| サティシュ・クマール講演会 2009.11.18 社会正義(平和運動)、自分自身の向上、環境問題など、いろいろな運動がある。 互いに孤立。 本当は、つながっている。 地球が病んでいれば、人間の幸福は実現不可能。 個人、人々、地球は、密接につながっている。 一つの団体が特定の事柄に携わっているとしても、全体像を描いて行動するのがよい。 soil soul society 3つのSを大切に。 20世紀は経済(お金)の時代 21世紀はエコロジー(環境)の時代。 soil(土) 私たちがよって立つところ =自然 食べ物も衣類も家も自然(土)からの贈り物 自然を尊ぶことが、持続可能な生き方 自然を尊ばないから、地球温暖化、ピークオイルなどの問題が発生。 人間が最高だという人間観=自然は人間に仕えるもの 支配者として森や自然を破壊してきた 自然は、新鮮な空気、水、食べ物などを提供 人間が自然にお返ししたもの=有害物質 有害物質は、消えてなくならない、人間にかえってくる 水を汚染すれば、その汚染された水を飲むことになる。 自然も人間もつながっている。 ラテン語で土はhumus human(人間)と同じ語源 humility(謙遜)も同じ語源 人間らしくあるとは、謙虚であること パラダイム、意識の転換 これまではエゴ中心 自分のため、国家のため(国益)人類のため これからはエコ中心に エコとはつながり ecology eco=オイコス(home) logy=ロゴス(知識) homeとは関係が成立する場所 地球が我々のhomeであり、すべての種が人間と関係を持つ家族である 鳥は姉妹であり、狼は兄弟 地球全体がコミュニティーである→持続可能な未来 地球が大丈夫でなければ、個人の幸福も社会正義も実現しない。 環境を守ろうとするには、主体となる個人が健康である必要がある 我々は何か偉大な目的の為に、生まれている。 我々は皆仏陀(目覚めた人)になれる潜在性を秘めている 個人が内的悟りを得て、社会をより良くしていく この地球では60億人のうち10億人(6分の1)が飢えている 40〜50%の食べ物が捨てられている 文明、進歩とは何か? 平和とは、核兵器がなかったり、戦争がなかったりするということではない。 〜がないという、否定的なものではない。 平和とは、生命が互いに調和して存在している状態=積極的な状態 自分自身との平和、他者との平和、自然界との平和 調和した関係を取り戻すこと 自然破壊、経済危機など問題はあるが、それは憂鬱に感じるべきことではない 問題は、警告であるととらえ、変化を促す機会だととらえる。 新しいシステムは、過去に戻ることではなく、未来を作っていくこと ストレスが多く、急かされる ⇒ 落ち着いた、喜びに満ちた 地球温暖化などの問題がなくても、ストレスの多い生活は喜びをもたらさない。 だから変える必要がある。 問題に対する恐れから、対処するのではない ecologyとは、恐怖や不安に突き動かされることではない 自然の豊かさを信頼する生き方である。 1週間のうち3日会社で働き、3日自然の中で暮らせばよい どうやって生活するか? 心配、不安にとらわれず、自然を信頼しよう 仕事場のすぐ外に2エーカーの庭がある。 15本のリンゴの木があり、リンゴジュースを作っている。 それを飲めば、自動販売機で飲み物を買う気にならない 野菜を取ってきて、自ら妻と一緒に料理をする 料理という素晴らしい特権を、妻だけのものにしてはもったいない。 妻が料理という楽しいことをやっているかたわらで、 パソコンに向かっているのはつまらない。 毎朝散歩に出かける。どんな天気でも一時間自然の中を歩く。 すべての天気が素晴らしい 庭いじり、料理、散歩 全てが瞑想の時 自然が寺院であり、宗教であり、神である。 サトヴィック、ラジャシック、タマシックの3つの生き方 サトヴィック 質素で真実、エレガントの生き方 ラジャシック 外側は派手だが、中は空っぽ タマシック 暗闇 衣食住、思考、言葉、行いにおいて、なるべくサトヴィックを選ぶようにする 過去の生き方の中から、サトヴィックを発見し、現代に取り戻していく 質疑応答 Q:怒りが生じた時はどうするか 私は怒らないことに決めた。