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Cocktail's ROOM |


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1.カクテルの定義
酒/果汁/清涼飲料などの飲物は、単一の材料のまま飲むことも出来るし、複
数の材料を混ぜ合わせて飲むことも可能である。
単一の飲物を「ストレート・ドリンク」と呼び、複数の飲物を混ぜ合わせた飲
物を「ミクスト・ドリンク(又は、ミックス・ドリンク)」と呼ぶ。
カクテルとは、この「ミクスト・ドリンク」全般を意味する言葉として使われ
ている。(広義のカクテル)「ミクスト・ドリンク」の大まかな分類として、次の3種類に分けられる。
a.ショート・ドリンク
カクテル・グラス(逆三角形の下に脚のついた形をしたグラス)に作ら
れ、短時間で飲むアルコール分を含んだ飲物。
b.ロング・ドリンク
タンブラー(俗にコップといわれているグラス)に作られ、比較的長い
時間をかけて飲むことができるアルコール分を含んだ飲物。
c.ソフト・ドリンク
果汁や、清涼飲料水で作られた、アルコール分を含まない飲物。「ミクスト・ドリンク」全般から、より狭く限定した意味でカクテルを使う場
合には、上記の3種類の分類の内の(a):ショート・ドリンクだけを指す。(狭
義のカクテル)2.カクテルの歴史
1). 醸造酒を使ったカクテル
人類が最初に手に入れた酒は、糖分のアルコール発酵によって作られる醸造
酒であった。したがって、蒸留酒が発明される以前のミクスト・ドリンクは、
全てこの醸造酒を使用したものであった。・紀元前
エジプト :ビールに蜂蜜や、ナツメヤシの果汁を加えて飲まれていた。
ローマ :ワインを海水や泉の水で割り、時には樹脂を加えて飲んでいた。
・紀元640年頃
唐 :ワインに馬乳を加えた乳酸飲料が飲まれていた。(ワインの腐敗
を馬乳に含まれる乳酸菌で防止するのが目的であった。)
・中世
ヨーロッパ:冬の寒い時期に、ワインにスパイスを加え、温めて飲んでいた。
この飲物は現在のホット・ワイン(フランス:ヴァン・ショー、
ドイツ:グリューヴァイン、北欧:グレッグ)に引き継がれてい
る。2). 蒸留酒を使ったカクテル
1200年頃に、北イタリアで蒸留技術が酒にも使われるようになり、蒸留
酒が作られることになる。蒸留酒の発明により、ミクスト・ドリンクの種類も
増えることとなる。・1658年
インド :インド在住のイギリス人によってパンチ(パーティ用に適したカ
クテル)が考案される。
(この説には異説もあり、1630年頃からインド人によって飲
まれていたともいわれている。)
・17世紀後半
イギリス :パンチが、イギリス本国に紹介され、家庭でも飲まれるようにな
る。
・18世紀中頃
イギリス :「ミクスト・ドリンク」に「カクテル」という名称が使われるよ
うになる。
(1748年にイギリスで作られた小冊子「ザ・スクァイア・レ
シピーズ」にカクテルという語が使われたのが、もっとも古い事
例とされている。)3). 氷で冷やすカクテル
1860年代、製氷機や氷蔵設備が発明される。製氷機、氷蔵設備の発明に
より、四季を通じて氷を手に入れることができるようになり、1870年代以
降、現在のような氷で冷やすカクテルが本格的に作られるようになる。・19世紀末
イギリス :コブラー、クーラー、ジュレップ、リッキー(カクテルの種類、
各々の説明については、以降の講座で説明)等のロング・ドリン
クの多くが作られていた記録がある。
・20世紀初頭
アメリカ :ショート・ドリンクが誕生する。1920年〜1933年までの
禁酒法の施行により、品質の悪い密造酒を飲む為の方法として、
多数のカクテルが考案された。また、禁酒法の影響で、アメリカ
のバーテンダーが、ヨーロッパへ渡ったことにより、カクテルの
世界的な普及に拍車がかかることになる。3.カクテルという名称の由来(カクテルの語源)
カクテルの由来については、大きく分けて3種類の説がある。しかし、これらの
説は、どれも根拠のあることではなく、本当の語源については判っていない。1). 雄鶏(コック)の尾羽(テール)に由来する説
・昔、メキシコのユカタン半島のカンペチャという港にイギリス船が入港し、
上陸した船員たちがある酒場に入ると、カウンターの中で少年が、きれいに
皮をむいた木の枝で、ミクスト・ドリンクを作って土地の人に飲ませていた
当時、イギリスでは酒はストレートで飲む習慣しかなかったので、ミクス
ト・ドリンクを珍しく思い、「それはなに?」と少年に尋ねた。少年は、ミ
クスト・ドリンクを作るのに使っていた木の枝について聞かれたものと勘違
いして、「コーラ・デ・ガジョ(スペイン語で雄鶏の尻尾の意味)です。」
と答えた。少年は木の枝の形が、雄鶏の尻尾似ているので、「コーラ・デ・
ガジョ」という愛称で呼んでいたのであった。
これ以降、ミクスト・ドリンクのことは「テール・オブ・コック(コーラ
・デ・ガジョの英訳)」と呼ばれるようになり、やがて、コックテール、カ
クテルと呼ばれるようになった。・18世紀後半、アメリカの独立戦争の頃、アメリカのエルムスフォードとい
う村に、「四角軒」という居酒屋があった。この居酒屋を経営しているベッ
チー・フラナガンという未亡人が、ある夜、反独立派の隣人が飼っていた雄
鶏の尾の羽根を失敬して、ラムパンチ風のミクスト・ドリンクを飾った。
独立派の兵士達は、「雄鶏の尻尾、万歳!」と叫んで、このミクスト・ドリ
ンクで乾杯した。・18世紀後半、アメリカのボストン郊外に、宿屋を営むジムといい老人が暮
らしていた。彼には、どんな闘鶏会に出しても負けたことない、自慢の雄鶏
がいた。ある日、この雄鶏が逃げ出してしまい、ジム老人は心配のあまり、
寝込んでしまった。娘のマリーは、ジム老人のことを心配して、「雄鶏を捜
し出してくれた人と結婚します。」と宣言した。近所の青年たちは、雄鶏捜
しに熱中したが、彼らの努力もむなしく、雄鶏を見つけることはできなかっ
た。もう無理だ、とあきらめかけていたころ、一人の青年騎兵士官が雄鶏を
捜し出した。ジム老人は、雄鶏が見つかったお祝いと、娘と青年騎兵士官の
婚約発表の宴で、棚にあった酒を手当たりしだい、バケツ(シャンパン・ク
ーラー)の中に入れ、祝杯をあげた。これ以降、村人は、いろいろな酒を混
ぜ合わせることによって、1種類の酒にはない風味が味わえることに気づき
雄鶏のとりもつ縁で生まれ酒ということで、カクテルと名付けた。2). ミクスト・ドリンクを作った人名に由来する説
・7世紀〜11世紀頃、メキシコおよび、中央アメリカに住んでいた。トルテ
ック族の一貴族が、美味しいミクスト・ドリンクを作った。それを自分の娘
「ホキトル(コキトルと紹介している資料もある)」から国王に献上させた
国王は、そのミクスト・ドリンクを、その娘の名前にちなんで、「ホキト
ル(コキトル)」と命名した。この「ホキトル」から「カクテル」の名が始
まった。3). 競馬に使われる俗語に由来する説
・18世紀のイギリスで生まれた俗語で、当初、雑種の馬、片親が純血種の馬
、混血の馬を意味したが、やがて、勝ち目のない競走馬の意味にも用いられ
た。この、雑種、混血という特性にちなんで、純粋な飲物(ストレート・ド
リンク)と、混合飲料(ミクスト・ドリンク)を区別するために、ミクスト
・ドリンクを「カクテル」と呼ぶようになった。・アメリカ、ケンタッキーの競馬では、競走馬のしっぽを短くし、上に向けて
立たせて、雄鶏の尻尾のようにする習慣があった。これから、競馬を見なが
ら飲むミクスト・ドリンクのことを「カクテル」と呼ぶようになった。4). その他の説
・1793年、アメリカのニューオリンズで、A・ペジョーという人が薬局を
開業した。彼は、コニャックとビターを混ぜ合わせた薬を調合し、病人に飲
ませていた。この時に薬を飲ませていた容器が、エッグ・スタンド(ゆで卵
を食べる時に使う台)であった。病人たちは、このエッグ・スタンドをコク
ティエール(フランス語でエッグ・スタンドのこと)と呼び、これが後に、
飲物の名前となった。
1.カクテルの材料となる酒
1). 酒類の分類
酒類は、製造方法の違いによって、「醸造酒」「蒸溜酒」「混成酒」の3種
類に分類することができる。a). 醸造酒
酵母のアルコール発酵作用によって作られた酒を「醸造酒」という。
醸造酒は、糖質材料をそのまま酵母で発酵させた「単発酵酒」と、澱粉材料
をいったん糖化してから酵母で発酵させる「複発酵酒」に分けることができ
る。
・糖質材料(単発酵酒)
果 実:ワイン(ぶどう)、シードル(りんご)、ペリー(西洋なし)等
蜂 蜜:ミード
その他:プルケ(竜舌蘭の樹液)、ケフィール、クスク(家畜の母乳)等
・澱粉材料(複発酵酒)
穀 類:ビール(大麦・穀類)、清酒(米)、黄酒(米)b). 蒸溜酒(スピリッツ)
発酵によって作られた酒を、蒸溜して作られる酒を「蒸溜酒」という。
