| ICO〜霧の中の旋律〜 |
SPE Visual Worcs
SVWC 7117
2001年にソニー・コンピュータエンタテインメントより発売されたプレイステーション2用のアドベンチャーゲーム「ICO」のサウンドトラック。
いけにえとして霧に包まれた城に連れてこられた主人公のイコが、城の中で出会った謎の少女の手を引いて、数々の仕掛けを乗り越えて城から脱出する……というストーリーのアクション・アドベンチャーです。
巧妙に配置されていながら、決して挫折はしないほどの難易度を持った謎解き、ユーザーライクなゲームデザイン、絶妙なカメラワークと演出、そして太陽の光のまぶしさや水面の波打ち、木の葉のなびく様など、絵画の中にいるような錯覚すら覚えさせる映像美……これらを一つにまとめ上げた本作は、決して大作というわけではありませんが、プレイした人の多くからその完成度の高さを評価されています。
ユーザーに没入感を感じてもらうためか、ゲーム中では足音、風の音などの効果音が主体で扱われており、音楽の使用は最低限に押さえられています。常にBGMが流れているゲームが多い中では異色とも言えますが、それゆえ音楽が流れるシーン一つ一つが印象的なものになっています。
エンディングに流れるテーマソング"ICO -You were there-"のメロディーとそれを歌い上げるボーイズソプラノの美しさは、最近多いボーカル入りのゲームのエンディングテーマの中でも圧倒的な存在感があります。ブズーキーやマンドリンといったエスニック楽器に印象的な無国籍風メロディーという、「風の大陸」の"Lição de Vento"や「ワース・ワーズの冒険」の"シャリ・オン"の系譜を受け継いだ歌は、美しさと切なさを併せ持ったこのゲームの終幕を飾るのにふさわしいでしょう。
TV-CMでテーマソングが流れていたのを聞いてファンになった人も多く、初回予約分が完売になった店もあるとも聞きます。ゲーム・ミュージックとしては異例の人気を持つ作品となりそうです。