自分自身にも妻にも、政府、財界、ブッシュ氏やブレア氏に対しても怒りは抱かない。 最も最善のコミュニケーションは、自分が変わること。 実践は、万の言葉よりも力強い。 謙虚であれ。信念は揺るがないが、押しつけることはしない。相手を下に見ない 共感できる点を見つけ、賛同し、賞賛の言葉を浴びせる。 その言葉の雨でぬれ、柔らかくなると、話を聞いてもらえる 心と心のコミュニケーションが友情をもたらす 仏陀は、殺人鬼アングリマーラに、友として話しかけ、 アングリマーラは心をいれかえた。 ここにいる200人が10人にこの話しを伝えれば、2千人になる。 2千人がさらに10人に伝えれば、2万人に・・・ ecologyの運動は、こうやって広まっていく 相手を変えようとしないこと。 みんなが望むよい暮らしとは何か。みんなが同意できるヴィジョンを作る Q:どうやって怒りを克服する強さを身につけたのか? 「平和に至る道はない。平和とは道である」(ガンジー) 心の中に平和を持つことが、平和を築く一歩。 心の中に怒りや醜さ、不十分な点があるなら、まずはそれに気づくこと。 そのためには、瞑想が有効。自分の体に注意を払い 呼吸に注意を払い 心の中の思いに注意を払う 家族、友人を思う 怒り、落ち込みがあれば、それに気づいていく 一人一人に叡智が宿っている。怒りなどに対処する手立て 内に宿る力を解き放ち、自分を強くしていく、目覚めていく 内に宿る力を過小評価しないこと 我々には、知性、想像力、独創性が宿る それらを発揮する時間がこれまでになかっただけ。 これからは、会社で仕事をするのは、週3〜4日して、 生きるための時間、内なる力を高めていく時間を持つことにしよう。 神はたくさんの時間を作られた。時間は常にやってくる 時間をつかみとって、内なる力に注意を払う時間を持つ。 Q:サティシュさんはどのようにして自然とのつながりに気づいたか? インドからアメリカに徒歩で巡礼した時である。 2年半かけて13,000キロを歩いた。山、砂漠、雨、雪、嵐 自然をありがたいと思うようになった。 今も、毎朝一時間散歩している 都市で生活していると、自動車で移動し、自然に出会うチャンスがない。 そのため、自然の恵みに気づけない 緊急のメールが来ていても、ぜひ時間を作って、自然の中を歩いて欲しい。 そうすることで、健康になるだけでなく、内なる力も活性化する Q:お金についてどう思われますか? お金自体はよいものである。 ただし、お金は富を計るものさし、お金=富と思い込むことが間違い お金は紙切れに過ぎない。モノサシを積み上げても意味はない。 本物の富は、大地、コミュニティ、森、川・・・ お金が我々を支配してはならない。適切な場所にとどめておくべき お金になるから森林を伐採するのは、 モノサシをたくさん溜め込むために、富を捨てている。 本当の豊かさを破壊している。 お金は、地球やコミュニティのためになる使い方をしたらよい。 我々を支配するドルや円に換わって、地域通貨を使うのもよい。 お金はモノサシだが、全てがお金ではかれるわけではない。 母が子どもの世話をしたり、友人同士が贈り物をしあったり、 お金が媒介しない大切な関係がある。これらは本当の富 このような贈り物や世話をしあうことを、商品にしてはならない。 愛、友情、家族、関係性などはお金で買えない大切なもの。 お金さえあればなんでも買えるというのは幻想。 Q:サティシュさんは、なぜインドではなくイギリスで暮らしているのですか? 1973年にイギリスでシューマッハー氏と出会った。インドに戻るつもりだったが、インドにはガンジー主義者が何人もいる。でも、イギリスには1人もいない。イギリスにもガンジー主義者が一人は必要だ。その1人になって欲しいといわれ、留まることにした。 毎年、インドに帰国して、インドの精神性に触れることは続けている。 Q:インドも最近は、経済成長が著しいが、それについてどう思われますか? economy eco=home nomy=management ecology eco=home logy=knowledge エコロジーなしに、経済だけを追求するのは、知識もなしにhomeを経営しようとすること。