「醸造酒」にくらべ、アルコール分が高いのが特徴である。
・糖類材料
果 実:ブランデー(ぶどう)、カルバドス(りんご)、キルシュ(さく
らんぼ)、ポアール(西洋なし)、アラック(なつめやし)等
糖 蜜:ラム(さとうきび)、焼酎甲類(さとうきび)等
その他:テキーラ、メスカル(竜舌蘭の樹液)等
・澱粉材料
穀 類:ウイスキー(大麦・穀類)、ウオッカ(穀類、芋類)、ジン(穀
類、芋類)、アクアビット(穀類、芋類)、焼酎乙類(穀類、芋
類)等c). 混成酒(リキュール)
「醸造酒」や「蒸溜酒」を原料にして、香草、薬草、果実、香料、種子等
を浸出したり、混ぜたりすることによって作られた酒を「混成酒」という。
・薬草系:アニゼット、ベルモット、カンパリ、シャルトリューズ等
・果実系:スロー・ジン、キュラソー、カシス、チャリー・ブランデー等
・種子系:カカオ、コーヒー・リキュール、アマレット等
・その他:アドボカート(卵)
また、「混成酒(リキュール)」は、製法によって以下のようにも分類さ
れる。
・浸漬法:蒸溜した強いアルコールに、薬草、果実等を浸すことによって、
香り、色、味等を溶かし出す方法
・蒸溜法:浸漬法によって、十分に成分の抽出されたものを、再度蒸溜する
方法(後から必要に応じて、甘味つけや着色の行われる場合もあ
る)
・エッセンス法:エッセンスで香味つけする方法
(※実際には、これらの方法の混製によって作られることが多い。)2). 各酒類の説明
「醸造酒」「蒸溜酒」「混成酒」の中から、カクテルによく使われる酒につ
いて説明を行う。a). 醸造酒
・ワイン
ワインとは、広義には果実から作った醸造酒のことであるが、一般的に
はブドウから作った醸造酒を意味する。
ワインは製法により、以下の4種類に分類することができる。
イ). スティル・ワイン
非発泡性ワイン。発酵によってアルコールとともに発生する炭酸ガス
をワイン中に残さない(取り除いた)無発泡性ワインのこと。
ワインの大部分はこのタイプのワインである。
ロ). スパークリング・ワイン
発泡性ワイン。ワインの発酵中に発生する炭酸ガスをビンの中に閉じ
込めた発泡性のあるワイン。ビン内二次発酵方式、タンク内発酵方式等
の製法がある。
ハ). フォーティファイド・ワイン
酒精強化ワイン(アルコール強化ワイン)。発酵の途中で、ブランデ
ー等を添加し、アルコール分を高めることによって甘味(糖分)を残し
た状態て発酵をとめたワインや、発酵の終了したワインにブランデー等
を加えて、保存性を高めたワイン。
ニ). フレーバード・ワイン
スティル・ワインをベースにして、薬草や果汁、蜂蜜等を加えて、独
特の風味を持たせたワイン。・ビール
ビールとは、穀物から作った醸造酒をさすが、一般的には、大麦麦芽、
副材料としてコーンスターチ等の穀類(使用されない場合もある)、さら
にホップを加えて作られる醸造酒を意味する。
ビールは、便宜的に次のように分類されている。
イ). 下面発酵ビール
発酵が終りに近付くと凝集して沈降する下面酵母を用いて5〜10℃
で発酵させたビール。香味が穏やかなものが多い。
出来上がったビールの色によって、次の3種類に分けられる
・淡色ビール
・中等色ビール
・濃色ビール
ロ). 上面発酵ビール
発酵が進むにつれて炭酸ガスの気泡とともに、発酵液の表面に浮上す
る上面酵母を用いて15〜25℃で発酵させたビール。香味が華やかな
ものが多い。
出来上がったビールの色によって、次の2種類に分けられる。
・淡色ビール
・濃色ビールb). 蒸溜酒
・ウイスキー
ウイスキーは、大麦、ライ麦、トウモロコシなどの穀物を発酵、蒸溜し
たものを、さらに樽の中で熟成させた酒。長期の樽熟成により、ウイスキ
ー特有の琥珀色を帯びる。以下のものが、5大ウイスキーといわれる。
イ). スコッチ・ウイスキー
スコットランドで蒸溜、熟成、ボトリングされたウイスキーの総称。
スモーキー・フレーバーが強く、華やかな香りと、重厚な味が特徴であ
る。製法の違いによって3種類に分類される。
・モルト・ウイスキー
・グレーン・ウイスキー
・ブレンテッド・ウイスキー
ロ). アイリッシュ・ウイスキー
アイルランドで作られるウイスキー。ピート(草炭)を焚き込まない
モルトを使用するため、スモーキー・フレーバーを持たない。軽快で、
穏やかな風味が特徴である。
ハ). アメリカン・ウイスキー
アメリカで作られるウイスキー。内側を強く焦がした新樽に貯蔵する
ため、。オークの香りや、華やかな香味がある。軽快なものから重厚な
ものまで多彩な風味を持つ。個性的な酒が多い。
ニ). カナディアン・ウイスキー
カナダで作られる、ライ麦やトウモロコシを主原料としたウイスキー
5大ウイスキーの中では、もっとも風味が軽い。
ホ). ジャパニーズ・ウイスキー
日本で作られるウイスキー、基本的な製法はスコッチ・ウイスキーと
似ているが、ピートによるスモーキー・フレーバーを少なくし、樽熟成
により味わいを重視しているのが特徴。
(れもん・は〜と注:ウイスキーの香りのもととなるエステル分は、ア
ルコールには溶けるが水にはとけない。香りよりも味わいを重視してい
る日本のウイスキーが、香りを重視しているスコッチ・ウイスキーより
も水割りにあうのは、このような理由による。)・ブランデー
ブランデーとは、広義には果実から作った蒸溜酒のことであるが、一般
的にはブドウから作った蒸溜酒を意味する。ブドウ以外を原料とする場合
は、フルーツ・ブランデーと総称され、アップルジャック(リンゴ)や、
キルッシュワッサー(サクランボ)等、ブランデー以外の名称で呼ばれる
ことが多い。
ブランデーという名称は、樽熟成と関係なく使用されるが、実際には、
オーク材の樽で、長期にわたって熟成したものを指している。・ジン
穀物を主原料とする、無色透明で、さわやかな香味をもった蒸溜酒。
ジンは、2種類に大別される。
イ). ドライ・ジン
ライ麦、トウモロコシ等の原料を糖化、発酵させた後、パテントスチ
ル(連続蒸溜器)で蒸溜する。この蒸溜液にジュネバー・ベリーを主と
する香味原料に混ぜた後、さらにポットスチル(単式蒸溜器)で蒸溜し
て作られる。軽快な風味と、ジュネバー・ベリーのさわやかな香気が特
徴である。現在、単にジンといえば、このドライ・ジンを指す。
ロ). オランダ・ジン(ジュネバ)
モルト、ライ麦、トウモロコシ等の原料を糖化、発酵させた後、ポッ
トスチルで蒸溜する。この蒸溜液にジュネバー・ベリーを主とする香味
原料に混ぜた後、さらにポットスチルで蒸溜して作られる。ドライ・ジ
ンに比べ、香味が重厚でコクがある。この為、カクテルの材料としては
あまり利用されず、主としてストレートで飲まれる。・ウオッカ
穀物を原料とし、連続蒸溜器で高濃度に蒸溜(精溜)した蒸溜液を活性
炭で漉過して作られる。この為、その味は、ウオッカの主成分であるアル
コールに由来し、あらゆる酒類の中でもっとも雑味のない酒となる。・ラム
サトウキビを原料とする蒸溜酒。通常、サトウキビから砂糖の結晶を取
った後の糖蜜から作られる。
風味による分類と、色による分類を行うことができる。
風味による分類
イ). ライト・ラム
糖蜜を水で薄め、純粋培養した酵母をつかって発酵させ、パテントス
チルで高濃度に蒸溜する。これを水で薄め、内側を焦がしていないオー
ク材の樽で貯蔵した後、活性炭で漉過を行う。ラムの中では、カクテル
の材料として最も多く使用される。
ロ). ミディアム・ラム
糖蜜を水で薄め、発酵させたものの上澄み液だけを蒸溜し、樽に貯蔵
する。ライト・ラムとヘビー・ラムの中間の風味を持つ。
ハ). ヘビー・ラム
糖蜜を2,3日放置し酸発酵させ、これに前回蒸溜した時の残りカス
やサトウキビの絞り汁を加えて発酵させる。これをポットスチルで蒸溜
し、内側を焦がしたオーク樽で、数年間熟成させる。ラムの中では、最
も風味が豊かで、色も濃い褐色をしている。
色による分類
イ). ホワイト・ラム
無色、淡色のラム。シルバー・ラムと呼ばれることもある。樽貯蔵し
たラムを活性炭で漉過することによって作られる。
ロ). ゴールド・ラム
ホワイト・ラムとダーク・ラムの中間の色調をしたラム。樽熟成によ
る着色をそのままいかしたもの。
ハ). ダーク・ラム
濃褐色をしたラム。ジャマイカ産のラムに多い。・テキーラ
アガベ・テキラーナという竜舌蘭の株を、蒸した後圧搾して得られる糖
汁を発酵させ、ポットスチルを使い2回蒸溜する。蒸溜液は、ステンレス
・タンク、もしくはオーク樽で貯蔵される。貯蔵法、熟成期間によって、
3種類に分類することができる。
イ). テキーラ・ブランコ(ホワイト・テキーラ)
ステンレス・タンクで貯蔵したもので、無色透明でシャープな香りが
特徴。3週間程度樽熟成を行った後、活性炭で漉過して作られるものも
ある。
ロ). テキーラ・レポサド(ゴールド・テキーラ)
蒸溜後2ケ月程度、樽で熟成したもの。薄黄色で、わずかに樽の香り
を含む。
ハ). テキーラ・アネホ
蒸溜後1年以上熟成したもの。テキーラらしい香りは薄まり、樽香が
