| ふるさと |
私は熊本で生まれて、18年間熊本で過ごして、故郷を離れました。 当時東京に憧れて、どきどきしながら一人暮らしを始めたことを覚えています。 それからもう7年近くがすぎました。 故郷っていいなあって想うのです。 このまま、熊本で過ごした期間よりもずっと長い時間を 異地で過ごすことになっても、根っこは変わらないんだろうなと。 方言−熊本弁。 「こわる」って言葉がある。 きっと熊本にいる人は方言と思ってないんじゃないかな? これは標準語で近いものとしては「筋肉痛になる」かな。 でも、ニュアンスが違うんです。 これって、きっと「こわる」をずっと使ってきた人しかわからない。 エスキモーは雪に関する言葉を23も持っているんです。 ちょっと違うけど、ニュアンスという点で似てるかな。 同郷の人と話すとそんなささいな違いを 無意識に理解できるから心地よいのかもしれません。 熊本の人にとっては山といえば阿蘇山。 日本一の富士山ではないのです。 これは議論しても仕方のないことです。 故郷が大好きでたまらないから、仕方のないことです。 「肥後もっこす」って言葉を知っていますか? 「もっこす」=「わがままで頑固」かしら。 典型的な肥後もっこすです。 でもね、「もっこす」って悪い意味ではないのです。 自分の中で譲れないものってあるでしょ。 流されないで、それを守れるっていうとても素敵な言葉だと想うのです。 私には帰ることのできる場所がある。 帰りたい場所がある。 根っこがなくなったら私じゃなくなってしまうのです。 根っこが故郷にあって、はっぱがここにある。 もっともっと大きくなりたいと思います。 それには根っこの栄養が必要なのです。 |