォ。いや〜、よかった!!

全編にわたって印象的だったのが弦の透明感と弱音、そして木管をはじめとしたソロ、ソリの効果的な強調。弱音でもしっかりと聞える席だったことも幸いし、その魅力を堪能しましたよ。(もしかしたら3階席や1階最後方なんかはほとんど聴こえなかったんじゃ・・・?)

弱音にせよバランスにせよ、やってることはかなり精密で、とくに「田園」なんかは小ホール、またはCD向きな程でした。煽って朗々と歌い上げるというタイプの演奏ではないので聴き手にもそれなりの集中力を要求する類の演奏でしょう。そういうの、大好きだ!(笑)

逆に、古楽器系または古楽器の影響下にある一部の演奏と異なり、強音はそれほど馬鹿げたレベルではなかったです。またリズムは明確でしたがリズムだけが無闇に強調されているわけでもありません。それでも弱音が効いているので強音部の印象が強くなります。

7番のようにはっちゃけるつもりになればいくらでもやれる曲でも結構余裕を持たせてたように思います。強音部でも木管や弦の動きを潰してしまうようなことはありませんでした。すごくよく訓練してあることが伺えます。
(一番はっちゃけたのはアンコールの「コリオラン序曲」の序盤。途中から自然と自分達のスタイルに戻っていってましたけど。さすが。)

ドイツカンマーフィル&パーヴォ・ヤルヴィのコンビはティンパニとトランペットは古楽器を使用し、ピリオドスタイルを積極的に取り入れている団体という触れ込みで通っていますが、意外とそういう面を意識させないものだな、と思いました。

このままマーラーやブルックナー、果ては近現代のレパートリーをやっても、新鮮さこそあれ、違和感などはないと思います。

パーヴォの演奏を聴いていると、このやり方でいろんなレパートリーを聴いてみたい、と思わせます。

オケはフランクフルト放送響になりますが、パーヴォのブルックナーチクルスを(ライヴは無理かもしれないけど)聴くのが楽しみです。

 

 

2006.6.7 東京国際フォーラムC

池田亮司 Ryoji Ikeda C4I + datamatics[prototype]

・作品クレジット

Ryoji Ikeda, CI, 2004 Commissioned by Yamaguchi Center for Arts and Media (YCAM), Japan

Ryoji Ikeda, datamatics, 2006 Commissioned by AV Festival and ZeroOne San Jose and ISEA 2006.

Produced by forma, Supported by Arts Council England

(HP:http://www.conversation.co.jp/schedule/ikeda_ryoji/index.html

ライヴといっても、形式は上映会でしたが、大満足の一夜。

池田氏の作品は、もはやアンチもエピゴーネンも丸ごと受け入れられそうな、堂々たる大家振りを示しているように感じられました。

先駆者的な位置にあるアーティストが持つ独特の迫力さえあります。 (氏がそうだというわけではありませんが、ある種の老成や自己模倣に堕した者であっても、そうした迫力は、何かしらあるものです。)

ダムタイプを含め、映像作品について時系列的に網羅しているようなファンとはいえぬKDMですが、音だけ聴いても明白なビートがあり(とくに前半の「C4I」)、CDに聴く初期作品とはやや感触が異なります。

そのような違和があったとはいえ、先鋭さが後退したようには感じられませんでしたし、「C4I」のように意味やメッセージすら明白であるような作品に接しても感銘は損なわれませんでした。

むしろ意味やメッセージにまとわりつく、神経症的だったりある種ウェットだったりする諸々の雑念を、然るべき形で解消するような、透徹した力さえ感じさせます。

伝達経路が素直になるというか、なんというか、平明な気持ちにすらなりました。
(そして、映像がこれまた素晴らしく染み入ってくるんですよね・・・。ウットリしてしまいました。)

そんな爽やかな余韻の中臨んだ後半、「datamatics[prototype]」は、極度に抽象度を増し、しかも曲と映像が進行するに従い(「進行」というベクトルすら抽象的でしたが)、まるで自らが量子化してしまったかのような凄まじい境地にまで到達、あるいは沈降します。

クライマックスは圧倒されて息をするのを忘れる程でした、まじで。

池田亮司氏の作品は、似た肌触りの音楽を行う「演奏」家の、どのパフォーマンスにも比して、でかい箱のでかい画面のでかい音が似合っていました。

これは、はまります・・・。

 

2006.6.27 GRID605 opening event

1stセット。

勝井祐二ソロ。語弊はあるかもしれませんが、叙情的な演奏でした。起承転結あるいは序破急的な構造すら感じさせ、充実感が残ります。全編にわたり、白昼夢のように(夜ですが)、あるいはそのものずばり幻聴のように微かに残って反芻される響きが美しくて聴き入ってしまいます。