強くなる。2.カクテルを作る為に必要な器具
1). バー・ツール
カクテルを手際よくつくる為には、専用の器具がよろっている必要がある。
ここでは、カクテルを作る上で、最低限必要な器具類を紹介する。パソコン通
信の制約のため、図や写真を示すことができないので、市販のカクテル・ブッ
クで、写真を確認して下さい。a). シェーカー
混ざりにくい材料を混ぜ、同時に冷やすための道具。材質は、ステンレス
製のものが、他の金属やガラス製のものよりも使いやすい。
トップ、ストレーナー、ボディの三つの部分から出来ている。ボディにカ
クテルの材料と氷をいれ、ストレーナー、トップの順序にはめ、シェークし
た後、トップをはずし、ストレーナーを通して中の酒をグラスに注ぐ。
b). ミキシング・グラス
混ざりやすい材料を混ぜる時、または、出来上がったカクテルに透明感が
必要な場合に使用する大型のグラス。厚手のガラスでできており、バー・ス
プーンでステアしやすいように、内側の底に丸みをもたせてある。また、中
の酒を注ぎやすいように、注ぎ口がついている。
c). バー・スプーン
ミキシング・グラスで材料を混ぜる時に使う柄の長いスプーン。スプーン
をスムーズに回転させることができるように、柄の中央部がラセンによじれ
ている。瓶の中から、オリーブやチェリーを取り出したりできるように、一
方の端がフォーク状になっている。カクテルのレシピで、茶さじ、tsp等
と書かれている場合には、このスプーンで計量を行う。
d). ストレーナー
へら状をした平なステンレスの板に、ラセン状のワイヤーを取り付けたも
の。ミキシング・グラスの注ぎ口にはめ、ミキシング・グラスの中の氷を押
え、中のカクテルだけをグラスに注げるようにするために用いられる。また
卵を使用したカクテルで、黄身と白身を分離する場合にも用いられる。e). メジャー・カップ
酒やジュース等を計量する金属製のカップ。30mlと45mlのカップ
が背中合わせになっているものが一般的。その他、15mlと30mlや、
30mlと60mlの組み合わせのものもある。日本では、このメジャー・
カップのことをジガー・カップという場合があるが、これは誤った和製英語
である。
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e). スクイザー
レモン、ライム等の柑橘系の果物からジュースを絞る器具。中央にあるラ
セン状の突起に、胴切りにした柑橘類の切口を軽く押しあて、左右に回しな
がら絞る。ガラス、陶器、プラスチック等で作られているが、大型のガラス
製のものが使いやすい。
1.作り方による分類
1). シェーク
シェーカーを使って作ったカクテル。混ざり難い材料を手早く混ぜ、冷や
す場合に用いられる。シェークすることで、酒の中に空気が、細かい気泡と
して入り、ストレートでは刺激の強い酒であっても、口当たりがよくなり、
飲みやすくなるという効果もある。2). ステア
ミキシンググラスを使って作ったカクテル。混ざりやすい材料を混ぜ、冷
やす場合に用いられる。シェークと比べ、材料となる酒の特徴が、そのまま
カクテルに反映される。3). ビルド
直接グラスに作るカクテル。ロング・ドリンクスの多くは、この方法で作
られる4). ブレンド
ブレンダー(ミキサー)を使って作るカクテル。氷をシャーベット状にす
る場合や、あまり果汁の出ない果肉を使う場合に用いられる。2.飲む時による分類
欧米では、カクテルを飲む時間、場所、目的などによって、アペリティフ、ク
ラブ・カクテル、シャンパン・カクテル、ディジェスティフ、サパー・カクテル
、ナイト・キャップ・カクテル等に細かく分類されている。しかし、食習慣の違
う日本では、普通以下の3種類に分類されている。1). アペリティフ
食事の前に飲まれるアルコール飲料。アペタイザー、プレ・ディナー、ビ
フォア・ディナー・カクテルとも呼ばれる。食欲を増進させ、味覚をとぎす
ます目的で飲まれる。その為、甘味を押えた辛口のカクテルが多い。2). ディジェスティフ
食事の後に飲まれるアルコール飲料。アフター・ディナー・カクテルとも
呼ばれる。口直しと消化を助ける目的で飲まれる。一般的に甘口のカクテル
が多く、ベースとして、ブランデーやリキュールが使われることが多い。3). オールデイ
飲む時間を、特に限定しないカクテル。ほとんどのカクテルがこのタイプ
である。また今日では、本来はアペリティフやディジェスティフとして飲ま
れていたカクテルも、時間をとわずに飲まれるようになってきている。3.飲むのにかける時間による分類
1). ショート・ドリンクス
比較的、時間をかけずに飲むタイプのカクテル。シェーカーや、ミキシン
ググラスを使って、氷と一緒に素早く混ぜたもので、カクテル・グラスや、
シャンパン・グラス(ソーサー型)に作られるものが多い。また、比重の違
う材料を混ぜる場合も多いので、時間をかけて飲むとカクテルが分離してし
まい味が損なわれる。10〜20分程度で飲むことが好ましい。2). ロング・ドリンクス
比較的、時間をかけて飲んでも味が損なわれることが少ないタイプのカク
テル。タンブラーや、ゴブレットのような丈の長いグラスに入れて出される
ので、ロングの名前はグラスの丈の長いことに由来するとも言われている。
ショート・ドリンクスに比べ、氷や炭酸飲料が入っている分アルコール度
は低めになる。(注:カクテル中のアルコールの容量が少ない訳ではない)
ロング・ドリンクスといえども、時間がたちすぎると氷が溶ける等の原因
で味が損なわれるので、30〜40分で飲んでしまうことが望ましい。4.できた時の温度による分類
1). コールド・ドリンクス
シェークやステアをする時に氷を使って、冷たく仕上げたカクテル。ほと
んどのカクテルは、コールド・ドリンクスである。2). ホット・ドリンクス
お湯や、温めた牛乳などを加えて、温かく仕上げたカクテル。冬に体を温
めるために飲んだり、ナイト・キャップとして飲まれることが多い。5.アルコールの有無による分類
1). ハード・ドリンクス
アルコールの含まれているカクテル。
2). ソフト・ドリンクス
アルコールの含まれていないカクテル、もしくは、ごく少量のアルコール
を含んだカクテル。タンブラーやゴブレット等の大型のグラスに作られるこ
とが多い。
1.バーでのマナー
バーでカクテルを飲む為のルールというものはない。しかし、公共の場として
のバーでカクテルを楽しむ為には、他のお客に迷惑をかけないというマナーはま
もる必要がある。・大人数でバーへは行かない。
バーは、カラオケ・スナックのように騒いだり、客の気分を盛り上げる為
の場所ではない。大人数でカウンターを占めたり、騒いだりすることは控え
る。・大きな荷物は持ち込まない。
バーというのは、カウンターに止まり木がある程度の限られたスペースし
かないので、大きな荷物を持ってバーには行かない。(ホテルのバーであれ
ば、クロークに荷物を預けることは出来る。)・長電話はしない。
店の電話を一人で占拠してしまうと、バーを連絡場所として利用している
他のお客に迷惑をかけることになる。2.カクテルの注文の仕方
カクテルを初めて注文する場合は、とまどうものであるが、以下のポイントを
押えて、自分の希望をバーテンダーに伝えれば、好みにあったカクテルをつくっ
てもらえる。・味
甘口、辛口、酸味の有無、苦みの有無、フルーティ、さっぱりしたもの等・アルコール度
強い、弱い、ノン・アルコール等・色
赤、青、透明等・グラスの形
ショート・ドリンクス、ロング・ドリンクス等・ベースの酒
ジン・ベース、ウオッカ・ベース、ウイスキー・ベース等・温度
コールド・ドリンクス、ホット・ドリンクス3.カクテルの飲み方
1). グラスの持ち方
グラスを持つ時は、グラスの上の部分(口につける部分)は、持たないほ
うが美しく見える。カウンター、テーブル等に肘があたる程度に寄り掛かる
スタイルがフォーマル。カウンター、テーブルなどに肘をつくのがカジュア
ルなスタイルとされている。・脚つきのグラス(カクテル・グラス、シャンパン・グラス)の場合
中指と薬指のあいだにステム(脚の部分)をはさむようにし、親指と人
さし指でボウル(鉢の部分)の下部を支え、グラスを安定させるようにし
て持つ。・タンブラーの場合
親指と人さし指のあいだに、タンブラーの真ん中よりやや下のほうをは
さむようにして持ち、他の指はグラスの下部から底にかける。また、持つ
時は指と指の間は極端にあけないようにし、わしづかみはやめる。2). カクテルのデコレーションの対処方法
・オリーブ、チェリー
カクテルにオリーブやチェリーが飾ってある場合には、食べてしまって
かまわない。カクテルを飲む前に食べるか、飲んだ後に食べるかというこ
とについては特にきまっていないが、かじりかけのままでおいておくのは
好ましくない。(れもん・は〜と注:オリーブの場合は塩味、マラスキー
ノ・チェリーの場合は甘味と赤い色がカクテルに移るので、なるべく早く
