| Planet of Life〜生命 40億年はるかな旅 |
1994年〜1995年に放送された、NHKスペシャルのサウンドトラック。発売元はすべてビクターエンタテインメント。三枚のCDに分割されて発売されました。
曲群は、大編成のオーケストラから、ある意味で最も大島ミチルらしいと言える、少人数のスタジオミュージシャンによるアンサンブル、ピアノソロまで、非常にバリエーションに富んでいます。一枚で、大島ミチルが持つ音楽性の広さを十分に堪能することができるでしょう。
特に、NHK交響楽団を迎えたオーケストラ部分は、ダイナミックな構成、美しい旋律ともに、世界に充分通用するものと言えます。サウンドトラックIIIのライナーノートには、この演奏を高品質に収録するために行われた様々な手法が解説されています。
5年あまり前に発売された作品ですが、現在でも比較的入手しやすい作品です。CDとしての収録時間はやや短めですが、内容の濃さ、クオリティの高さは、数ある大島作品の中でもトップクラスと言えるでしょう。
サウンドトラックI VICL-537
番組のテーマ曲のオーケストラバージョンを含む11曲を収録。聞き所は、Track2、Track6、Track7。
Track2"The Ancient Oceans 〜約束の地へ〜"のだんだんと盛り上がる冒頭部分は、番組のテーマである生命、そしてこのサウンドトラックのオープニングにふさわしいと言えるでしょう。Track6"Planet of Life 〜未知の贈り物"では、NHK交響楽団のダイナミックな演奏を、テーマ曲で十分に味わってください。Track7"Mother Earth 〜天の砂漠"は、ギター系の楽器とストリングス、パッカーションの共演、そして郷愁を帯びたメロディーなど、大島ミチルの音楽性の一面を象徴する曲です。これらの曲が比較的密度が高いのに対して、Track5やTrack8は、ピアノを中心とした穏やかな曲になっています。この緩急が聞き手に飽きさせず、かつ心地よいと言えるでしょう。
サウンドトラックII VICL-538
3枚のうちでも、総合点を高く付けたい作品。
特に、Track2、Track4のオーケストラの美しさは感動ものです。Track2"A Bold Challange"は、番組のテーマ曲の候補にも選ばれた曲。文字通り、生命が生きるため、そして進化するための「挑戦」を雄大に表現した曲です。Track4"涙"の悲しい旋律の後に続く力強い演奏は、悲しさや悔しさは、必ず明日への糧となるというメッセージと言えるでしょう。そこに感じるのは、すべての生きとし生けるものに向けられた優しさです。また、Track6"藍色の匂い"も、澄んだヴォイスとフルートの音色、心に浸み入るメロディーはとても印象的です。
ちなみに、スタジオミュージシャンによる演奏の曲は、CDごとに異なる傾向のものが収録されています。1枚目は、ギター系の楽器をフィーチャーした曲、この2枚目はヴォイスを取り入れた曲、3枚目は、シンセストリングスをメインとした曲が多くなっています。
サウンドトラックIII VICL-641
このサウンドトラックIIIのみ、オーケストラパートはNHK交響楽団ではなく、スタジオミュージシャンによる演奏です。
前半部分、やや似たような曲が続く部分がありますが、一曲ごとの展開がしっかりとしているため、聞いていて飽きるということはありません。そして、Track8"Destruction"を境にして、「太古」を感じさせる土っぽい曲から、ピアノを中心とした穏やかな曲に変化します。
最後は、サウンドトラックIIのTrack6"藍色の匂い"でも聴けた、澄んだヴォイスのテーマ曲で締めくくられています。