半野田拓のソロ。半野田さんはほんとに才能豊かな人だと思います。演奏を聴きながら、KDMなぞ妄想を逞しゅうしておりました。アジア中の人々と混血が進んだ果てに都市国家化して半戦争状態にある26世紀の日本のゲリラの民謡大会のような気分で、ウキウキしました(笑)。

休憩15分強。

2ndセット。

大友良英ソロ。芳垣さんをして「苦情が来る基準にしようとしている」と言わしめた極低周波()音楽。身体と部屋がスピーカーと一体化してしまったように振動しっ放し。部屋はポルターガイストよろしくビリビリガタガタ。身体は頭にマッサージ機を押し当てているようにブーンブン。苦情が来るかどうかはともかく、相当浸透力はありそうでした。

芳垣安洋ソロ。完全非電化金属倍音ソロ。打楽器奏者の常か、やや反復の豊穣に淫する傾向もありましたが、打楽器人の端くれの耳クソたるKDMにとってはそれもまた至福なり。

最後は05年暮れに大友さんがニューヨークで行った吉田達也氏、ジョン・ゾーン氏、ビル・ラズウェル氏他とのライブ映像を皆で鑑賞会。熱い!

 

 

2006.7.4 shibuya O-EAST DATE COURSE PENTAGON ROYAL GARDEN  Guest:万波麻希/etc.

製作中のアルバムからの曲もありましたが、ブッシュ政権のレームダック化に合わせるかのようにまったり化したDCPRG。やはり戦争は敵がいなけりゃ出来ない?

ただ、ダンサブルなナンバーはテンポも速めで、いつもより攻撃的だったような気もしたようなしなかったような。

密かに楽しみにして万波麻希さんの才気煥発な美女加減も素晴らしかったです。DCPRGの対バンのような殺伐とした雰囲気(笑)でなければ、もっと楽しかったかもしません。

てか、万波って、マンナミって読むんですね。マッハ麻希。だとずっと思ってました。

 

 

2006.07.07 GRID605 (vol.1): opening event Otomo Yoshihide Presents "Tanabata Special"

1stセット。

吉田アミソロ。

いやぁ。怖い!()

照明で陰影深い吉田さんの口腔がぱくっと空いたかと思うと、極度に引きしぼられた呼吸の擦過音。

(おそらく)身体は激しく緊張しつつ脱力しているのではないか、と。

識閾外にとどまり続けて現前しない死とエロが至近でありながら遠く交錯する。あぁ、怖い!KDMの語彙もなんか怖い!

 

イトケンソロ。

事前に客に配布した紙とエアパッキン、それからメールの着信音をその場でサンプリング(?)しての演奏。

客と一体になって、というと何かすごく面白そうな感じですが、こういう試みは意外とうまくいかなかったり。

一番の原因は、観客とプレイヤーの境界が曖昧になったときに当の客自身が浮わついてしまうことだと思います。

パッと録音して、ササッと止めさせる、という今日のやり方はひとつの見識だと思いました。

完全には雰囲気が沈静化したわけではなかったっぽいので、その辺はまぁアレでしたが、出てきた音は自分でも意外なくらい楽しめました。

そういう音にもイトケンさんの個性が出てて、やっぱそういうもんなんだなぁ、と。。

 

Sachiko Mソロ。

浴衣で登場。浴衣サインウェーブビューティ。

ライブパフォーマーとして考えると、今日みたいに服を変えたり何かに扮したり、というのは観客の感性に与える影響大であります。

迷惑にならぬ程度、を意識しながら頭をぐりぐり回して角度毎のサインウェーブの揺らぎを堪能。

 

休憩。

2ndセット。

 

カヒミ・カリィ、Sachiko M、大友良英トリオ。

なんとカヒミさんも浴衣!ビバ、七夕!大友さんはTシャツ!

ONJOなどでもおなじみのナンバー及びカヒミさんの?ニューアルバムのための新曲初演(これがまた超良い)。

会場の規模的にも、音数や音色や音量が飽和せず、バランスといい構成(というか、エネルギーの満ち引き)といい、もうほんとに気持ちよかったです。

それにしても、大友−SachikoMのDUO+歌い手、という形は、かぁなぁりぃ良いですね!

いろんな歌い手さんを招いてアルバム一枚作ってみたら、KDMはきりもみ状に飛びつきます。

 

伊東篤弘オプトロンソロ。

部屋のライトをOFF。スピーカーやコンソールのランプが浮かび上がる中でドゥドゥドゥとオプトロン。何度観ても聴いてもいいですね〜。オプトロン。

照明を落とした中でのオプトロンの発光が、周りの輪郭を妙に鮮明に焼き付け、残像が頭にこびりつきます。

闇の中での人間の視覚は、目に映るものをより強く記憶しようとする、という理由とかもあるんでしょうか。

視覚情報が聴覚情報をよりエキサイティングなものにしてくれます。

 

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