食べたほうが、カクテルの味が変わらなくてよい。ただし、マラスキーノ
・チェリーの甘味がカクテルに移ったほうが好みの場合は、このかぎりで
はない。)
食べた後の種や爪楊枝は、灰皿へ捨てる。カクテル・ピンの場合には、
カウンターの上においてかまわない。・スノー・スタイル
グラスの縁を砂糖や塩で飾ってある場合には、そのまま飲んでかまわな
い。二口目を飲む時には、すでに飲んだ場所から飲むか、まだ、砂糖や塩
がついている場所から飲むかについては個人の好みでよい。・マドラー
タンブラーにマドラーが添えられている場合には、グラスから引き上げ
てカウンターの上に置くのが好ましい。
1.シェーク
1). シェークの手順
a). シェーカーに氷塊を入れる。
シェーカーを冷やす。氷の角を溶かして、シェークの時に氷が溶け難く
するのが目的。直径3〜4cmの氷を、シェーカーの7、8分目まで入れ
る。この時に水を一緒に入れたほう(氷 => 水の順番)が、シェーカーが
冷え易い。また、卵等の比重の違う材料を使う場合には、若干小さめの氷
を用いたほうが、材料が混ざり易い。b). 材料をそろえる。
カクテルに使用する材料を、カウンター(テーブル)の上にそろえる。c). グラスに氷塊を入れる。
グラスに氷を入れ、グラスを冷やす。d). シェーカーの中の水を捨てる。
先に入れた氷が溶けているので、ストレーナーで中の水分を切る。e). 材料を入れる。
材料を入れる順番については、二種類の説がある。
・カクテル・ブックのレシピ順(使用量の多い順)に入れる。
レシピを覚える時に、カクテル・ブックのレシピ順(通常、使用する
量の多い順に記述されている。)に記憶しているはずなので、覚えた
通りに思い出したほうが、材料の入れ忘れが防げる。
・値段の安い順(使用量の少ない順)に入れる。
材料を入れ間違った時に、捨てなければいけないので、捨てる量が少
なくてすむ。f). ストレーナー、トップをしめる。
シェーカーのボディにストレーナーをかぶせ、その上からトップをはめ
る。ストレーナーとトップを一緒にボディにかぶせると、シェーカー内部
の空気が圧縮されて、シェーキング中にストレーナーが外れる場合がある
ので、必ず、ストレーナーをかぶせた後、トップもはめること。g). シェークする。
・持ち方
右手の親指でシェーカーのトップを押え、薬指と小指の間にボディを
はさむ。(中指と薬指の間にボディをはさむ場合もある。)人さし指
と中指でボディの腹をささえる。左手は、中指と薬指の第一関節から
先でボディの底をささえ、親指でストレーナーの下の段を押える。人
さし指と小指はボディにそえる。
・シェーカーの振り方
正しく持ったシェーカーを、体のやや左側、肩と胸の間の位置に構え
る。そのまま、胸の前で、斜め上(目の高さ) => 手前(元の位置)
=> 斜め下(胸の高さ) => 手前(元の位置)の4動作を7〜8回繰
り返す。(卵、砂糖、クリーム等の混ざり難い材料を使った場合には
15〜16回繰り返す必要がある。)シェーカーの表面が霜がふった
ように白くなり、指先に冷たさが伝わってきたら終了と考えてよい。
シェーカーを振る時に、腕の動きだけで直線的に振るのと、シェー
カーの中の氷どうしがぶつかって角が欠けて水っぽくなるため、手首
のスナップをきかせて振っること。シェーカーの中の氷はあまり動か
ず、材料だけが氷と氷の隙間を流れるようにするのが望ましい。h). グラスの氷を捨てる。
ショード・ドリンクの場合、氷を捨て水気を切る。ロング・ドリンクの
場合は、氷の溶けた水分を捨てる。i). グラスへ注ぐ。
シェークが終ったら、シェーカーをカウンター(テーブル)の上に置き
トップだけを取り外す。ストレーナーに右手の人さし指をかけ、ストレー
ナーがボディから外れないように注意しながら、シェーカーの中身をグラ
スに注ぐ。j). その他
シェーカーを冷やす段階ではクズ氷を使い、材料を入れる前に、シェー
カーの中の氷と水を捨て、材料を入れた後に、直径3〜4cmの氷(水洗
いして角をとった氷)を再び入れるという手順もある。アマチュアの場合
材料を計りながら入れるのに時間がかかることが考えられるので、材料を
入れる前にシェーカーの氷を捨て、材料を入れた後に氷を入れ直すほうが
カクテルが水っぽくならずにすむ。2.ステア
1). ステアの手順
a). ミキシング・グラスに氷塊を入れる。
ミキシング・グラスを冷やす。氷の角を溶かして、ステアの時に氷が溶
け難くするのが目的。直径4〜5cmの氷を、ミキシング・グラスの7、
8分目まで入れる。この時に水を一緒に入れたほう(氷 => 水の順番)が
ミキシング・グラスが冷え易い。b). 材料をそろえる。
カクテルに使用する材料を、カウンター(テーブル)の上にそろえる。c). グラスに氷塊を入れる。
グラスに氷を入れ、グラスを冷やす。d). ミキシング・グラスの中の水を捨てる。
先に入れた氷が溶けているので、ストレーナーをはめ、中の水を切る。e). 材料を入れる。
材料を入れる順番については、シェークと同様。f). ステアする。
・ミキシング・グラスの持ち方
左手の親指と人さし指で、ミキシング・グラスの横を押え、小指を底
の部分にあてる。中指と薬指は、ミキシング・グラスに軽く添える。
(小指が、ミキシング・グラスの底にあたっている分、傾いた状態に
なる。)
・バー・スプーンの持ち方
右手の中指と薬指の間にバー・スプーンの中央のらせんの部分を軽く
はさみ、親指と人さし指を上部(フォークに近い部分)に添える。
・ステアの仕方
氷、材料の入ったミキシング・グラスに、バー・スプーンの背をグラ
スにそって差し込む。親指と人さし指の力を抜き、中指の腹と薬指の
背で、スプーンを時計の針の回転方向へ15〜16回まわす。この時
つねに、スプーンの先が底につき、スプーンの背がグラスの内側に接
している(外側を向いている)ようにする。また、氷と氷がぶつから
ないように注意すること。(ガチャガチャと音をたててはいけない)
ステアが終了したら、スプーンの背を上にして、静かに抜き取る。g). グラスの氷を捨てる。
ショード・ドリンクの場合、氷を捨て水気を切る。ロング・ドリンクの
場合は、氷の溶けた水分を捨てる。h). グラスへ注ぐ。
ステアが終ったら、ストレーナーをミキシング・グラスにかぶせる。こ
の時、ミキシング・グラスの注ぎ口は左側を向き、ストレーナーの柄の部
分が注ぎ口と反対側にくるようにする。ストレーナーの柄の付け根の部分
にある突起のところを人さし指で押え残りの指で、ミキシング・グラスを
握り、ミキシング・グラスの中身をグラスに注ぐ。i). その他
ミキシング・グラスを冷やす段階ではクズ氷を使い、材料を入れる前に
ミキシング・グラスの中の氷と水を捨て、材料を入れた後に、直径4〜5
cmの氷(水洗いして角をとった氷)を再び入れるという手順もある。ア
マチュアの場合、材料を計りながら入れるのに時間がかかることが考えら
れるので、材料を入れる前にミキシング・グラスの氷を捨て、材料を入れ
た後に氷を入れ直すほうがカクテルが水っぽくならずにすむ。3.ビルド
1). ビルドの手順
a). 材料をそろえる。
カクテルに使用する材料を、カウンター(テーブル)の上にそろえる。
ビルドの場合、作る段階で材料を冷やすことができないので、材料はあら
かじめ冷やしておくこと。(ソーダ水、ジンジャエール等の炭酸飲料の副
材料もよく冷やしておくこと。温度が高いと炭酸ガスが抜け易くなるので
注意が必要。)b). グラスに氷塊を入れる。
ロック・アイスを2、3個をグラスに入れる。ビルドでグラスに氷を入
れるのは、カクテルを冷やすためではなく、カクテルの冷たさを保つため
である。材料をこれから冷たくするために氷を利用するのではないことを
よく認識しておくこと。c). 材料を入れる。
材料を入れる順番については、シェークと同様。d). バー・スプーンで軽くステアする。
ビルドで作る場合のステアの回数は、1〜2回にすること。炭酸飲料を
使ったカクテルの場合は、混ぜすぎると炭酸ガスが抜けて、水っぽくなっ
てしまうので、注意が必要。4.カクテルを作る上でのコツ
1). 材料の分量
a). 分数表記
カクテル・グラスを使用するカクテルの場合、レシピの材料の量は一般
的に分数表記されている。この場合の分数は、カクテル・グラスに注いだ
ときの適切な量を1とし、それに対する比率(カクテル・グラスに半分で
あれば1/2等)で表している。
日本で一般的に使われているカクテル・グラスは、3オンス(90ml
:以降話を簡単にするため、1オンス=30mlで説明)である。
カクテルを注ぐ量は、グラスの8〜9分目迄(カクテル・グラスを持っ
た時に、飲む人が、カクテルをこぼす心配をしなくてもすむ量にカクテル
を作るのがカクテルを作る側のエチケット)であるため、その量は約75
mlとなる。このうち、10〜15mlは、シェークやステアの時に氷が
溶けるので、その分を差し引いた60mlが、90ml(3オンス)のカ