どうして、それが可能だろうか? インドでは25%が産業の発展、経済成長に携わっている。 残りの75%は、地方で農業に従事している。 教育を受けたエリートは、進歩、発展の虫にかまれてしまい、多国籍企業、グローバルシステムの一部になってしまった。 この津波を75%の農民から成る草の根の運動で押し返さねばならない インドには、欧米に対する劣等感があって、欧米や日本のようになりたいという思いが強い。しかしそれでも、75%の農民、ヨガ、瞑想、インドの精神性をよりどころに、津波に打ち勝つ必要があるし、それは可能だ。 Q:サティシュさんはどうしてそんなに楽観的でいられるのですか? 悲観的になるには、もはや手遅れである。 悲観論は、自分達を弱めるだけで、何の役にも立たない。 忍耐がないと、悲観的になってしまう。 緊急性を認識しつつも、忍耐を持って取り組むことだ。そこから楽観性が生まれる 今、行動しよう。今、何ができるか? 政府は20xx年までにCO2を削減と言うが、これは先延ばしである。 1人が今日すぐに、できる正しいことを、それが正しいことだからやる。 結果を求めないこと。地球を救えるかどうかは我々を超えた問題。 政府や財界がやるのを待たないで、自分達がリーダーだ。 週3日の勤務を実現しよう 他からの批判(どうやって生活するの?)を恐れないこと 将来の不安にとらわれないこと 究極の安全保障は、大地である。(銀行、仕事、お金、政府ではない) 大地から、衣食住、空気、水、ひらめきを、我々は得ている。 人間は、問題に対応できるように自らを高められる素晴らしい存在であるはずだ。 人間の創意工夫の才を用いて、有毒廃棄物を出さない仕組みを作ろう チャレンジあるのみ Q:教育について 教育の本来の意味は、引き出すということ。 生徒は情報を詰め込むための空っぽのかごではない。 リンゴの種には、リンゴの木が宿っているように、子ども達の中に宿るものを掘り起こし、開いていくのが教育。 Q:ブータンについて GNP(国民総生産)ではなくGNH(国民総幸福)を追求している では幸福とは何か? 強制されることが、不幸のもとである。 自分が主体となって、自らの行動を決めることが幸福につながる。 就職活動に汲々とするのはやめて、自分達の仕事、自分達の雇用を創造しよう。 命令されて働くのではなく、芸術的な仕事に従事しよう それには、head heart handの3つを使うこと それが4番目のH happinessにつながる。 Q:サティシュさんが、このような素晴らしい人になれたのはどうしてですか? 人生というのは、つぼみが開き、実をつけていくもの。 母から、自然を愛することを学んだ。 ミツバチは花を傷つけずに、必要なものを得ている。 物語りもたくさん教わった、「仏陀とテロリスト」もその一つ。 これらのことが、今の私をつくっている。 Q:サティシュさんの今後の人生設計は? 私は常に、今を、今のこの瞬間を大切に生きている。 今が私にとっては貴重で、大切だから、未来を悩むために使いたくはない。 未来のことを考えると、はっきりしたものは何もないから、恐れと不安を生む。 だから、未来を考えないで、今を生きることだ 死については、自然なことと受け止めている。 幸福に生き、幸福に死に、幸福に生まれ変わりたい この命の循環を祝福したい Q:サティシュさんが一番感銘を受けた国は? どこの国にも素晴らしい働きをしている人々の集団がある。 だから、どこの国も素晴らしい。 強いて言えば、先住民のコミュニティーが、自然と調和した暮らしをしている。 Q:日本の母親へのメッセージを 母は本当に重要な責任を担っている。母の役割を高く評価しないのは間違っている。 ただ、メッセージとしては、日本の母親よりも、父親に、そのような重要な役割を担っている母親をもっとサポートして欲しい、ということを伝えたい。 Q:日本人へのメッセージは もっと自信を持って欲しい。 欧米から学ぼうとするのではなく、日本には日本のよさがある。それを欧米に発信して欲しい。日本の独自の文化、精神性という確かな土台の上に、新しい生き方を構築してほしい。 |
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