
「ニレケヤキ(楡欅)」(125) 葉が小さくて盆栽つくりに使われるニレケヤキは、春の芽立ちどきがとくに美しい。盆栽では通称、ニレケヤキと呼んでいるが、ほんとうはニレ科のアキニレのことである。ケヤキもアキニレもニレ科に属する植物なので、ニレケヤキの俗名がついたのだろう。葉の形が小さいがケヤキの葉と似ている。
このニレケヤキは、ケヤキ同様生育は頗る強く、ほうって置くと、どんどん繁茂し大きくなる。ケヤキは枝を切らずに自然樹形として公園などで育てたほうが大木となって美しいが、ニレケヤキの自然樹形は乱れやすい。
二十数年前になるが、小さいニレケヤキやナンテン、笹などを配した寄せ植えの盆栽に仕上げたものを市内中田に住んでいる弟が我が家へ持ってきてくれた。茶の間の前の盆栽棚でこのニレケヤキを眺めていると、なかなかの風情がある。
数年は盆栽として楽しんでいたが、鉢の中のニレケヤキが成長してきたために地植えをした。いまではそのニレケヤキもだいぶ大きくなって庭にある他の樹木に影響を与えるようになったので、秋になると不要な枝を剪定をする。
ケヤキの幹はまっすぐに立ち、大木となるが、我が家のニレケヤキの幹は曲がりくねって樹形が甚だ悪いけれど、よく繁茂して夏の暑いときは日差しをさえぎるので、緑陰樹としての役目を持つニレケヤキは、その下にいると涼しい。春の新緑のころがもっとも美しい。
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