クテル・グラスにカクテルを作る場合の材料の量となる。したがって、1
/2であれば、30ml、1/3であれば20mlと考えれば、ほぼ適切
な量のカクテルを作ることが出来る。b). tsp
tspとは、ティースプーンの略。1tspであれば、茶さじ1杯とい
う意味で、容量としては約5mlである。バー・スプーンのスプーン1杯
の量が1tspである。c). d
dとは、ダッシュの略。ビターズ類に使う単位で、ビターズ・ボトル(
ビターズ専用の容器)を1振りした時に出る量で、5〜6滴、約1ml。d). dr
drとは、ドロップの略。d(ダッシュ)と同じく、ビターズ類に使う
単位で、1滴のこと。2). オリーブ、マラスキーノ・チェリー(ミント・チェリー)の取り扱い
カクテルのデコレーションとして、オリーブやマラスキーノ・チェリー(以
降、チェリーと省略)が使われること多い。(基本的にオリーブは辛口のカク
テル、チェリーは甘口のカクテルに飾られる。)
オリーブやチェリーを飾る場合の注意として、カクテルに飾る前に必ず水洗
いすること。オリーブは塩漬け、チェリーはマラスキーノにつけられているた
め、瓶から出したままの状態で使用すると、カクテルの味や色(マラスキーノ
・チェリーは赤、ミント・チェリーは緑がチェリーから溶け出す)に影響をあ
たえる。3). 材料を入れる順番での注意点
材料を入れる順番については、前述のとおりであるが、スピリッツ+レモン
(ライム)果汁+砂糖の組み合せ(ジン・フィズ等)の場合には、材料を入れ
る順番に若干の注意が必要となる。
砂糖は水には溶けるが、アルコールには溶け難い為、先にレモン(ライム)
果汁に砂糖を溶かし、砂糖が溶けたレモン(ライム)果汁にベースとなるスピ
リッツを入れるようにすること。
カクテルの作り方
マティーニ・カクテル(Martini Cocktail) レシピ 特徴
- ドライ・ジン
- 3/4
色 透明(ほとんど無色に近い黄金色)
- ドライ・ベルモット
- 1/4
味 辛口
- ステアして、カクテル・グラスに注ぎ、レモン・ピールを行う。好みによりオリーブを飾る。 オレンジ・ビターズ(1ダッシュ)を使うレシピもあるが、世界的にみれば
使わない例が多い。度数 約36.0度 メモ ジェリー・トーマスというサンフランシスコの名バーテンダーが、マーティネス・カクテルという名で、1860年頃に創作したカクテルが原型といわれ、最初は、ジンとスイート・ベルモットを1:1の割合でミックスしたものであった。このカクテルをオーダーした客が、カリフォルニアのマルチネルまで行くということで、この名前がつけられたという。イタリア、トリノ市のマルティーニ・エ・ロッシ・ベルモット社が、ジン・アンド・イタリアン・ベルモットというカクテルに、自社製品のベルモットを使用したものを、特にマティーニ・カクテルと名付け、拡販キャンペーンを行った。そして、マルティーニ社の社長が訪米した際、より辛口カクテルが好まれていることを知り、ベルトをドライ・ベルモットにかえ、大々的に広めた。(マルティーニ社のカクテル・レシピによると、このカクテルはステアではなくシェークになっている。これは、多分禁酒法以前のアメリカでは、カクテルを出来る限り氷冷するように、シェークすることが流行してことに起因すると考えられる。)
1889年、アメリカ、オルレアンスで酒場を経営している人で、客からマーティネスと呼ばれている人がいた。ある日のこと彼がジン、ベルモット、レモンその他を混ぜた飲物を作ったところ、非常に美味しかった。このカクテルに対し自分自信の名前マルティーニと名付けた。1910年、ジョン・D・ロックフェラーのために、ニューヨークのニッカーボッカー・ホテルのバーテンダー、マルティニ・ディ・アルマ・タギアによって作られた。彼が、ドライ・ジンとドライ・ベルモットを結び付けた最初だという。イギリスの名銃、マーティニ&ヘンリーの正確に的をシュートするという意味から名付けられた。マティーニ・カクテルには、マルティーニ社のベルモットを使用しなければならないということについて、チンザノ社との間で訴訟事件があった。チンザノ社はマティーニの語源として、上記由来の3番目の説を主張したが、裁判官は納得せず、マルティーニ社に勝訴の判決をあたえた。 マティーニは、「カクテルの王様」とも「カクテルはマティーニに始まってマティーニに終る」とも言われるほど有名なカクテルで、それだけに処方も多く一説によると268種類のレシピがあるとも言われている。最近の傾向としては、辛口が好まれており、ジンに対するベルモットの比率は、ますます小さくなってきている。切れ味のよい辛口のカクテルで、食前に飲むカクテルとしても有名である。4月のバースデー・カクテルとしても知られる。
誕生石 : ダイヤモンド(金剛石)
象徴 : 清浄無垢、高貴
ミリオン・ダラー・カクテル (Million Dollar Cocktail) レシピ 特徴
- ドライ・ジン
3/5 色 ピンク色 スイート・ベルモット 1/5 味 中甘口 パイナップル・ジュース 1/5 度数 約15.0度 グレナデン・シロップ 1tsp 卵白 1個分 シェークし、シャンパン・グラスに注ぎ、スライス・パイナップルを飾る。 メモ 百万ドルという意味のカクテル。1922年、横浜グランド・ホテルのルイス・エビンガー氏が、ギブソン・カクテルと共に紹介したカクテル。このカクテルがエビンガー氏の創作によるものかは不明である。ミリオン・ダラーが今日のレシピとなったのは、銀座カフェ・ライオンの主席バーテンダーであった浜田昌吾氏が、ジンをオールド・トム・ジンを使用するものとし、高価なシャンパンを除いてカクテルを一般的なものとした。そのレシピが、今では世界のカクテル・ブックに見られるようになった。近年では、オールド・トム・ジンの代わりに、ドライ・ジンが使用されるようになってきている。味は中甘口で、色も淡いピンク色であるため、女性向きのカクテルとして広く飲まれている。
キッス・オブ・ファイアー (Kiss of Fire) レシピ 特徴 ウオッカ 1/3 色 赤色 スロー・ジン 1/3 味 中甘口 ドライ・ベルモット 1/3 度数 約27.0度 レモン・ジュース 2ダッシュ 砂糖 スノー・スタイル シェークして、砂糖であらかじめスノー・スタイルにしたカクテル・グラスに注ぐ。 メモ カクテルの名前の由来は当時日本で流行していた「キス・オブ・ファイア」という歌の題名(元来は、エルチョクロ(とうもろこし)という題名のタンゴで牧童(ガウチョ)の生活を賛美して作られたものだが、三つの詩をもちアメリカで「キス・オブ・ファイア」という名前で流行した。)石岡賢司氏の創作したカクテル。1953年、第5回オール・ジャパン・ドリンクス・コンクールの第一位入賞作品。味は、甘めで女性向きのカクテルといえる。 スノー・スタイルとは、グラスの縁をレモンの切口で濡らし、砂糖または塩でまぶすこと。雪が凍りついたように見えることから、日本ではスノー・スタイルという。この語は、和製英語で、海外では、フロスト (Frost)といい
Frost rim glass とか、Frosted glass と表現している。
ダイキリ・カクテル (Daiquiri Cocktail) レシピ 特徴 ホワイト・ラム 3/4 色 透明 ライム・ジュース 1/4 味 中甘口 砂糖 1tsp 度数 約30.0度 シェークして、カクテル・グラスに注ぐ。 メモ ダイキリとは、キューバの都市サンチャゴ郊外にある鉱山の名からつけられた。鉱山の近くにダイキリという村落があり、そこからダイキリ鉱山とつけられたらしい。この鉱山が、銅山であるか、ニッケル鉱山であるか、鉄山であるかはいろいろな説があり不明である。カクテルの創案者は、この鉱山に技術援助できたアメリカの鉱山技師ジェニングス・コックス氏で、1896年(1898年という説もある)に生まれ
たカクテルといわれる。また、一説には、ジェニングス・コックス氏は、ただの名付け親で、実際は、この鉱山の坑夫たちが暑さしのぎに、特産のラムにライムを絞りこみ、砂糖を入れて飲んだのが始まりと言われている。アメリカへは、禁酒法以前にキューバから伝ったもので、非常にポピュラーとなったカクテルである。国際バーテンダー協会の公認レシピでは、白をダイキリ・カクテル、ピンクをバカルディ・カクテルとしている。以前、日本では、日本バーテンダー協会で、このレシピをバカルディ・カクテルとよび砂糖のかわりに、グレナデン・シロップを使ったものダイキリ・カクテルとしていた。それは、ダイキリ鉱山自体が、真っ赤に染まっているところから、ピンク色のほうをダイキリと定めたためである。現在では、日本バーテンダー協会でも、砂糖を使ったものをダイキリ・カクテルと呼んでいる。ダイキリをクラッシュド・アイスと一緒にミキサーにかけ、シャーベット状態にすると、フローズン・ダイキリ (Frozen Daiquiri)というカクテルになる。フローズン・ダイキリは、ヘミングウェイが愛飲したことで、一躍有名になったカクテルで、「海流の中の島々」という作品にも、詳細な描写が出てくる。また、アメリカ式ダイキリといいシャンパン・グラスにクラッシュド・アイスを盛って味わう方法もある。
