| 魔法使いTai! オリジナル・サウンドトラック |
東芝EMI
TYCY-5510
佐藤順一監督のOVA「魔法使いTai!」のサウンドトラック。
大島さんのアニメーション音楽と言えば、「レジェンド・オブ・クリスタニア」や「風の大陸」のように新しい音楽世界を確立させた作品が印象に残りますが、「魔法使いTai!」では、作品自体が現在(風の世界)を舞台としているためか、あくまで「既存の音楽をいかに再構築し、今までにない領域に持っていくか」という方向性を持って、音楽が創られています。
それゆえ、楽器編成もオーケストラで見られる一般的なものであり、「風の大陸」などでみられた民族楽器とシンセサイザーの音を前面に押し出した先鋭的サウンドは影を潜めています。
ただし、演奏される音楽のジャンルは非常に幅広く、雄大でかつ繊細なヒロインのテーマから、ダイナミックな展開に作曲家としての実力を感じる緊迫シーンの曲、「どワルツ」とでも命名したくなるようなベタベタのワルツが天晴とも言える深山瑞葉のテーマ、アラビア音楽風の旋律で表現される「魔法」関連の曲など、そのバラエティーの豊かさは聞く者を飽きさせません。
ある意味非常に分かりやすい音楽群は、作品の世界観に良くマッチしていると言えるでしょう。しかし、決して「それらしい音楽」に甘んじる事なく、印象的なメロディーラインをテンポの良い音楽に乗せるという難しい作業を実現させたところに、大島ミチルという作曲家の確かな手腕を感じます。
| ミチルと千億の愛と魔法のしらべ |
東芝EMI
TYCY-10022
正式名称は、「魔法使いTai! オリジナル・サウンドトラック ミチルと千億の愛と魔法のしらべ」。
「魔法使いTai!」は、後にWOWWOWにて続編(番外編?)が放送されました。そのサウンドトラックとして発売されたのが、この「ミチルと千億の愛と魔法のしらべ」です(しかしすごいタイトルだ……)。一部の新曲を除き、OVAのサウンドトラックの再編集(再「編曲」ではなく、同じマスターを再編集したものだと思われる)であるのは残念ですが、新曲は深みのある音楽が多く、聞く価値は大でしょう。