阿修羅のごとく Original Soundtrack

発売:オーマガトキ
販売:コロムビアミュージックエンタテインメント
OMCA-1022

 2003年11月より公開されている向田邦子原作の映画「阿修羅のごとく」のサウンドトラック。様々な運命に翻弄される四人姉妹の生きざまを力強く描写した作品です。

 本作のメインテーマは、大島さんの作曲ではなく、フレンチジャズの名曲であるブリジット・フォンティーヌの「ラジオの時間」がアレンジされて使われています。
 しかし、そこは「失楽園」「模倣犯」を手掛けた森田監督、オリジナル曲、アレンジ曲共に、映画音楽としての役割をしっかり果たしつつ、大島さんの力量、個性を引き出すことに成功しています。
 元曲はアンニュイな雰囲気を持った「ラジオの時間」ですが、ストリングスやトランペット、フルートを重ねてしっかりとしたメロディラインを構築することにより、日本を舞台にしたヒューマンドラマである「阿修羅のごとく」のメインテーマとしてふさわしい力強さ、美しさを生み出しています。
 「ラジオの時間」を用いた曲はエンディングテーマを除くと3曲ありますが、各曲とも、とても上品で瀟洒な大島ミチルらしいアレンジと言えるでしょう。曲ごとの微妙なアレンジの違いを聞き比べてみるのも面白いと思います。

 大島さんのオリジナル曲である残りの4曲は、ピアノとストリングスを主に用い、これまでの森田監督作品でも聞くことができた、人の感情の奥深くを描き出す重厚かつ情緒的な曲たちとなっています。
 ちなみにTrack7"四つの愛の物語"のピアノソロは国府弘子さんによる演奏。「熱烈的中華飯店」で聞くことができたパワフルなピアノとはひと味違った繊細な演奏は、彼女が持つ才能の幅広さを教えてくれます。

 収録曲、時間こそ少ないですが、作品の内容はもちろん、ブックレットの中身(大島さんと森田監督の対談は必見!)やジャケットのデザインなど、1600円とは思えないほど力が入れられた作品となっています。

  1. プロローグ ... 1:50
  2. 桜の季節 ... 2:30
  3. 母へ ... 2:14
  4. 阿修羅のごとく ... 2:07
  5. 悲しい女たち ... 1:51
  6. それぞれの人生 ... 5:07
  7. 四つの愛の物語 ... 2:14
  8. エンディングテーマ「ラジオのように Comme à la Radio」 ... 8:04
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