バカルディ・カクテル (Bacardi Cocktail) レシピ 特徴 バカルディ・ラム(ホワイト) 3/4 色 薄いピンク ライム・ジュース 1/4 味 中甘口 グレナデン・シロップ 1tsp 度数 約30.0度 シェークして、カクテル・グラスに注ぐ。 メモ バカルディ・ラムをベースにしたカクテルなので、この名がある。
1933年、当時キューバにあったバカルディ社が、アメリカの禁酒法解禁を機に自社のラムを売り込むために、従来の”ダイキリ・カクテル”をアレンジしたもので、ベースのホワイト・ラムにバカルディ・ラムを使用することを明示し、砂糖もグレナデン・シロップにかえられている。
ニューヨークのバーのバーテンダーが、バカルディ・カクテルに他社のラムを使ったとして、客から訴えられたことがある。これに対しニューヨーク高裁は、1936年4月28日にバカルディ・カクテルはバカルディ・ラムを使わなければならないとの判決を下している。材料を入れる順番についてですが、使用する材料によって、入れる順番に注意しなければならないものと、材料と分量さえあっていればいいものに分けられます。以下のような場合には、材料を入れる順番について注意が必要です。
- 1.材料の化学的な特性により、入れる順序が決るもの
- ・スピリッツ + 果汁 + 砂糖の組み合せによるカクテル
砂糖は水には溶けるが、アルコールには溶け難い性質なので、果汁 => 砂糖、砂糖を果汁に溶かす => スピリッツの順番に入れます。砂糖を果汁に溶かさずにスピリッツを加えると、カクテル・グラスの底に砂糖が沈殿します。- ・スピリッツ + 果物 + 氷をブレンド(ミキサーで作る)するカクテル
果物の酸化による色の変色を防ぐ為に、果実 => 氷 => スピリッツの順番で入
れます。- 2.材料の比重により入れる順番が決るもの
- ・プース・カフェ(比重の違いによって、層を作るカクテル)材料の比重の違いを利用して、材料を積み重ねて作るカクテルなので、比重の重たい順番に入れます。
- ・ビルドで作るカクテル
ビルドで作るカクテルの場合、ステアする回数が2回程度なので、材料がよく混ざるように、比重の軽い順番に入れます。比重の重たい順番に入れると軽い材料が、重い材料の上に浮かんで層ができます。(水割りの場合を例にすると、ウイスキー => 水の順番になります。これを逆にすると、ウイスキーが水の上に浮かんで、ウイスキー・フロートという別のカクテルになります。)- 3.味の微調製が必要なカクテル
- ・スピリッツ + ベルモットの組み合せによるカクテル
マティーニ、マンハッタン等のベースとなるスピリッツとベルモットによるカクテルの場合、必ず、ベルモットを先に入れます。これは、ベルモットを入れすぎた場合に、スピリッツを入れる量を調製することで、出来上がったカクテルの味を整えることができる為です。これ以外のものについては、材料と分量さえあっていれば、材料を入れる順序について特に考える必要はないでしょう。
マンハッタン・カクテル (Manhattan Cocktail) レシピ 特徴 ライ・ウィスキー 3/4 色 琥珀色 スイート・ベルモット 1/4 味 中甘口 アンゴスチュラ・ビタース 1ダッシュ 度数 約36.0度 ステアして、カクテル・グラスに注ぎ、マラスキーノ・チェリーを飾り、好みにより、レモン・ピールを行う。 メモ アメリカのニューヨークの一区名マンハッタンの名前がつけられたカクテルウィスキー・ベースの傑作で、カクテルの女王ともいわれる食前用のスタンダード・カクテルである。マンハッタンの名前の由来については、いつくかの説がある。アメリカ東部でいわれている説では、英国首相であったチャーチルの母親(ジェニー・ジェローム)が、1876年の第19第アメリカ大統領選にニューヨーク知事のサミュエル・J・ティルデンを応援し、ニューヨークのマンハッタン・クラブでパーティを催したときに、彼女のサジェッションで出されたのが、このカクテルであった。
西部で言われている説では、1846年メリーランド州のとあるバーで、傷ついたガンマンのために、バーテンダーが気つけの1杯として作ったカクテルといわれる。これは、ウィスキーと、シュガー・シロップとビタースを混ぜた飲物であったが、これがニューヨークに伝わり、ベルモットが加えられ都市の中心部の名前で呼ばれるようになった。
上記の由来の他に、1626年にオランダ人がマンハッタン島を買おうとした時アルゴンキン・インディアンの酋長に酒を飲ませ、したたかに酔った時に24ドル相当のガラス玉という不当に安い値段で契約をすませた。酔いがさめた後、酋長は、俺はマンハッタン(アルゴンキン・インディアンの言葉で泥酔の意味)だったから契約は無効だと叫んだという。このときの飲物がマンハッタン・カクテルの原型だったといわれる。
ベースのウィスキーは、ライ・ウィスキーを使用する例が多いが、バーボンを指定している例、ライ・ウィスキーまたはバーボンとしている例も見られる。一般的には、カナディアン・ウィスキーを含めてアメリカン・タイプのウィスキーを使用する。ベースのウィスキーに、スコッチ・ウィスキーを使用すると、ロブ・ロイ (Rob Roy) と呼ばれるカクテルになる。
ホット・ウィスキー (Hot Whisky) レシピ 特徴 ウィスキー 45ml 色 琥珀色 熱湯 適量 味 中口 角砂糖 1個 度数 約20.0度 レモン・スライス 1枚 クローブ(丁字) 2〜3粒 ホルダー付の8オンス・タンブラーにウィスキー、角砂糖をいれ、熱湯を注ぐ。軽くステアし、クローブを入れ、レモン・スライスを飾り、マドラーを添える。 メモ ウィスキーを使用したホット・ドリンクなのでこの名前がある。ホット・ウィスキー・トデーとも言われる。考案された歴史がわからないくらい古くからあるカクテルで、アメリカ南部で飲み始められたといわれている。冬の寒い晩など、身体を温めるには最高のカクテルで、就寝前に飲めば、ひき始めの風邪ならば治ってしまうといわれ、その薬用効果は古くから知られている。マドラーで、角砂糖やレモンをつぶして、甘みや酸味を調整しながら、自分の好みの味で飲む。マドラーの代わりに、シナモン・スティックが添えられる場合もある。本来トデーとは、シュロ酒のことであるが、今日ではスピリッツに砂糖を加え、水か熱湯で割ったものをいう。熱湯を注ぐとホット・トデー、水だと単にトデーと呼ばれている。また、使ったベースの名前を冠して、ラム・トデー、ホット・ラム・トデーというように呼ぶ。
アレキサンダー・カクテル (Alexander Cocktail) レシピ 特徴 ブランデー 2/4 色 茶色 クレム・ド・カカオ 1/4 味 甘口 生クリーム 1/4 度数 約22.3度 十分にシェークして、カクテル・グラスに注ぐ。好みで、すりおろしたナツメッグを振りかける。 メモ 紀元前(336〜323)にマケドニア王として君臨し、地中海の沿岸諸国を統一して大帝国をつくり、東西文化の交流を図ったアレキサンダー大王の名前がつけられたカクテルと思われているが、実際はイギリス国王エドワード7世(1841〜1910)と王妃アレキサンドラの婚礼(1863年)を記念して王妃に捧げられたと言われるカクテル。これにちなんで、最初は”アレキサンドラ”と女性名がつけられていた。いつから、アレキサンダー・カクテルと呼ばれるようになったのかについては不明である。甘く口当りがよい女性向きのカクテル、また食後に飲むカクテルの代表的なものの一つ。
ジャック・レモン主演の映画「酒とバラの日々」で、広告代理店に勤めるジャック・レモンが、酒のまったく飲めない妻リー・レミックに、このカクテルをすすめたことでも有名。
ベースをかえることにより以下のカクテルとなる。
・ジン : プリンセス・メアリー(Princess Mary)
・ウオッカ : バーバラ(Barbara)
・ラム : パナマ(panama)
エッグ・ノッグ (Egg Nogg) レシピ 特徴 ブランデー 30ml 色 茶色 ラム(ダーク・ラム) 15ml 味 中甘口 卵 1個 度数 約20.0度 砂糖 3tsp 牛乳 残部 シェークして、8オンス・タンブラーに注、ナッツメッグを振りかける。 メモ アメリカの南部諸州の伝説からきたクリスマス飲料として伝わったもので、北部諸州では四季を通じて愛好されている。スコットランドでは、これをオールド・マンス・ミルク (Aold Man's Milk)といっている。エッグ・ノッグは、その起源をたどっていくと、1775年までさかのぼることができるといわれる、歴史の古いカクテル。
ブランデーとラムの代わりに好みの蒸留酒(ジン、ウィスキー等)を各45ml使用したものを、プレーン・エッグ・ノッグ (Plain Egg Nogg)といっている。また、エッグ・ノッグにマディラ・ワインを加えたものをボルチモア・エッグ・ノッグ (Baltimore Egg Nogg)とよんでいる。
キール・カクテル (Kir Cocktail) レシピ 特徴 白ワイン(辛口) 4/5 色 赤色 クレム・ド・カシス 1/5 味 中甘口 ワイン・グラスに注ぎ、軽くステアする。 度数 約14.6度 メモ フランス、ブルゴーニュ地方のディジョン市のキャノン・フェリックス・キール市長の名前に由来したカクテル。彼は市長在任中、ディジョン特産の白ワインとクレム・ド・カシスを使ったこのカクテルを、ディジョン市の公式レセプションに、必ずアペリティフとして出したという。材料はよく冷やしておくこと。白ワインは辛口を使うのがポイント。クレム・ド・カシスは、入れすぎると白ワインの風味が薄れるため、色合いを見ながら控えめに入れる。フランスでは、薄い赤色をしたちょうどよい色のカク
テルに仕上げるには涙3滴ぐらいのカシスがよいと言われている。白ワインの代わりに、ボジュレーの赤ワインを使うと、カーディナル(Cardinal)、白ワインの代わりに、シャンパンを使うとキール・ロワイヤル (kir Royal)というカクテルになる。
クラレット・パンチ (Claret Punch) レシピ 特徴 クラレット 90ml 色 赤色 レモン・ジュース 20ml 味 中甘口 オレンジ・キュラソー 1tsp 度数 約10.0度 砂糖 1tsp ソーダ水 適量 氷を入れたタンブラーにソーダ水以外の材料を注ぎ、ステアして、ソーダ水を満たす。季節の果物を飾ってもよい。材料はよく冷やしておく。 メモ クラレットをベースにしたパンチなので、この名前がある。
クラレットは、フランスのボルドー地方産の赤ワインの総称、パンチは5を意味するサンスクリット語。パンチは、本来5種類のものを混ぜたをいうが現在では5にこだわらず、多くの材料を入れたパーティ用のカクテルのことをいう。
元来が多人数の分量をつくるパンチを個人量にしたものをインディビデュアル・パンチ (Individual Punch)といい、酒場でもすぐに出来る飲物で、ボール用のレシピとは違ったものもある。このパンチのソーダ水のかわりに、熱湯を使うとホット・クラレット (HotClaret)といわれるホット・ドリンクになる。
パーティなどの多人数の時のレシピ(20人分)
・クラレット ・・・・・・・・ 1ボトル
・レモン・ジュース ・・・・・ 90ml
・オレンジ・キュラソー ・・・ 90ml
・シュガー・シロップ ・・・・ 90ml
・ソーダ水 ・・・・・・・・・ 400ml
レモン、オレンジ、キュウリその他季節の果物をスライスしてパンチ・ボウルに入れ、ソーダ水以外の材料を注いでよくステアする。ボウルにブロック・アイスを加え、冷やしたソーダ水を注いで軽くステアし、パンチ・カップに注ぎ分ける。
アルコール分を強化し、コクのある味にする時には、この処方にブランデー90mlを加えてもよい。また、ソーダ水を注ぐ前に、ラップフィルムなどで密封して、冷蔵庫で約1時間冷やしておけば、材料がよくなじむ。
シャンパン・カクテル (Champagne Cocktail) レシピ 特徴 シャンパン 1グラス 色 透明 アロマチック・ビタース 1ダッシュ 味 中甘口 角砂糖 1個 度数 約14.0度 シャンパン・グラスに角砂糖を入れ、アンゴスチュラ・ビタースで浸す。氷一個を加え、冷やしたシャンパンを満たし、レモン・ピールを絞りかける。好みでスライス・オレンジを飾ってもよい。 メモ シャンパンをベースにしたカクテルなので、この名前がある。アラスカのケープ・ノームのバーテンダー、ラリアス氏の創作したカクテル1900年代の初頭には、もう飲まれていたという、かなり古いカクテル、フォーマルなパーティの乾杯用に作られるカクテルとして有名。映画「カサブランカ」の中でのハンフリー・ボガートの「君の瞳に乾杯!」という名セリフで一躍有名になったカクテルとしても知られる。
ブラック・ベルベット (Black Velvet) レシピ 特徴 スタウト 1/2 色 黒褐色 シャンパン 1/2 味 中口 シャンパン・グラスに角砂糖を入れ、アンゴスチュラ・ビタースで浸す。氷一個を加え、冷やしたシャンパンを満たし、レモン・ピールを絞りかける。好みでスライス・オレンジを飾ってもよい。 度数 約8.8度 メモ 黒いビロードという意味のカクテル。欧米ではベルベットとは、舌触りやのど越しの良さを表すときに使われる比喩。名前にふさわしく、柔らかく上品な舌触り、優しいのど越しのカクテル。歴史はずいぶん古く、19世紀末から20世紀にかかる頃より、ヨーロッパの人々に好まれてきた。ビールもシャンパンも発泡が命の酒であるので、このカクテルも発泡が終らないうちに飲んでしまうのが好ましい。別名をビスマルク (Bismark)ともいう。シャンパンには辛口を用いるのがポイント。
シャンディー・ガフ (Shandy Gaff) レシピ 特徴 ビール 1/2 色 琥珀色 ジンジャー・エール 1/2 味 中甘口 よく冷やしたビールを大型タンブラーに注ぎ、これに冷やしたジンジャー・エールを満たす。ビール、ジンジャー・エールともに発泡性が弱いので、注いだあとでかき混ぜると、味が損なわれる。 度数 約2.3度 メモ イギリスのパブで昔から飲まれてきた、ビール・ベースのごく軽いカクテルシャンデー・ガフの語源については、あまりに古いカクテルのせいか英語学者の間でも不明といわれる。なお、日常会話では、略して単にシャンデーと呼ばれることも多い。ビールにレモネードその他の透明炭酸飲料を同量加えたカクテルをパナシェ(Panache')と呼ぶが、このシャンデー・ガフもパナシェの一種といえる。透明炭酸飲料にジンジャー・エールを使うのはイギリス風、フランスではレモネードを使い、名前もパナシェ (Panache)となる。その場合でもイギリスでは頑として シャンデー・ガフと呼んでいる。イギリスでは、ビールにイギリス産のアルコール分の高いエールと呼ばれるビールを用い、ジンジャー・エールに、ジンジャー・ビアーが用いられることが多い。
レッド・アイ (Red Eye) レシピ 特徴 ビール 1/2 色 赤色 トマト・ジュース 1/2 味 中口 あらかじめよく冷やしておいたトマト・ジュースをタンブラーに注ぎ、ビールを満たして軽くステアする。 度数 約2.3度 メモ レッド・アイという名前には、二日酔いで赤くなった目という意味がこめられている。名前のしめすとおり、二日酔いの時の迎え酒として知られている
レインボー・カクテル (Rainbow Cocktail) レシピ 特徴 クレム・ド・カカオ 1/7 色 7色(琥珀色、緑色、黄色、透明、黄色、紫色、茶色) クレム・ド・バイオレット 1/7 味 甘口 シャトリューズ(黄) 1/7 度数 約38.0度 マラスキーノ 1/7 ベネディクティン 1/7 シャトリューズ(緑) 1/7 ブランデー 1/7 リキュール・グラスに、上記の材料が混ざりあわないように、順に静かに注ぐ。 メモ レインボー・カクテルとは、プース・カフェ(Pousse・Caf'e)のバリエーションの一つで、比重の差により7層に分けたもの。飲むためというより観賞用とでもいいたい美しいカクテル。プース・カフェとは、″コーヒーの後に楽しむアフター・ディナー・ドリンク″の意味 (英語で記述すると Push・Coffee )
ストローを静かに差し込んで、ストローの先を押さえて抜くと、すべての味
が同時に楽しめる。19世紀、フランスへ来たアメリカ、イリノイ州のダンサーが、珍しい振り付けの踊りと衣裳で、つめかけた紳士淑女をアッと言わせた。この踊り子のダンスに魅せられたパリっ子が創ったのが、そもそもの始まりとされている
アメリカ女は、見かけだけで味はよくないぜ″の意味があるとか・・・プース・カフェを、シェークしてカクテル・グラスに注いで供したものを一般にペブロ・カクテル(Peblo Cocktail)という。材料の比重(リキュールのエキス分)は、メーカーによって異なるので、使う前によく調べておくこと。また、ボトルから直接グラスに注ぐのは、熟練を要するのであらかじめ別の小さめのグラス(メジャー・カップ等)に必要な量だけいれておき、バー・スプーンの背を使いグラスの内側に伝わせて静かに注ぎ重ねていくのが賢明な方法。
エンゼル・キッス (Angel's Kiss) レシピ 特徴 クレム・ド・カカオ 3/4 色 72色(白色、茶色) 生クリーム 1/4 味 甘口 この順序でリキュール・グラスに混じり合わないように静かに注ぎ、カクテル・ピンにさしたマラスキーノ・チェリーをグラスのふちにに渡して飾る。 度数 約20.8度 メモ このレシピは、日本でスタンダードとなっているレシピで、この組み合せはエンゼル・ティップ (Angel's Tip)が原型となっている。甘口で女性向けのカクテル。
グラス・ホッパー (Grasshopper) レシピ 特徴 クレム・ド・カカオ(白) 3/1 色 緑色 クレム・ド・ミント(緑) 3/1 味 甘口 生クリーム(ミルク) 3/1 度数 約16.7度 この順序でリキュール・グラスに混じり合わないように静かに注ぎ、カクテル・ピンにさしたマラスキーノ・チェリーをグラスのふちにに渡して飾る。 メモ このレシピは、日本でスタンダードとなっているレシピで、この組み合せはエンゼル・ティップ (Angel's Tip)が原型となっている。甘口で女性向けのカクテル。 このカクテルが生まれたときには、現在のようにシェークされたカクテルではなくリキュール・グラスに、クレム・ド・カカオ(白)、クレム・ド・ミント(緑)、生クリームの順番で積み重ねる、プース・カフェ・スタイルでつくられていた。いつから、シェークされるようになったかについては、不明である。 ミントのきいた甘くまろやかな味で食後のデザートの代わりにも楽しめる。クレム・ド・ミント(緑)を”ガリアーノ”という黄色いリキュールに代えると、ゴールデン・キャデラック (Golden Cadillac)と呼ばれるカクテルになる。
ジン・フィズ (Gin Fizz) レシピ 特徴 ドライ・ジン 45ml 色 透明 レモン・ジュース 20ml 味 中辛口 砂糖 2tsp 度数 約8.0度 ソーダ水 適量 ソーダ水を除いた上記材料をシェークして、8オンス・タンブラーにを注ぎ氷塊2,3片と共にソーダ水を満たし、軽くステアする。 メモ ジンをベースとしたフィズなので、この名前がある。フィズとは、炭酸ガスが水から離れる時に発する「シュー」という音から出た名前である。ジン・フィズのように、酒に甘酸味をつけソーダ水を入れたカクテルのことをフィズ・スタイルという。
1888年、アメリカ、ニューオリンズにある、インペリアル・キャビネット・サロンのヘンリー・ラモス氏の創作したカクテルといわれる。ラモス氏は、ジン・フィズに、卵白、クリームなどを加えた特製のジン・フィズもつくり、こちらのほうは、ラモス・ジン・フィズと呼ばれた。モーニング・ドリンクとしても有名であるが、現在では、時と場所をかまわずに飲まれることが多くなった。
ジンの代わりに、ウィスキー、ブランデー、ラム等を使用すれば、それぞれウィスキー・フィズ (Whisky Fizz)、ブランデー・フィズ (Brandy Fizz)、ラム・フィズ (Rum Fizz) となる。フィズは蒸留酒をベースにして作るのが原則であるが、日本ではリキュール・べースのフィズがよく飲まれている。ベースのリキュールとしては、他に
バイオレット、アプリコット、モカ、ストロベリー、グリーン・ティ、ピーチ、バナナ、スロー・ジンなどが多く用いられている。リキュール・ベースのフィズは、日本では、ドライ・ジンのかわりにリキュールを使用するが、海外では、ドライ・ジンはそのままで砂糖(ジュガー・シロップ)のかわりにリキュールが使われる。味もドライ・ジンが入っている分辛口に仕上がる ジン・フィズに卵白1個分を追加すれば、シルバー・フィズ (Silver Fizz)となり、卵黄1個分ならば、ゴールデン・フィズ(Golden Fizz) 、全卵1個分を追加すれば、ローヤル・フィズ (Royal Fizz) となる。ジン・フィズにミントの葉を飾ったものをアラバマ・フィズ(Alabama Fizz)と言う。
カンパリ・ソーダ (Campari Soda) レシピ 特徴 カンパリ 45ml 色 赤色 ソーダ水 適量 味 中甘口(苦みあり) 度数 約8.0度 氷を入れたタンブラーにカンパリを注ぎ、冷やしたソーダ水を満たし、軽くステアする。スライス、または、カット・レモンを飾る。 メモ ロング・ドリンクは量が多いので食前酒向きではないが、このカクテルは、そのほろ苦さから、食前酒として用いられている。日本では、食前酒としてよりも、パーティ・ドリンクとして広まった。また、昼下がりの清涼飲料としても世界中で飲まれている。
ホーセス・ネック (Horse's Neck) レシピ 特徴 ブランデー 45ml 色 琥珀色 ジンジャー・エール 適量 味 中甘口 レモン皮 1個分 度数 約8.0度 10オンス・タンブラーの中に螺旋型にむいたレモン皮を入れ、その一端をグラスの縁にかける。氷塊1,2個を入れ、ブランデー45mlを加え、冷やしたジンジャー・エールを満たし、軽くステアする。 メモ 馬の首という意味のカクテル。ケンタッキーあたりの競馬ファンが、縁起のよい名前だと、古くから愛飲していたという。また、アメリカの騎手は、大レースの前にこのカクテルを馬の首にかけて縁起をかつぐともいわれる。このカクテルの名前については、いくつかの由来がある。グラスの縁にかけた螺旋型のレモン皮が、馬の首に似ているところから、この名前がついたといわれる。アメリカの第26代大統領セオドア・ルーズベルトの愛飲酒で、乗馬する際に、馬の首をなでながら飲んでいたので、この名前がついたといわれる。ホーセス・ネックは、酒を使わないノン・アルコール・ドリンクとして作られることもある。この場合は、ホーセス・ネック・ウィズアウト・ア・キックまたはプレーン・ホーセス・ネックと呼んで区別される。これに対して、酒を使うレシピは、スティッフ・ホーセス・ネック(酒精分の強いホーセス
・ネックの意味)と呼ばれる。ブランデー・ジンジャー・エールの変形であるので、ハイボールに分類してもよい飲物であるが、ホーセス・ネック・スタイルという、ミキシング・ドリンクのひとつのスタイルとされることも多い。日本では、ベースの指定がない場合は、ブランデー・ベースで作ることが多いがベースはスピリッツであれば何を用いてもかまわない。この場合、使用したスピリッツの名前を冠して、ジン・ホーセス・ネック、ウィスキー・ホーセス・ネック等と呼ばれる。
ブラディー・メアリー (Bloody Mary) レシピ 特徴 ウオッカ 45ml 色 赤色 トマト・ジュース 適量 味 中口 レモン・ジュース 1tsp または1/6カット・レモン 度数 約6.0度 8オンス・タンブラーに、ドライ・ジンを注ぎ、氷塊2,3片と共にトニック・ウォーターを満たし、軽くステアする。原則として、ノー・デコレーションであるが、ライム1/4個を皮ごと搾り入れマドラーを添えるスタイルも多い。 メモ ブラディー・メアリーの名前の由来については、いくつかの説がある。
チューダー王朝当時の、イギリス女王メアリー1世(メアリー・チューダー)は異母弟エドワード6世を継いで1553年に即位し、父ヘンリー8世の行った宗教改革に反対して旧教復活に力をそそぎ、その結果数多くの新教徒を処刑した。
このため、後世「血まみれのメアリー」と呼ばれることとなる。ブラディー
・メアリーは、この女王のニック・ネームをとったものと言われる。ブラディー・メアリーの創案者といわれるジョージ・ジェッセル氏が、パーム・スプリングスにあるビストロに入ったところ、店に人影がなく、しかたなく自分で飲物(ウオッカをトマト・ジュースで割ったもの)を作って飲んでいた。そこへ一人の若い女性(彼女の名前がメアリーです)が表れた。しばらくの間二人でこのカクテルを楽しんでいたが、ジョージはメアリーの服にこのカクテルをこぼしてしまい、彼女の服はトマト・ジュースで真っ赤になった。そこで一言”Aren’t you bloody Mary?”(生理中なのメアリー?)禁酒法時代のアメリカで、トマト・ジュースにジンをミックスしたブラディー・サムというカクテルがあり、1940年頃からジンのかわりにウオッカで作られ始めた。ウオッカの方が口当りが柔らかいので、女性名のメアリーという名前がつけられた。このカクテルを売りものにしていたブラディミールスというレストランがあ
ったカクテルをたくさん飲むうちにだんだんと、ろれつがまわらなくなり、ブラディミールスが、ブラディーミアリーとなり、ブラディーメアリーとなった。 ブラディー・メアリーの創案者としては、1920年頃にパリのニューヨーク・バー(ハリーズ・ニューヨーク・バーの前身)のピート・ペティオット氏や、ニューヨークのセント・レジス・バーのフェルナン・プティオ氏も有力である。モーニング・カクテルとして知られており、二日酔いも効果があるといわれる。ベースをかえることによって以下のカクテルになる。
・ジン : ブラディー・サム (Bloody Sam)
・テキーラ : ストロー・ハット (Straw Hat)
・アクアビット : デニッシュ・メアリー (Denish Mary)
・ベースなし : バージン・メアリー (Virgin Mary)
(バージン・メアリーとは、聖母マリアのこと)
ベースをウオッカのままで、トマト・ジュースをかえると以下のカクテルになる
・クラム・ジュース : ブラッドレス・メアリー (Bloodles Mary)
・クラマト・ジュース : ブラディー・シーザー (Bloody Ceasar)
(クラム・ジュースとは、アサリ・スープで、クラマト・ジュースとは、
トマト・ジュースとクラム・ジュースを混ぜたもの)
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